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太陽王と終焉の月  作者: 帰り花
番外編
27/28

破綻(第三部第四章の夜のシーンR18版)

 夜。

 ソルは、優しさを持ち出さなくなった。


 壊れ物を扱う触れ方ではない。

 確かめる触れ方でもない。


 今は――抑えつける触れ方だ。


 逃がさないために。

 逃げ道を消すために。


 ルナは抵抗しない。


 それは諦めではない。


 耐えることが守ることだと知っているからだ。

 ソルを怪物にしないために。


 ここで拒絶すれば、ソルはもっと深い闇へ落ちる。


 その確信が、沈黙させる。

 黙るほど、鎖が太ると知りながら。


 月明かりが静かに降りる。

 ベッドの端に座る体。


 隣から落ちる視線が重い。


 心臓が早鐘を打つ。

 呼吸が浅くなる。


「俺だけを見ろ」


 低い声。

 命令の声。


 拒否を許さない響き。


 肩を掴まれる。

 強く引き寄せられる。


 逃げようとする。

 だが体が動かない。


 震えている。


 指が頬をなぞる。

 そして掴む。


 痛いほど強く。


 目を閉じる。


 唇が迫る。


 落ちてくる。


 暴力的なキス。

 貪るキス。


 耐えるしかない。


 噛まれる。

 唇に歯が食い込む。


 痛みが走る。


 腕が締まる。

 逃げ場が消える。


 夜着が剥ぎ取られる。

 乱暴に。


 露わになった肌。

 そこに爪が立つ。


 赤い痕が刻まれる。


「待って……」


 漏れる声。


 ソルは笑う。


「俺だけ感じろ」


 首筋を舐められる。

 甘い痛み。


 息が乱れる。


 欲望に飲まれる。


「もっと俺を欲しがれ」


 狂った愛撫。


 喘ぎを飲み込みながら受け入れるしかない。


 舌が胸の先端を転がす。


 次の瞬間。


 噛みつかれる。


 歯が食い込む。


 声が漏れる。

 体が硬直する。


 涙がにじむ。


 だが、離れない。


「お前は俺のものだ」


 低く唸る声。

 狂気が滲む。


 唇が這う。


 肩。

 鎖骨。

 腹。


 噛む。

 刻む。


 血がにじむ。


 舌が舐める。

 痺れが残る。


「痛い……」


 震える声。


 だが体は熱を持つ。


 首に歯が食い込む。

 所有痕が増える。


 痛みが変わる。


 疼きへ。


 腰が勝手に揺れる。


「ルナ」


 太ももが割られる。


 押しつけられる硬さ。


「もっと刻め」


 命令。


 体が従う。


 抵抗が折れる。


 熱に飲まれる。


 腰を掴まれる。

 逃げられない。


「まだだ」


 低い声。


 摘まれる。

 捻られる。


 声が漏れる。


 体は熱い。

 足が絡む。


 耳を噛まれる。


「俺だけ感じろ」


 痛みが甘くなる。


 背に爪が食い込む。


 動きが激しくなる。

 下腹が疼く。


 押しつけられる。

 深く。


 限界まで。


 体が震える。

 裂けるような感覚。


 涙が溢れる。


 だが快楽が飲み込む。


「壊れろ」


 狂った声。


 打ちつけられる。


 尻を掴まれる。

 逃げられない。


「俺だけ見てろ」


 噛まれる。

 刻まれる。


 痛みが甘さになる。


 体が迎え入れる。


 腰が浮く。

 足が絡む。


 壁が崩れる。


「もっと深く刻んでやる」


 突き上げられる。


 奥まで。

 深く。


「壊れます……」


 声が震える。


 背を掴まれる。

 動けない。


「他の男の影など全部消してやる」


 さらに深く。


 限界を超える。


 喘ぎが止まらない。


 笑い声。


 揺れる視界。


 締まる内側。


 抉られる奥。


「体が俺を求めてる」


 嘲る声。


 突き上げが加速する。


 痛みが貫く。


 逃げられない。


 視界が白む。


 だが痺れが包む。


「奥まで俺のものだ」


 狂った声。


 壁が崩れる。


 熱が爆ぜる。


 体が震える。


 堕ちる。


 深く。


 だが、終わらない。


 さらに沈む。

 さらに深く。


「っ、休ませて……ください……」


 願い。


 だが、腰を固定される。


 逃げられない。


 熱いものが、結腸を限界を超えて突く。

 痛みが体を貫く。


 視界が白く揺れ、涙が溢れる。

 下腹部が再び熱く痺れる。

 連続する快楽の波が、痛みを溶かす。


 「んっ…ソル、またっ……」


 熱い波が爆発する。

 二度目の絶頂に、体が震える。


 崩れる。


 体が溶け、痛みと快楽が心を支配する。


 ソルの動きが止まる。


 息だけが残る。


 杭は奥に埋まったまま。


 抱き寄せられる。


 胸板に押しつけられる。


「ここにいろ」


 唇を奪われる。


 深く絡められる。


 受け止めるしかない。


 心の奥。


 浮かぶ緑の瞳。


 涙が落ちる。


 抱かれたまま。


 飲み込まれたまま。



 夜の終わり。


 ソルは必ず言う。


 同じ言葉を。


 だが今は、意味が違う。


「ここにいろ」


 祈りではない。


 拘束だ。

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