パパが来た
25話 パパが来た
久しぶりだな、ここに上がるのも。
なんだ、カメラを、三脚をかついで、ここで何をするつもりだ?
「コンニチハ」
「どーも」
「ナニカ撮影ヲ?」
「ちょっとそのUFOを」
「U・F・O。ソレ、ココデ撮レルノデスカ」
「ええ、この屋上でよく見かけるんですよ」
「Mr.フォックス、だいたい見て終わりました(英語)」
「どうです。ココは? (英語)」
「やはり見た目からして、奇異な建物ですね。おかしな物が取り憑くわけです(英語)」
「あなたたちは、なんですか?」
「オーコレハ失礼。私、コノマンションノオーナーデ、ビル・M・フォックスデス」
「ええ、オーナーさんですか。私森島といいます。ココに住んでます」
「ドウデス。ココノ暮シハ?」
「快適です。特に私のような趣味の人間には退屈しない。この前もね、この屋上に、突然人が現れて。『わたしたちはエササニ星人のUFOに乗って地球の裏側に行ってた』なんて言われビックリするやらなにやら」
「ソレハ凄イ話デスネ。スミマセン、ヨウガアルノデ」
私は娘の部屋に。
「パパ久しぶり。どうしたの急に?」
「サプライズダ、クロエ」
「その後ろの人は?」
「紹介シヨウ。Ms.アン・エヴァンジル。アメリカノ最強ESPダ」
「ESP?!」
「イママデハ、ダマッテ、ココニシャーマンヤ、エクソシストヲ、オクッタガ」
「知ってたよ。みんな役にたたなかった」
「ワカッテタカ。スマン。ダガ今度ハ大丈夫ダ」
パパの後から現れた女は、映画俳優のような金髪の美女だった。
「はじめまして。アン・エヴァンジルです。あなたがフォックス氏の娘さん」
「クロエです。日本語上手いですね」
「日本でモデルの仕事してました。それに祖母が日本人です」
「そうですかよろしく」
モデルをしてた。う〜んなんだろう。この雰囲気。あのシビトの鹿嶋世泉とも違うし。やはり普通の人じゃないのね。
「Mr.フォックス。一日では、わかりませんのでしばらくココに居たいのですが(英語)」
「OK空き部屋を用意させます(英語)」
アメリカ最強のESPというアン・エヴァンジルが、『パラディースス』にやって来た。
「おはようクロちゃん。どちら様?」
「パパの知り合いでアン・エヴァンジルさん。日本に旅行に」
他のみんなには彼女がESPと隠すことにした。
彼女も事情知っているので問題のない。
「隣の娘さんです」
「はじめましてアンです」
「はじめまして椎名真奈です。旅行ですか東京都心とかは行かないのですか。こっちもそれなりに観光地ですけど」
「私は自然の方が好きです。都会にはあまり興味ありません」
「アンさん日本語上手ですね」
「ありがとう。あなたのESPはスゴく高いのがわかります。あなたはまだ覚醒前ですね」
「えっ」
あたしは小声でアンに。
「よけいなこと言わないで下さい」
「気にしないで。学校遅れますよ。いってらっしゃい」
マナはちょっとおかしな顔で手を振り学校へ行った。あ、マナの制服姿はじめて見た。
セーラー服なのね。
あたしたちは例の部屋に行ってみた。
「ここが悪魔の部屋。今も居るのかなぁ?」
「クロエ、悪魔なんていないのよ」
なんかロバートみたいなことを。
「人の宗教が、作った存在ですか」
「知ってるじゃない」
「知り合いの悪魔否定派に、さんざん聞かされましたから。でも、あいつのしていることは悪魔です」
「そいつはどんなヤツなの?」
「黒い毛むくじゃらでクモみたいに手足が八本あり顔は醜い鷲鼻の老人みたいで声はちょっとだみ声かな。人の姿の時は気取った紳士。でも売れないマジシャンみたいだったわ」
「はぁなるほど。イイとこはないの?」
「そんなとこあるわけないじゃん……。ああすいませんタメ口で」
「ここからだと悪魔の気配はないわね」
「あ、アンさんも悪魔って」
「面倒だから。あとアンでいいわ」
「じゃアン、どうするの」
「相手がいないとどうすることも出来ないわね」
「あら、クロエ。妙な人と一緒だわね」
つづく




