第八話 四月一日 終
言い訳はあとがきで
家に帰ってみると、
「やっと帰ってきたか」
悠里は想像道理の答えをしていた。
「うん、ただいま悠里兄」
「ただいま、悠里。それで葵と朝神さんは?」
二人の姿はそこには無く、居間にエイリスが居るのは見えていた。
「あいつ等はもう帰ってるよ。後、エイリスがお前らに話があるとさ」
「エイリスが?解ったけど・・・なんだろう?」
「エイリス、話ってなに?」
「それは・・・」
その後いきなり
「ごめんなさい!珊瑚さん!」
珊瑚に向かって謝ってきた。
「え・・・・・行き成り謝れても・・・・いや、こっちもごめん。
勝手な事ばかり言っちゃて・・・」
両方とも謝っているが・・・・
「エイリスは珊瑚に嫉妬してたんだ」
「嫉妬?・・・・なんでまた?」
「それは本人に聞け」
投げやりですか・・・・
「アホ、此処からはエイリス本人の口から聞いた方が良いに
決まってるだろ。それに・・・」
「それに?」
「エイリスと珊瑚は色々似ているしな・・・」
「似ているって・・・」
「じゃあな」
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「エイリス、悠里たちになにを話したの?」
悠里も居なくなり、残った三人で最後の話し合いを始める事にした。
「悠里さんたちには、此処に来た経理を話しました」
「それ、あたしも気になる」
「そうだね。どうして此処に来たの?わざわざこんなところに来なくても・・・」
「此処しかないんです」
え?
「此処しか・・・ない?」
珊瑚も同じく感じていたが・・・
「何でまた・・・」
「それは・・・もう、私には何もないから」
「何もない?」
「はい。全ては半年前の事です・・・」
SIDE:エイリス
両親が半年前、交通事故で亡くなったのが始まりでした。
両親の死を受け入れきれなく、信じたくなかった。
だけど、世界はあまりにも冷たかった。
葬式を終わらした後は、お金目当ての親戚たちにたらい回しされて、
最後、もう取るお金が無くなりに言われたのが
「君の両親の友人の子、日本の一ノ瀬琥珀と結婚をしなさい」
厄介払いのごとく、祖国から出て行くように言われました。
けれども、其の時は嬉しかったのです。
何も取られない、この人達から会わなくて済む、と。
SIDE:琥珀
「そしてこの日本に来たんです」
「・・・・・そんな」
「・・・・」
珊瑚も僕も言葉を失った。
こんなのって・・・!
「私は不幸なんだって、思っていました。
けれど、それは間違えでした・・・・珊瑚さん、すみません」
「え、何で・・・ってまさか悠里兄から!」
「はい。私は居なくなった後、この話をしました。其の時に
《お前は悲劇のヒロインになって自分に酔っているのか?》
と言われて、目が覚めました。こんな事世界の中であり得る事だって・・・
私よりもっと理不尽な事を受けた人がいると」
「それがあたし・・・だって?」
「珊瑚・・・」
そうだった、珊瑚の両親はある議員の息子の車に轢かれて亡くなり
その議員が汚点を無くすためにお金の力でもみ消したと・・・
「だから、珊瑚さん・・・すみませんでした。あなたの「ストップ」珊瑚さん・・・?」
「あのさ、あの時の事はあんまり覚えてないんだ。だからこの事はもういいから。
それにあたしは今、幸せだから」
「珊瑚さん」
「あたしには新しい父さんと母さん、何だかんだで頼もしい兄さんに
無愛想だけど優しい友人、そして・・・・・・」
チラリと、こちらを見て
「何処か抜けててお人好しだけど、とても鈍感な・・・好きな人がいるから」
「珊瑚さん・・・・」
珊瑚・・・知らない間に成長してるな・・・って、
「だから」
「はい?」
「琥珀兄の事は諦めて♪」
「いやです♪」
あれ?空気が変わってきたな・・・
「いやってなんでよ!少し考えれば無理だと判るでしょ!」
「お断りします」
「だから何で!」
エイリスが笑顔で
「私も琥珀が好きだからに決まってます」
「な!・・・」
「私も切っ掛けがこの様になりましたが琥珀の事が好きなのは変わりません
ですので」
「はい?」
エイリスが此方を向き
「琥珀、言う順番が逆になりましたがもう一度。
貴方の事が好きです」
「え、いや、その」
「返事を聞きたいですが」
「あたしも聞きたい」
うう、如何しよう・・・こんな展開考えた事も無かった。
珊瑚は妹のような感じだったし、エイリスは昔の幼馴染、
だから・・・
「ごめん、僕には自分の気持ちがわからないんだ」
こんな卑怯で、駄目な考えしか思いつかないけど、
「だから、エイリス、まずは友人から仲良くしよう。
珊瑚も答えられるまでもっと仲良くしよう」
「「・・・・・・」」
「やっぱり駄目だよね、こんな・・・」
「ううん、違うよ琥珀兄」
「違います、琥珀」
「違うの?」
「琥珀兄・・・
「琥珀・・・
貴方が『好き』だから・・・よろしくね♪」
「・・・うん」
こうして今までの日常は終わり、新しい光が入る事で
また新しい日が始まり・・・
それが新しい繋がりが出来たのです・・・
番外
「所で、エイリスは何処で暮らすのの?」
「え?一ノ瀬宅〈ここ〉ですよ?」
「まあ、仕方ないけど・・・・」
「部屋はじゃあ・・・」
「琥珀と一緒に・・・」
「「それは〈ちょっと・・・〉駄目!」」
・・・・・・
琥珀「今回は掛かりに掛かったね」
悠里「いや、掛かりすぎが二ヶ月は」
珊瑚「それでいいの作者」
本当にすみません
麻神「まあまあ、一体何があったの」
新しい学校に上手く馴染めなくて・・・書きたくても
書けず・・・
エイリス「それでこんなに・・・」
葵「今後はどうだ。無理なら」
まだ書きたい事があるし、最後までは・・・
???「そうですね。頑張りましょう!」
はい!と言う事でこんなのでも
「「「「「「「よろしくお願いします!」」」」」」」
悠里「一人多くないか?」
それは次回に・・・・