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大屋上戦

32話 大屋上戦


 薬丸岳がドアを開けた。


「緑川クロエは居るか」


 鹿嶋世泉だ。


「ハイ!」


 あたしは小学生のように手を上げた。


「あの女はどこだ!」

「あの女って、アン・エヴァンジル?」

「そうだ、久能太郎を刺したのはあいつだ。久能太郎が気がついた。彼の記憶の中にあの女が」


 あたしたちは。 

 ママーネ婆さんと薬丸岳を除いて、みんなで、7階まで行き701のドアの前に来た。


「居ない。中に人の気配がない」

「クロちゃん、上。上にあの人の気みたいなのが」

「うん、マナ。私も感じる。屋上だ!」


 どうした。マナ、いつもより頼もしく感じる。

 あたしたちは屋上に上がった。

 屋上の中央にアンがいた。その少し横に座り込んで、おびえた男が。アレはたしかUFOマニアの。


「案外早くわかってしまったわね」

「あなたは、アメリカ支部のリリス・エヴァンジュじゃ……。ですよね」

「やっぱり何処かで会っていたようね。ロバート・パトリック」

「あんたは、あいつの下僕だね」

 

 鹿嶋世泉が一歩前に出て。


「下僕などではない、私はローグ・ネル様の高弟だ。マスターの力を得て米国最強のESPとなった」


 やっぱりロバートと、同じような事を。ESPってウィッチと違うのかしら。


 前に出る鹿嶋世泉は懐から縄を取り出してまわしはじめた。


「最強とな、井の中の蛙。思い知らせてやる」


 鹿嶋世泉が縄をまるでムチみたいに飛ばした。

アンは素早くかわし、ジャンプして、鹿嶋世泉の頭上から。

 鹿嶋が、横っ飛びで避けると。

 屋上に大きなヒビが入った。ヒビがあたしらの足元まで来た。


 地に降りたアンの手首に鹿嶋の縄が。

 二人の動きが止まった。


「どうしたの?」

「二人の力がぶつかり合ってる。力が互角であのロープの真中で」

「マナ、見えるの?」

「うん」


 と、言ったマナが駆け出し。


「あんたのせいで内藤くんが!」


 マナの手のひらから光の玉が飛んだ!


 アンは一気にジャンプして急上昇。

 縄に光の玉があたり切れた。


 ウソ、マナ! 


 マナがアンを追って飛んだ!


 ナニ、小娘、覚醒したのか。それなら、急降下だ。


 急降下するアンと急上昇するマナがすれ違う瞬間アンはキックをマナに決めた。


 横に飛んだマナが両手で波動波を放った。

 アンも横に飛ばされた。


 屋上から見えなくなった。二人は、マンションの周りを飛んでいた。


「スゴいマナ、波動波に空とぶ追いかけっこ?!」


「マナ!」


 鹿嶋世泉が屋上の下にある悪魔みたいな像の所に飛び降りて、縄をまわし飛んでるアンを捕らえた。が、鹿嶋ごと飛んでいく。


「マナ、撃て!」


 マナが一度宙に停まり手のひらに光の玉を作り放った。

 玉は飛んでいるアンの後頭部に直撃。

落ちていく。


「あっ鹿嶋さんも一緒に!」


 マナが追いかけた。下に人影が見えた。


 アンは、噴水池に落ちた。


 急いで下まで降りたあたしたちはアジフの奥さんにお姫様抱っこされた鹿嶋世泉を見た。


「声が聞こえたんだ、外に出ろって言う女の声が。アレ、あんたかい?」


 抱かれている鹿嶋世泉が。


「私じゃない」 


「朋が言った」


「朋ちん、いつ来たの?」


「さっき、魔女が落ちて来た時」


「まだ、負けてないよ!」


 池の中のアン・エヴァンジルが立ち上がった。


「こりないね!」


 奥さんの抱っこから降りた鹿嶋世泉が縄を投げぐるぐる巻に。そして上から降りたマナが背後からアンの肩を掴んだ。

 その動きは一瞬だった。

 アンが倒れた。


 いきなり月明かりの夜空が暗くなった。

 そして、闇空にあの悪魔ローグ・ネルの巨大な顔が浮かんだ。


「不甲斐ない下僕どもだ。こうも役にたたんとはな。情けないくて、笑ってしまうわ。ウワッハハハハ」


 なんだ、意味わかんないよ。

 悪魔が夜空に巨大な顔を浮べ高笑いだ。頭がおかしくなったか?


「マスターが、笑ってる!」


 という声が上から聞こえた。このマンションの住人が、出てきて悪魔と一緒に笑いだした。


「ロバート、何が始まったの?」

「わかりません、ただ、支部長の居るマンションやアパートには、何人かの下僕を住ませているんです。その連中では」


「そこに我を敵とする連中が居る、魂を奪うのだ」


 一階のママーネ婆さんたちが出てくると同時に他の部屋のドアが開いた。皆、手に何か持ってるソレは刃物だったり、バットやゴルフのクラブだったり。いわいる凶器だ!


「危ない、ママーネさん部屋から出ないで」

「上階からも」

「みんな、マスターに!」

「兇器を持った連中が迫ってくる」


 知った顔も何人かいる。


 びしょ濡れのマナが池からあがってきた。


「マナ、こいつらなんとか出来ないの?」


 マナはきょとんとした顔で、周りを見た。


「どうなってるのクロちゃん?」

「さっきみたいに、なんとか出来ないの」

「なにを?」


 マナがおかしい。じゃ鹿嶋さん。


「私、一人なら逃げられるが……巫女音朋、このまえみたいに」


 そうか、朋が。


「あっちにママーネばあが」

「それならママーネさんトコに行ける、朋ちん」

「なるほど、あそこでろう城するのも一案だ」

「じゃ」


 朋が、例の布を出し、地面にしき呪文を唱えた。布の下にドアが。


               つづく

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