第五話 アレーナ
・・・第五話・・・
私はアレーナ。
魔法一族の中で育ち、その血を受け継ぐ者として、幼い頃から高い期待を一身に背負ってきた。
一族の中でも特に魔力が強いとされる家系に生まれた私には、将来一族を率いる長となるべく、幼い頃から厳しい訓練が課された。
私の生い立ちは、他の多くの子どもたちとは異なっていた。
遊ぶ時間も、無邪気に笑う時間も少なく、私の日々は魔法の研究と実践に費やされた。
「集中しろ! お前には重大な責任がある!」
父親からの厳しい罵声と叱責は毎日続いた。
それでも、私は一族のため、そして自分が一族の中で特別な存在になるために、それを受け入れていた。
しかし、時間が経つにつれ、私は魔法一族の中での立ち位置に疑問を持ち始めた。
父親が死んでから、より一層疑問は深まって行った。
私の野心は、ただ一族を率いることだけではなく、もっと大きな力を手に入れ、魔法の真の可能性を解き放ちたいというものだった。
そんな私の思いは、次第に一族の伝統や規則に反するものとなっていった。そのため、早く権力を手に入れたいと私は焦るようになった。
「アレーナ! それは危険すぎる! やめなさい!」
仲間たちは私を止めたが、私にはもはや彼らの声は届かなかった。
ある日、私は禁じられた魔法に手を出した。
それは死者を蘇らせるという、一族でもタブーとされる領域だった。
私の目的は、父を蘇らせることにあった。しかし、それは父への恋慕のためではなく、父の威光を利用して一族の長になるための手段だった。
しかし、私の企ては失敗に終わった。儀式の最中、私の魔力は封じられてしまったのだ。
「お主には魔法を扱う資格がない!一族を出ていけ!」
長老の宣告を受け、私は一族から追放された。
追放された私は、路上を彷徨うこととなった。一族の外の世界は厳しく、人々は私を避けた。
私は一族としての誇りと高慢さを捨てきれずにいた。
私はまだ自分が特別な存在であるという幻想を抱いていた。
しかし、私の心の中には、一族から学んだこと、そして失ったものに対する反省の色はなかった。
「私はこの程度の試練に負けるわけにはいかない!」
私は内心そう呪っていた。一族から学んだことへの反省はなく、現実と向き合うことを避けていた。自分の中の魔法一族としての誇りだけが、私を支えていた。
一族から追放されたことで、私の人生は大きな転機を迎えた。これまでの自分と向き合い、本当に大切なものが何なのかを見出す旅に出ることになったのだ。
私の人生はこれからどうなって行くのだろうか・・・。
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