別れの予兆
夏休みが、欲しい、です。
呪術師。
魔術師の流派の一つではある。が、基本的に其の術は、他を害する為の物であり、傷つけ、呪う事に特化している。
呪術では、魔術とは異なり複数の属性という物は存在しない。唯一、魔術での属性で言えば火に近いと言えるか。
が、魔術とは異なり、呪術の炎は単なる炎ではない。浴びた者を呪い、傷の治癒を阻害し、身体に異常を起こす。火力も高く、そして発動には予め容易しておいた呪符を使う事が可能で、即応性が高く、扱い易い。
勿論応用性に欠けるという、魔術に比べての欠点はあるだろうが、一般的な、魔術も何も使えない者共からすれば恐ろしい事この上ないだろう。
そして、魔術とは最も異なる点、其れは薬物の調合という学問が、呪術の学問として体系化されているという事だ。
呪術師は人を呪うだけではない。呪術師は医者を兼ねる場合が多い。呪術だけでは人は助けられない。人を助けるには別の手段が必要、だが、魔術には頼りたくない、という試行錯誤の結果が、あくまで魔術に頼らぬ、薬と純粋な医療技術で以って救命、治療を施す事が出来るというもの。
また、薬とは人を助けるだけの物では無い。人を毒し、生命活動を妨げる為の物も勿論存在する。
そして彼、第一試合第七回戦出場者ヤートは、その毒を追求した呪術師だった。
厄介そうな、予選一位二位の部屋の水差しに、即効性のちょっとした毒を入れた。効力は、人間なら体調を崩す程度の物。小動物なら死んでしまうかも知れないが。
卑怯というのは野暮だ。勝つ為には手段は選ばぬ。ならば、他の参加者にも盛れば良いでは無いか、と思うかも知れないが、其れでは誰が犯人であるかが、容易に特定されてしまう。そもそも自分は呪術師であるからして、真っ先に疑われるだろうが、それはまあ、何者かがそう見せようとしている、とでも言って誤魔化しておくつもりだ。誰でも思い付く策であるからして、即座に断定される事は無い筈。
既に準備は整っている。長剣に毒を塗り、呪符も持てるだけ持った。相手が毒を食らったか、そしてどの様な相手かは未だ知らない。先程、何気無く相手の控え室を覗いてみたのだが、相手は居なかった。が、エリスという名前から、相手は女である事が分かる。
だが、第一試合を見れば分かる通り、女、引いては雌であろうと、決して油断する事なす事は出来ない。あの黒い獣人程とは思いたく無いが、想定しておくに越したことは無い。
戸の前に人が立つ気配、迎えが来た様子。
ぬらり、と粘液状の毒が塗られ妖しく光る長剣を鞘に納め、決闘の場へと向かった。
圧巻の光景。そう形容するが相応しいだろう。全周、見渡す限り人、人、そして人。
其の殆どが声を張り上げ、何を言っているかは分からないが、矢鱈とエキサイトしている様子。言ってしまえば騒々しい。
だが、心地良い緊張と共に、腹の内から何とも言えぬ、己の闘志を滾らせる何かが湧き上がって来る。俺も観客共の熱気に当てられたか。
と、其処で対戦相手らしき人物が反対側の入り口より入って来た。
ひょろ長い、長身の男だ。白っぽい法衣の様な形の服装、手には鞘に収まった細長い長剣。頬は少し痩け、眼光だけがギラギラと光っている。
「はっ、ガキが相手かよ。心配して損した」
と、まあ、侮りの言葉迄頂きました。・・・お、正面の席にスィラが居る。今のが聞こえたのか、ニヤニヤしながら此方に意味深な視線を向けている。・・・いや、こんなのに本気は出さんわ。
相手が無警戒というのなら重畳、何もさせずにゴミの様に射殺してやる。
ローブの下、左腰に帯びた短銃の当り金とハンマーを起こす。装薬、点火薬、弾丸は装填済みだ。
彼我の距離は約四間。射程内、別に大した命中率の無いマスケットでも容易に当てられる距離だ。実際、やってみると案外狙った所には当たらないが、人間の胴にぶち当てるのなら問題は無い。コレ、何処でも当たればほぼ必殺だし。ダムダム弾も格やという殺傷能力だ。スラッグ・ショットの様な物だからな。
審判が、開始位置に異議は無いか、も聞く。別に問題は無い。相手も了承した様子。
相手方が剣を抜き、左手に何やら・・・奇怪な模様が描かれたカードを手にして居る。何かは分からないが、この状況だと、何らかの攻撃術と見て間違いは無いだろう。
「双方、用意せよ」
もう相手は用意しているがな。俺もローブの下、短銃をホルスターから引き抜き、右手に持ち替える。
「始めぇ!!」
手に持ったカードに息を吹きかける仕草。構わず銃を向け、無造作とも言える動作で、引き金だけはそっと引く。
轟音と盛大な発射炎。胸部を貫く様に放たれた其れは・・・。
「うおッ!?」
本能的に危機を察知したのか、相手は僅かに身を捻り・・・銃弾は相手右腕を引き千切った。
「は・・・?」
着弾の衝撃でもんどり打って倒れ、起き上がろうとした時、疑問の声を上げた。地に突こうとした腕が無かったのだ、あまりの衝撃で頭も混乱し、痛覚も追い付いて居なかったのだろう。
「うぐああああぁぁぁぁ!!??」
過呼吸で死ぬのでは無いかと思うくらいに息が荒い。左手に持っていたカードも投げ出し、二の腕から先が無くなった腕の傷口を抑えている。仕留められなかったか。
「残念だったな、大人しく食らって置けばすぐに冥土に行けたぞ?」
弾の切れた銃をホルスターにぶち込み、つかつかと歩み寄る。止めを刺す必要があるというのは面倒だ。
もののついで、少し離れた所に落ちている、剣を握り締めた儘の腕を拾い、地面に転がってもがいている相手の近くに立つ。
「降参するか?」
いいよな?という意図を込めた視線を審判に向ける。
「奴隷にしますか?」
そう聞かれたが、別にこんなひょろいおっさんを貰っても仕方が無いので、どっかやっとけ、と返しておいた。
が、其処迄話を進めたは良いが、相手と言えば怒りに目を濁らせ、残った左手でカードを掴んで口元に運ぼうとした。
降伏を蹴ったと見る。剣にくっ付いていた腕を投げ捨て・・・なんかこの剣、刃の色が変だな・・・まあ、良い。剣で相手の手首ごと首を突き刺した。
何やら呻き声を上げる。口から血の泡を吹き、言葉も儘ならない様子。当たり前か。
剣を其の儘横に振り払い、首の中身を抉り出す。振り払った刃先は其の儘相手の眉間へ叩き込む。其処迄で漸く動かなくなった。
かなり容赦無くやらかしたが、大丈夫だっただろうか。
「勝者!エリス!」
大歓声。別に問題は無かった様だ。ツィーアとカルセラが居る貴賓席に目をやると、立ち上がって拍手している二人が見える。かなり残虐な殺人劇だったと思うが、其れも彼等は楽しめるのだろうか。
スィラと言えば、既にその姿は無かった。まあ、良いが。
背を向け、さっさと場を去る。今気付いたのだが、頬に血が飛んでいた。ローブのフードの裾でぬぐいとる。多分、結構飛んでいるのではないか。洗濯が面倒だな。血生臭いのは嫌だし。
さて、今日の試合はこれで終わり。勝ったので、明日も此処に来れば良い。一度二人の所に顔を出してから帰ろうか。
服装を変えるため、控え室への道を急いだ。
「いやー、エリィちゃん中々やるじゃーん♪」
と、明らかに見え見えな猫を被りつつ、細やかな祝宴の場で絡みついて来たカルセラ。酒は入っていない筈だが、何時もよりも心無しかテンションが高い。
昼間、先ずメアリーに現状報告、装備の整備を頼んだ後、カルセラが部屋で食事しよう、と切り出して来たのだった。
場所はカルセラの部屋。ベースは俺やツィーアの部屋と同じ筈なのに、何故か数段豪奢に見える。使っている調度品も高価なのだろうが、其れよりもセンスが良い。物凄く、格の違いを見せ付けられた気がする。いや、まあ、張り合うつもりとかは一切無いのだが。
自室の物よりも数段高価なのだろう、テーブルの上に様々な料理を並べ、果実水で喉を潤す。・・・あ、このソース美味い。
「案外余裕だったわね。まあ、エリィが本気出したら〜なんて想像もつかないけど」
ツィーアも、今日はおめかししている。一応、この祝宴の場はカルセラが皇女候補という立場から公式に開いた物であり、公的な物であるからして、正装が求められるのだとか。
ツィーアはオレンジ系の色のロングドレス。ふわりと広がったスカートの裾が特徴的だ。頭には・・・あの髪飾りは何というのだったか・・・ティアラ?違う、何だろう。カチューシャでもないし。兎に角、銀色の半弧状、銀色の本体に宝石が散りばめられた髪飾り。足には小さいながらヒール。細い脚には白いハイソックス。手にも同じく白いグローブ。顔も薄く化粧され、普段から可愛らしい顔が、なんとも見事に彩られている。幼いから、綺麗というより可愛らしい。多分、あと五、六年すれば、活動的な美少女の出来上がりだ。
一方カルセラ。此方は彼女の本性からすれば、さっぱり真逆な色の白いドレス。見た目は清楚で、なんとも儚げな印象。見た目は。何時もは流している髪を結い上げ、花の髪飾りで留めている。大胆に肩を露出させ、スカートは太腿の中程迄の短い物。黒いニーハイ・ソックスを履き、足は硬い感じの革靴。腕は手首から二の腕迄をサポーターの様な、黒い布で覆っている。黙っていれば清楚系美少女なのだが、如何せん表情が宜しくない。腹黒さ、底意地の悪さがこれでもかという程に滲み出ている。まあ、其れでも可愛い事は可愛いのが、なんだかとても腹が立つ。
「うふふ〜・・・エリィの腋〜」
行動が物凄く気持ち悪い。隙あらば身体に舌を伸ばして来る。本来、主催者であるカルセラは、上座と呼ばれるテーブルの一番奥に座らなければならない。今回はツィーアと俺、カルセラが向かい合う形で座った。が、この通り、カルセラは、そんな事知るか!と言わんばかりに席を立ち、横に来てすぐに絡み始めた。因みに被害者は俺だけでは無い。ツィーアも首筋を舐められて、先程、ひぅっ!?と悲鳴を上げていた。
・・・俺の服装?とても涼しいとは言っておこうか。カルセラのセンス。悪くは無いのだが、見るなら未だしも、着ると結構恥ずかしい。まあ、鏡の前で色々してみたくなる様な色っぽさであった。
一応説明すると、全体の基調は黒。黒い革靴に、所々に白いレースが付けられた黒いソックス。スカートの裾もヒラヒラした白い飾りがある。身体にピタリと密着し、胸元、背中、腰に穴が開いた形の、物凄くセクシーなドレス。手は邪魔なので何も付けない。というか、袖が七分くらいあった。裾は同じく、白いヒラヒラ。邪魔だった。使用人の目もあるので、髪は髪飾りで濃紺色にしている。ダークな、しかし蠱惑的な仕上がりだった。だから、八歳、九歳の子供が着る物では無いだろうが。
「其れにしても、銃だっけ?あの筒。本当に凄いわね」
今回の勝利はほぼ銃の力によるものだ。しかし、普通に見える人間にも避けられてしまった。この先は通用しないかも知れないな。奇襲で使うには良いだろうが。明日からは使わないでおこうか。
目の前の皿に盛られた鳥肉のソテー。口に運ばずには居られない。個人的に鳥は唐揚げが好きなのだが。生姜を衣に混ぜた醤油ベース味の鳥唐揚げの美味しいこと。ああ、懐かしい。米が欲しくなる。現状パンしか無いし、良くて雑穀、粟、稗くらいしか未だ見たことが無いけれども。粘りのある、日本原産の米が食いたい。
「当たり前じゃん、古代の武器を参考にして作ったんだよ?」
ふふん、と胸を張るカルセラ。お前が作った訳では無いだろうが。彼女といえば、此処ぞとばかりに自分の銃を見せびらかしている。其れを、ほえー、と感心しながら見るツィーア。まあ、騒がしく無いならば良い。食事に専念しよう。・・・お、この野菜スープ、塩味が丁度良いな。うん、この様な淡白な味は好きだ。白身魚然り。
そういえば、今日メアリーに新たな課題を与えて来た。ひたすら命中率を上げるため、物凄く地味な、辛そうな作業を続けていた彼女が、どうも不憫に見えたので、養分を与えて来たのだった。
ズバリ其れは散弾銃。ベアリング状の金属球を複数発射する強力な火器。対人威力は凄まじく、鍛え上げた戦士であろうと、ほぼ一撃で沈めるだろう。そして、何よりの利点として、あまり命中率は求められず、適当に撃っても割と当たるというものがある。此れにはカルセラも飛び付く。"高い殺傷能力"という点でカルセラが見せた笑みは、俺は暫く忘れる事は出来ないだろう。悪どい、極めて悪どい、とても普通の方にはお見せ出来ない顔だった。此れで中身は高潔?あり得ないだろ。どう見ても犯罪者かもっと質が悪い奴だ。
そんなこんなもあり、散弾銃はカルセラ用に作られる事になった。一応、長銃とする予定とのこと。頑張れ。
「明日からが本番よ?気を抜かない様にね?」
ツィーアの助言、有難く受け取っておく。人間、油断するまい、油断するまいと思っている時点で油断しているのだ。ならば、そう考えるのでは無く、ただ倒す、とだけ考えていれば良い。その方がマシだ。
「ねぇ、二人とも」
突如、カルセラが切り出した。ニコリ、いや、ニヤリ、いや、ニチャリとした笑みを浮かべ、提案するのだった。
「今日泊まっていかない?」
何故?とツィーアと顔を見合わせるのであった。
「今日泊まっていかない?」
この一言を絞り出すのに、どれ程の精神力を振り絞っただろうか。
ただ悪ふざけした訳では無い。バレぬ様、笑みを張り付けながら、内心唇を噛む。本当の事を言うべきか、言わざるべきか。
「藪から棒ね、どうしたの?」」
其れでも暗い気持ちが伝わってしまったのか、この手の気持ちに敏感らしい、ツィーアが気付いてしまった様だ。心配そうな、気遣う様な色が見える。
この手の感情に無頓着なエリアスは疑問符を浮かべるばかり。・・・どうしよう。
「何か悩みでもあるの?言って見なさいよ」
ツィーアはそう言ってくれる。が、例え話したところで、どうしようも無いのだ。
私は近い内、ハノヴィアに帰らなければならない。
原因は兄、ディスキアの事。彼とはあの決別から、一切会っていない。何故なら彼は、既にハノヴィアに"連れ去られた"為だ。
罪状は、貴重な古代兵器の許可無き持ち出しと紛失。私用で勝手に貴重な品物を持ち出し、剰え紛失。糾弾されても仕方が無いだろう。
私自身としても、皇室内外、様々な反ディスキア派を焚きつけ、攻撃する様に仕向けた。その結果が、数日前の本国からの呼び出しだ。
私として、もっと此処に居たいし、エリアスやツィーアと一緒につるんで居たい。が、致しかねない。
本国へ帰ることは決まった。ならば、少しでも二人と一緒に居たい。其のくらいには二人、特にエリアスの事は好きになっていた。
「(将来の皇帝への道の為・・・)」
そう考え、己の欲を押さえつけようとすると、何処か、心の中に冷たい風が吹く。二度と会えなくなる訳では無い。が、また会える確率は極めて低いし、心細い。出来ればエリアスあたりに一緒に来てもらいたいが、エリアスとて自分の生活がある。無駄に迷惑を掛けたくない。そして、初めて、自分と対等であると認めた者に弱みを見せるのはもっと嫌だった。そんな物はプライドが許さないだろう。魅力で振り向かせると決めたのだ。そんな無理な手で振り向かせたくは無い。
漸く、雰囲気を感じ取ったらしい、エリアスが、ポン、と肩に手を置いてくる。
「カルセラ」
止めど無く、隠している、という罪悪感が湧き出して来る。
「別に話したくなければ話さんでも良い」
思わずエリアスの顔を肩越しに見やる。優しげに微笑む、何時も通りの、完全な美を体現したかの様な顔。
「だが」
ふっ、と笑みが消える。不覚にも、どきり、と心臓が跳ねた。
「其れで・・・後悔するなよ?」
紅玉の様な、しかし確かに血が流れる、魔性の瞳。自分とは異なり、本当の魔眼では無い。だが、見る者を魅力し、引き込む、美の魔力。其れは確かに存在した。
「わ、私は・・・」
本気で動揺したなど、いつ以来だろうか。いや、初めてかも知れない。息が詰まり、二の句が継げない。
エリアスは黙って、後ろから肩を抱いていてくれた。其れを意識すると、何と無く気持ちが落ち着いてゆく。
「・・・わかったよ、話すから」
使用人にお茶を持ってくる様に言い付け、再び卓につく様に促す。
「実はね・・・」
話した。兄の事、今の国内情勢、そして、私が帰らなければならないこと、そして、もしかすると二度と会えなくなるかも知れない事。
死ぬかも知れない。其れ程に権力争いという物は汚く、危険で、悪辣だ。謀殺されない保証など、何処にあるのだろうか。
そこ迄聞くと、エリアスは小さく嘆息する。
「・・・馬鹿かお前は。自分で私にに来いと言って置いて、今更弱気になったか?」
そう、エリアスに大口を叩いた。その志は今でも変わらない。ただ、思った以上に此処は心地良かったのだ。
「やって来い。自分の立場をしっかり硬めてな。死んだのなら、カルセラ、お前はその程度であったというだけだ」
中々辛辣な事を言ってくれる。一体私の事を何だと思っているのか、と思わず苦笑する。
まあ、エリアスからすれば、私が死ぬなどと思っても居ないからその様な事が言えるのかも知れない。まあ、私もおちおち死ぬ気は無いけれども。
「もう、こっちの気も知らないで・・・」
幾分か、双肩が軽くなったのは気のせいでは無いだろう。
「別に二度と会えない訳じゃない。こっちから会いに行くさ」
ふっ、と笑ったエリアス。物凄く格好良く見えた。ヤバイ、もっと好きになりそう。
「・・・ふふっ」
何だか、何故悩んでいたのか分からなくなってきた。そうだ、別に関係が無くなる訳では無い。離れていても、生きていれば会えるじゃないか。
生き残る為には、兄を蹴落とさなければならない。完膚なきまでに叩き潰してやろう。
心の内でそう誓い、顔を上げる。其処では、二人が優しげな微笑みを浮かべ、待っていてくれた。
「ねぇ、お風呂、一緒に入ろうよ♪」
こうして、何時もの自分に戻る事が出来た。やはり、持つべきは友だろう。
此れなら安心して旅立てる。
こうして、三人で楽しむ事に集中する事が出来た。
余談だが、まだ二人とも毛は生えていなかった。胸もつるぺた。身体を洗ってくれとエリアスに頼むと、赤い顔をしながら、背中だけは流してくれた。・・・よし、此れは今度会った時にもやろう。
将来の楽しみがまた一つ増えた。
誤字脱字語句の誤用が御座いましたらお申し付けください。




