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第6話:平和な日々

今日もよろしくお願いします。

〜数日後〜

「おはようございます、今日もいい天気ですね〜」

「そうだね、先生」

「あれ?なんだかいつもより元気がないような気がするんですが……何かありました?」

「いや、なんでもないですよ」

「そうですか、何かあったらいつでも相談してくださいね」

「はい、わかりました」

(まぁ、そんなに心配する事じゃないんだけどな)

「では、授業を始めましょうか」

こうして俺と美桜の恋は始まった。

俺と美桜は恋人になった。

だが、俺には一つだけ悩みがあった。

「なぁ、美桜」

「ん?何?純くん」

「いや、最近ずっと気になってることがあるんだが……」

「何が気になるの?」

「俺たちの関係って周りからはどんな風に見えてるんだろうなって」

「うーん、普通に仲の良いカップルに見えるんじゃない?」

「そうかな?でも俺と美桜が釣り合ってるとは思えないんだよね」

「また、そういうこと言う!私は純くんと一緒にいるだけで幸せなの!」

「ごめん、悪かったよ」

「わかればいいの!でも、周りの目は気にしなくて良いと思うな」

「なんでだ?」

「だって、私たちは好き同士なわけだし、堂々としてれば大丈夫だと思うよ」

「それもそうか、なら大丈夫だな」

「うん!大丈夫大丈夫!」

「よし、じゃあこの話は終わりにして授業に集中しよう」

「うん、そうしよう」

〜昼休み〜

「純くん、一緒にご飯食べよ」

「おう、いいぞ」

俺たちは中庭で弁当を食べていた。

「なぁ、美桜」

「なーに?」

「俺たち、今幸せか?」

「うん、凄く幸せ」

「そうか、良かった」

「純くんはどう?」

「俺もすごく幸せだ」

「そっか、良かった」

そう言って美桜は微笑んだ。

〜放課後〜

「じゃあ帰ろっか」

「ああ、そうだな」

「ねぇ、純くん?」

「どうした?」

「手繋ごう?」

「別にいいけど……」

「じゃあ行こう?」

ギュッ……

「えへへ〜♪」

美桜は手を繋いで満足そうな顔をしていた。

「純くんの手暖かい……」

「美桜の手が冷たいだけだよ」

「えへへ、バレちゃった?」

俺たちは楽しく話しながら帰った。

「じゃあそろそろ帰るわ」

「うん、バイバーイ」

俺は家に帰った。

ガチャ……

「ただいま〜」

「おかえりなさい、あなた」

「は?あんた誰だよ?」

そこには見知らぬ女がいた。

「あら、酷い……忘れてしまったのかしら……」

「いや、マジで知らないんだが……」

「仕方ないわね……私はあなたの母親よ」

「嘘つけ、俺の母親はこの世に1人しかいないんだよ」

「まあ、そんな事言わずに……」

「はぁ……とりあえず警察に電話するか……」

prrr……prr……

「もしもし……」

「あ、警察ですか?」

「はい、そうです」

「実は不審者が……」

俺は今までの出来事を全て説明した。

「わかりました、すぐに向かいます」

ブチ……

「あのさ、警察が来るまで部屋で待っててくれないか?」

俺は母親を名乗る女に言った。

「わかったわ……」

(これで一安心だな……)

だが、この後とんでもない事が待ち受けているとは知る由もなかった……

〜数分後〜 ピンポーン……

「お、来たみたいだな」

ガチャ……

「こんにちは……」

「あ、警察の方ですね、わざわざありがとうございます」

「いえ、これが仕事なので……それでその人は?」

警察官は女の方を指差して言った。

「この人が俺の母親が名乗っているんですよ」

「お母さん!?」

「えぇ、私の名前は橘 真奈と言います」

「なるほど、そういうことですか」

「どういうことです?」

「最近、息子さんの周りをウロチョロしている怪しい人物がいると通報があったんです」

「俺の母親はこんなに若くありませんよ?」

「ですよね!あなた、逮捕します!!」

「ちょっと、待ってください!!」

「言い訳無用です、早く来てください」

「だから、違うって……」

「はい、行きましょうか」

「いや、話を聞けよぉぉぉ!!!」

〜数時間後〜

『ピンポーン』

なんと家に警察がやってきた。

「あなたも警察署へ来てください!」


「やっと終わったぁぁ……」

「お疲れ様、大丈夫だった?」

美桜が心配して話しかけてきた。

「なんとか、無実が認められたよ」

「良かった〜」

「まぁ、少し面倒なことにはなったけど……」

「でも、純くんが無事ならなんでもいいよ」

「そうか、ありがとな」

「じゃあ帰ろうか」

「ああ、そうだな」

こうして、俺は解放された。

俺は美桜の家に向かっていた。

「なあ、美桜」

「なーに?」

「最近、何か変わったこととかあるか?」

「うーん、特に無いかな……どうして?」

「いや、なんか美桜に元気がない気がしてな」

「そう見える?気のせいでしょ!」

「ならいいんだけど……」

美桜は一瞬暗い表情をした。

〜美桜宅〜

「じゃあ今日はもう帰るな」

「うん、また明日学校で会おうね」

「ああ、じゃあな」

ガチャ……バタン……

「ふぅ……やっぱり純くんに隠し事は出来ないな……」

美桜は独り言を言いながらリビングへ向かった。

「あれ……?」

そこには美桜の母の姿はなかった。

「おかしいな……いつもいるはずなのに……」

(どこに行ったんだろ?)

そう思いつつ、キッチンに向かった。

すると、机の上に手紙が置かれていた。

「えっ……?」

美桜は急いで手紙を読んだ。

〜美桜へ〜 この家を出ていきます。探さないで下さい。

美桜母より〜

「え……?何これ……どういう事?」

美桜は理解出来なかった。

「お母さんが家を出たってことは……私はこれからどうすれば良いの……?」

そして、美桜は決心した。

「決めた……私、家を出よう……」

〜翌日〜

俺は学校に行く準備をしていた。

「よし、そろそろ行くか……」

ピンポーン……

「はいはーい」

ガチャ……

「おはよう、純くん」

そこには制服姿の美桜がいた。

「え……?」

「どうしたの?」

「いや、お前こそ急にどうしたんだよ……」

「私も一緒に登校しようと思ってさ」

「別に構わんが……」

「やった♪」

(昨日あんなことがあったからてっきり休むのかと思ったぞ……)

〜通学路〜

「ねぇ、純くん」

「なんだ?」

「もし私が居なくなったら寂しい?」

「そりゃ、当たり前だろ」

(むしろ、美桜がいないと困る……)

「嬉しい……」ボソッ……

「ん?今なんて言った?」

「何でもないよ!それよりさ、今日の数学の授業の宿題やってきた?」

「もちろんだ、俺を誰だと思っとる」

(数学の先生、厳しいんだよな……)

「流石だね、私全然やってなくて焦っちゃったよ〜」

そんな話をしながら、俺たちは学校にたどり着いた。

「お、来たね、2人とも」

教室に入ると、柚木が声をかけてきた。

「よぉ、柚木」

「おっす!柚ちゃん」

「朝からイチャイチャしちゃって……」

「「いや、これは違う!!」」

2人の声がハモった。

「ほぉ、息ぴったりじゃないか」

「まぁ、付き合いたてだしな」

「そうだね、まだ慣れないことばかりだよ」

「でも、この調子ならすぐに付き合ってることバレるんじゃねーか?」

「それは勘弁してくれ……」

「大丈夫だって、私達は何も悪いことしてないし」

「それもそうか」


キーンコーンカーンコーン……

「お、今日も終わりか...」

また次回お会いしましょう。

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