おみやげ
週末になるとトモキくんはおかあさんといっしょに公園に遊びに行きます。休みの日の晴れた日だけの特別です。砂場で遊んでいるときも滑り台に上るときもおかあさんはいつもニコニコと笑顔を向けてくれます。
そんなある日、トモキくんは公園の隅でいいものを見付けました。それを大事にずぼんのポケットにしまいました。
「おかあさん、いいものあげる。おみやげだよ」
トモキくんがはおかあさんの手のひらにさっき拾ったものをのせました。
ぴかぴか光る木の実です。それをみたおかあさんの顔がぱっと笑顔になりました。
それからも公園にくるたびにたくさんのものを拾いました。公園の地面をさがすといろいろなものが見つかります。
ちいさな木の実。
おもしろい形をした葉っぱ。
白くてかわいいお花。
おかあさんの笑った顔がみたくてトモキくんはがんばって集めました。家の棚にはあつめた宝物が大事にならべられています。どれも特別なキラキラしたものばかりです。
でも、だんだんと新しいものが見つけられなくなってきました。おかあさんの笑顔が見たくて、公園のすみからすみまで地面を見ながら歩いてみました。
気が付けば公園の電灯がぱっとついて地面を照らしました。もう夕方なので帰ろうとおかあさんがトモキくんに声をかけます。キラキラしたものはもうないのかなとトモキくんはがっかりしながら立ち上がりました。おかあさんの顔を見上げようとしたとき『それ』を見付けました。
「あっ! おかあさん、あれ! あれあげる!」
トモキくんが指さす先を見るとそこには一番星がキラキラと光っていました。いままでで一番キラキラでピカピカして大きいものです。
トモキくんが得意げに笑うと、うんうんとうなずきながらお母さんも笑顔になりました。




