新たなる戦いへ
13話 新たなる戦いへ
「ママーネさん、どういうことですか」
「このマンションに外国人が多いのは私が誘ったからなの」
まえのオーナーの頃。
このマンションに一番先に入ったのがママーネ婆さんだった。
ママーネ婆さんは、入居してすぐに占い部屋を。
多くの外国人客がいたそうで。
まだ、転居すると不幸などという呪いもなかったので。この住心地のイイマンションに入居をすすめていたらしい。
その中にあの魔女がまざっていて、あの不幸がはじまった。ようだ。
はじめは、なんとかしようとも考えたらしいが、ママーネ婆さんの力では、どうにも出来なかったと。
「たまたま、あの魔女がいただけじゃないの。ロバートのおねえさんよね」
「魔女という呼び方嫌いです。ウィッチとそれに姉弟子です実姉ではありません」
「あんたたちは、いったい何をたくらんでるの?」
「たくらむなんて悪人みたいに」
「人を不幸におとしいれて悪人じゃないの」
「不幸にしているわけでは、むしろ救済です。この壊れかけた汚れた世界の救済をしていたんですボクらは。時々ボクらの力に抵抗出来る人がいて、完全に魂の救済ができなかった人が、不幸な生活に」
何言ってるのかしら、そうとう悪魔に洗脳されてるんだわ。
「なに言ってるのかわからないわ。人を殺すののなにが救済よ。あんたやってることわかってるの!」
「まあまあ落ち着いてクロエさん」
薬丸岳があたしの前に。
大学出てここから離れられないのがもどかしいあたしはつい興奮して。
「クロエ、ボクらはこの世界から人の魂をときはなし汚れた世界から解放に」
「その魂は、あいつにいってる」
巫女音朋が言った。
「人の魂を喰らう。それが悪魔。悪魔は神からはずされた存在のことではない」
「なんと、それは。えーとフランシーヌ君」
朋の言葉に驚く薬丸岳。
「巫女音朋です。奴らは堕天使とは違う存在」
「ほう面白い説だフランシーヌ」
「巫女音朋よ……」
「ボクの師が、そんな存在だなんて……」
ロバートが部屋の隅でしゃがみ込み頭を抱えた。
「あの部屋へもう一度行ってあいつを……っても、また返り討ちね。どうすれば」
ここで一番頼りになるのは、朋。
それともママーネ婆さん。
薬丸岳は知識はあるが動くのは苦手そう。ロバートも相手がアレでは。ヤッパ朋かな。
「朋ちゃん、今度はあいつをぎゃふんと魔法で、もしかして変身したり出来る?」
「クロちゃん変身する魔法少女はアニメだよ」
マナにつっこまれた。
「わたしは戦う魔法は知らないし、使えない」
「え、そうなの。じゃなぜココに来てくれたの?」
「はじめは人の悪霊だと思った。それくらいなら除去出来る。ソレに行けって言われ……」
「誰に? 誰に言われたの朋ちゃん」
「……」
朋は無言で黒いぬいぐるみをあたしに見せた。
それが言ったの?
「朋さん、わたしもソレに朋さんを助けに行けって!」
巫女音朋はマナを見た。
「聞こえた? 声」
「うん。美輪さんみたいな声が助けに行けって」
「ありがとう……」
朋はぬいぐるみを抱きしめた。
「そうだ、幸いかもしれない。このマンションには私が集めたと言ってもいい奇人変人の集りだ。彼らの力を借りてみるのも、無駄ではない」
ママーネ婆さんの案で、頼りになりそうな仲間を増やすことに。
あたしらはママーネ婆さんがすすめてくれた204を訪ねた。
鹿嶋世泉という人で名前からしてなんか違う。
ママーネ婆さんの話では、その人はシビトだそうだ。漢字で書くと死人。
ドアフォンを押すと声がした。お婆さんかと思ったらわりと若い声だ。
「あの力を貸していただきたく来ました」
「君たちは?」
「マンションの呪いと戦う者です」
「呪い……。なぜわたしに?」
「一階のママーネさんから聞きました」
つづく




