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飛ばされた先は草原で

「んん…」


あの後俺が目をさますとそこには広い草原が広がっていた。

俺が事故にあったのは横断歩道だし、何やら服も変わっているし、やっぱりあの出来事は夢ではなかったらしい。


「しっかし、強くてニューゲーム感が全然ないな」


そう、正直神の口ぶりからしてすごい強い武器を持ってる状態から始める、とかステータスが初期から高い、みたいな優遇があるんだろうと期待していたのに。

テンプレートな旅人の服、と安そうな作りの剣一本しか持っていない。

まさにRPGのレベル1状態って感じだ。

それに、さっきから心の中でステータスオープン!とか唱えても何も変化がない。

この世界にステータス画面という概念がないのか俺にステータスを見る力がないのかもまだ分からないけれど。

取りあえずは所持品の確認からだろう

初期装備っぽい剣が1つ

初期装備っぽい衣類

リックサックとその中の本

とまあこんなものか。


「この本にこれからどうすか、とか書かれてるのか?」


とりあえず草原を見渡しても人も動物も居ないので俺は適当に腰を下ろしてあぐらをかき、その本を読むことにした。


<この書物に神より人間に貸し与える能力を記録し、人間がこの世界で生きていくに困らない程度の知識を書き留めてあるものである>


まあ要は冒険者の心得、みたいなものか?よかった、とりあえずこれを読んでおけばなんとかなりそうだ。


<貸し与える能力は、基本的には以下の3つとなる


攻撃魔法の無詠唱での発動 ランクF〜B(鍛錬によりランクSまで可能


体力、精神力(魔法発動時に使用)自動回復スキル


剣技スキルランクBまで開放>


…これめっちゃ強くないか?

もちろん体力、精神力の回復がどのくらいの速度なのか、とか確かめなきゃいけないことは多々あるが、まとめればこうだろう。

魔法がほぼ打ち放題で剣もそれなりに扱えて体力に制限のない魔法剣士。

「人生イージーモードかよ!」

いかんいかん、つい興奮してしまった。

今はとりあえず腰を落ち着けられる村か街を見つけたいし、適当に探索をすることにしよう。


多分ここはRPGの最初草原みたいなところだろうからそのうちスライム的な敵にも会えるだろうし。

ということで俺はひとまずあたりを歩きだすと割りすぐに遭遇した、わかりやすく弱そうなモンスターに。

多分スライムとかキャタピーとあの辺の立ち位置だよな…?

発見した二足歩行の犬のようなモンスターを見ながら俺はもう一度さっきの本を開く


<魔法は属性とランク、大まかな効果を思い浮かべれば発動する。ランクと効果が釣り合わないもの、その他の理由により発動不可な場合は何も起きない>


属性ってのは用は炎とか水とかそういうことか…?じゃあまずはFランクから試すか…

思い浮かべればよさそうだがせっかくなので叫んでみる


「ランクF炎魔法!飛んでけ火球、ファイアボール!」


ちょっと、いや結構恥ずかしいが、恥ずかしさを感じる前に俺は、俺の指先から出てモンスターに向けて飛んでいった火球に圧倒された。

その威力の凄まじさに。正直俺は野球ボール程度の大きさかと思ったがとんでもない、どう控えめに見ても俺より大きかったぞ?

多分直径で2メートル近いデカさだ。これでFランク?

モンスターは当然消し炭だぞ?

ドロップしたと思われるよかわからない柄の小銭を拾いつつ俺は首をかしげた。

ためしに何もないところにもう一度同じ魔法を、今度はもう少し控えめなイメージで放ってみる。


お!今度はイメージ通りに野球ボール位の火球だった。それを適当に地面に当ててから俺は少し考えをまとめる。

同じFランクでも俺の場合はイメージ、多分他の奴は詠唱時間なのか?それを強くすることで威力が大きく変わる、ということらしい。

とまあ、その後も適当にモンスターを倒し、幾らか魔法の扱いに慣れてから俺はようやく村を発見した。




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