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36 お祭り騒ぎになっていた

 ――翌日――

 

 アルバに護衛の件を相談してみたところ、アルバ自身が護衛任務に付きたがっていたけど、どうしても片付けないといけない仕事が残っているみたいで、副団長のレオが護衛に付いてくれる事になった。


 馬車の窓から特徴的なパステルカラーの木組みの家が見え始める。馬車のスピードは徐々に緩やかになり、街の前で停止した。馬車から降りる私とレオ。ドラは前に来た時モンスターだと騒がれて首輪を着けるように言われたことを覚えていたようで、自らスカートのポケットの中に入ってきた。よしよし、いい子だ!


「レオっち、急なお願いでごめんね」


「護衛も重要な任務ッス! むしろ団長の書類仕事を手伝わされるよりこっちの方が嬉しいッスよ、それにしても今日のハナっちはどこからどう見ても町娘ッスね」


親指をサムズアップするレオ。

 

「あはっ、ありがと!」


 今日の服装は町娘風を目指して、幾何学模様の赤い刺繍の入った白のチュニックに、カラフルな花柄の刺繍がたくさん入った赤のロングスカートをミィに選んでもらった。街の人がよく着てる刺繍のたくさん入った服装っていいなぁってずっと思ってたんだ。

 髪の毛は左右三つ編みに編んでもらい、チロリアンテープで巻かれた麦わら帽子を深めに被り顔の半分を隠して町娘風ファッション、完成!


 レオには目立たない格好で街に行きたいと伝えてもらっていたのもあり、騎士団服ではなく私服で来てくれた。頭に茶色のハンチング帽を被り、白いシャツに茶色い革のベスト、ベージュのズボンと焦茶色のロングブーツのブーツインスタイル。そして腰の剣帯には一本の剣が吊り下がっている。


「レオっちは魔道具専門店入ったことあるの?」


「騎士団のお使いで何度か行ったことがあるッスね」


 広場の噴水の前を通ると、前来た時には無かった屋台がズラリと並んでいた。どこからか軽快な音楽が鳴り、広場中を結ぶロープには様々な模様の旗がぶら下がっていた。なにやらお祭り中みたい!


 豚が口からお尻まで貫かれて丸焼きにされていたり、お酒を売る屋台には木製のカップや、樽を小さくしたようなカップを手にした人々が並んでいた。他にもチーズや飴などの量り売りの屋台も沢山あった。


「そこのお兄さん、お嬢ちゃん、試食をどうぞ!」


 屋台のおばちゃんから、ふわふわした丸いカステラのようなものを渡されて、一口でパクッといただいた。ちょっとパサついていたけどほんのり甘くておいしい。


「美味しかったらうちの『花巫女焼き』をよろしくね!」


 !!


 ……花巫女焼き? 今花巫女焼きって言ったよね?

 確かにおばちゃんの屋台のカステラの脇には『花巫女焼き5個入り 銅貨一枚』って書いてあるわ。 銅貨一枚は日本円で言うと100円ね!……私、勉強しました!


「おばちゃん美味かったッス! ご馳走様!」


「ご馳走さまでした」

 

 広場には屋台で買ったものを食事をするためのテーブルがいくつか設置されていて、エールや葡萄酒を片手にソーセージを食べている人や、串焼きを頬張る人の姿が見られた。


「ハナっち喉乾いてない? はい、コレ」


 いつのまに買ってたんだろう、陶器のカップに入ったジュースをいただいてしまった。

 私達は空いているテーブルについて飲む事にした。


「ありがとういただくね、ん! 美味しっ」


 すっきりした柑橘系フルーツの味にちょっとクセのついた蜂蜜の甘さが混ざったジュースだった。蜂蜜レモンに近い味わいで酸っぱうまー!私が一口飲むのをみて、レオがニヤリと笑った。


「コレ、花巫女ジュースって名前だったッス」


 ごほっ、ごほっ、むせてしまった。


「……このお祭りってもしかしなくても……」


「完全に花巫女祭りッスね!」


 私は眉毛が隠れるくらい帽子をグッと下げた。


 ジュースを飲み干し空になった陶器のカップを二人でお店に返しに行くと、お祭り期間はおかわり一回無料だそうでもう一杯貰っちゃった。屋台の料理がどれも美味しそうだねって話になり、ここでお昼をたべてから魔道具専門店に行こうって話になった。

 私はニョッキのような麺の上にトロットロのチーズのかかったシュペッツレっていう料理が気になったので買ってみる事にした。

 

「すみませーん、二つお願いします」

 

 一つ銅貨八枚って書いてあるので、大銅貨二枚をお店のおばさんに渡して、四枚の銅貨のお釣りをもらって、初めての買い物大成功〜!!!


「はいっ、こっちがレオっちの分!ジュースおごってもらったお返し!」


「あざッス! あと、あそこで売ってるパンも買いに行きたいッス」


「行こう行こう!」


 人混みの中はぐれるわけには行かないので、離れないように一緒に行動する。レオの希望で次に並んだのはキノコとクリームソースの入ったブリトーのような調理パンの屋台だ。レオはついでにとハーブのかかった茹でジャガイモも買っていた。私はシュペッツレだけでお腹いっぱいになる気がしたので私の分まで買おうとしてくれていたレオを止めておいた。

 再び空いた丸テーブルについて、お互いに買って来たものを食べはじめた。

 シュペッツレは、麺の部分が思ってた以上にモチモチ食感でチーズを絡めて食べると濃厚なチーズが麺に絡まってトロトロうまぁー! レオもとても美味しそうに食べている。


 よし、お腹が満たされたところで、魔道具専門店へ行ってみよー!

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