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虎のキメラの最後

虎の右側にはジュピターがいる。右手を掲げ、掌で刀を高速回転させ、左手は刀を下段に構えている。


左側後方には、竜がリボンスティックを右手に持ち、少し離れた左前足付近にさくらが妖刀田中家を正眼で身構える。


(おしゃべり妖刀!!あたしは、竜やジュピターさんみたいに強くないんだから、しっかり守りなさいよね!!行くわよ!!)


先に動いたのはさくらだった。が、それを察した竜とジュピターも同時に攻撃する。


アクセルジャンプから、全体重を載せて虎の軽く曲がって浮いている左前足の関節を斬りに行く。


ジュピターは、手乗り文鳥を飛ばし、反対側の眼球を狙う。


さくらの攻撃は、足を上げられかわされる。


ジュピターの刀は、頭を下げられいなされた。


その隙を突き、背後に回った竜がリボンを放った。


その時、虎の左後ろ足蹴りが、胸をもろに捉え宙を舞う。


竜はリボンを赤ちゃんに握られただけでも悲鳴を上げる急所へ、すでに巻きつけていた。


「たまたまに、リボンを巻きつけてやったぜ。動けまい」


リボンを介して、ブランコのようになって着地した竜と、動こうとする虎のあそことの引っ張り合いが始まった。


腕と胸筋が爆発的に盛り上がる竜。


「動けねえだろ!痛えよな!!オス同士だわかるぜ!!」


体を半分に折るように、カッと開いた牙が竜を狙う。


引きずられた竜の二本の手には、しっかりとリボンスティックが握られている。


痛みに耐えているかのように虎は牙を剥き出し、唸りながら竜を狙って時計回りに追いかける。まるで、犬が自分の尻尾を追っているようだ。


ジュピターも竜のリボンスティックに飛びつき、二人掛かりで両足を踏ん張る。


「竜! 離すなよ!」


虎の怪力に二人とも地面を滑っていく。

だが、ついに虎の「袋」から血が流れ落ちた。


ジュピターはさくらを見る。


「金☆マを切り落とす。さくらも手伝え!」


さくらは顔を真っ赤にした。


竜は、隣でリボンスティックを握ってるジュピターへ説明する。


「金☆マを切り落とすなんて、さくらに言っちゃだめですよ。まだキスもしたことないんですから」


「そうなのか。仕方ないな。竜!二人でなんとかするぞ!」


「あの、ジュピターさんは……その経験は?」


「とっくに百歳を超えてるんだ、普通の人並み以上にあるぞ」


二人の会話がさくらにも聞こえていた。


「なんの話をしてるんですか!!」


ジュピターが声を張り上げる。


「こいつの金☆マを切り取る話だ!」


「もういいです!!」


痛みのせいか、虎の速度が落ちたのを見逃さなかったさくらは、走り込み、曲がった左前足の関節を狙って、アクセルジャンプを繰り出した。


さくらの刀が、関節の軟骨に届いた。


「ここだよね!!」


まるで魚をおろすように、腕を引いた。


さくらの刀が、虎の左足を切り飛ばす。


突っ込むように、虎が倒れ、金☆マが宙を舞った。


ジュピターが叫ぶ。


「秘剣手乗り文鳥!クチバシ!!」


縦回転する刀が、虎の首を半分切り裂いた。


「秘剣マリオネット、走れ!」


矢のように飛ぶ刀が、虎の半分切れた首に深々と刺さる。


さくらは、倒れた虎の喉を狙って、突き刺そうとしたが、虎は絶命してはいなかった。


巨大な口を開け、最後の抵抗とばかりに首を動かして、さくらに喰らいつこうとする。


(噛まれる……!)


さくらは、両手で縦に刀を胸で構えたまま、自ら虎の顎の中へと飛び込んだ。

両手を伸ばしたさくらが、喉ちんこを切り裂いた。


異物が喉を突いた衝撃で、虎に激しい嘔吐反射が起こる。


妖刀田中家が、虎の後頭部を突き抜けて飛び出す。


竜がリボンを鼻へ放ち、脳まで貫通させた。


虎が完全に沈黙したのを確認し、竜は慌てて巨大な口をこじ開ける。


さくらの足首を掴んで引っ張り出すと、もぞもぞと粘液でねっとりした体と頭が這い出てきた。


「こいつの息が臭くて死にそうだったよ」


さくらは立ち上がったが、頭からつま先まで、虎の唾液と血でぐしょぐしょになっていた。


竜は自分の鼻をつまむ。


「お前、臭いぞ。近寄るな」


「少女に臭いって言うな!」


ジュピターも、複雑な表情でさくらに声をかける。


「そのねちょねちょした姿は、ある種のプレイのようにも見える」


「なんのことです??」


「いや、大人の話だ。それより、温泉でねちょねちょを流して、ゆっくりしてくれ」


そう言うと、ジュピターは優しく微笑んだ。


「ありがとう、さくら」


竜も笑顔だ。


「腕が上がったな」




ページビューがPCばかりなのですが、読んでくれてる人はいるのかな?クローラーが来てるだけなのかな?

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