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第一話、腐っても、調理人

あかん。これラノベじゃん。えろくはないラッキースケベ。

鼻からタバスコ!ぶしゅーっ

 ここはレストランだ。どうやらそうらしい。空気の味が違うのだ、やはり。


 俺はそう考えた。そして作者はバトルが書きたい。俺は料理が食いたい。意見の不一致である。


 では読者はどうか、読者は、面白いものが読めればそれでいいのである。


 面白いということはどういうことか。文章の巧さ、惹きつける設定、キャラクター。そして、趣味の一致であると俺は考えている。


 そしてこの小説にはそういうものが少ないように感じる。少なくともアクセス数では。


 アクセス数というのはつまりタイトルやサブタイトル、もしくはキーワードなどによって引き寄せられた数、ということになる。


 語りが過ぎた。とにかく、ここは異世界などではなく、日本の某所にあるレストランであった。


 では時間軸はどうだろう。壁にかかった木目が素敵な時計をチラリと見て、驚愕した。時間が経っていなかった、それどころか、成金趣味の奥さんや、その他俺が愉快に調理した連中がいたのだ。


 そして時計に誤りがないことを確認した。


 正確な時は覚えていなかったが、つまりこれは俺がタバスコを料理にかける前、ということだ。素晴らしい。


 ふと俺は思った。素晴らしいというのは、タバスコをかけ続ければまた異世界に飛ぶことができるのではないか?


 もしくは、異世界を渡り歩くことで数多の調味料を、あるいはイギリスがインドに調味料を求めたように、俺はこの時代の幾多の並行軸を旅し、新しい大陸を探す平成のコロンブスになれるのではないか!


 しかしこれは秘匿せねばならなかった。


 一度誰かがやったことは簡単にできる、ということだ。


 つまり俺がタバスコ航法を開発してしまったが故に、俺の後続がいつ現れないとも限らない、ということだ。


 人がタバスコを目に入れる確率は、人が宝くじを当てる確率よりもよっぽど高い。宝くじなんてものは毎年当たるものがいるのだから、タバスコが目に入る確率なんて、誰かがくしゃみをする頻度と同じぐらいなのではないだろうか。


 それか、タンスに小指をぶつけ、気絶するなんてぐらいでもいい。


 そこで考えた、俺が異世界からこちらに移動してきたのは「調味料によって気絶」という行動が含まれているのではないか、と。


 それではたまらない。毎回気絶するのは大変だ。なにより、痛い。


 とにかく俺はコロンブスだ。コロンブスの卵でつくったオムライスはうまそうだ。料理人の思考だろうか、もう腐っているはずだが……。


 とにかくこれで作者にはバトルではなく、異世界を旅し調味料王になる俺の物語を書いてもらわなければいけなくなった。


 俺はどじだ。妄想を膨らませるあまりに、ガラムマサラの瓶を踏んづけてしまった。


 幸い、柔らかいものが頭のしたにあったので助かった。


 業務用マシュマロだろうか? 揉んでみる。ふむ、弾力は瓜二つ。では、食べてみよう。もぐっ


「きゃああああああああああああああああああああ!」


 悲鳴が聞こえた。びくっとマシュマロが震える。


 マシュマロが……、震える?


 俺は自分がしたことが怖くてたまらなくなった。


 強姦未遂、というのだろうか? つまり、俺を助けた柔らかいものはマシュマロではなく、女性の乳房だったのだ。


 幸い女性は気絶していた。そして俺は何者かに下仁田ネギで殴られ、気を失っていた。

下仁田ねぎいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!


次回、異世界の石油王(アメリゴ=ヴェスプッチ)を名乗るものと対峙!

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