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ツッコミ待ちにマジレスは困ります

 大いに疲れた。結果としては詰まらないことのために休日出勤を強いられただけに終わりそうだ。それが何ともやるせない。もう帰りたかったが結果は見届けねばなるまい。川本は帰宅させ、佐藤達は第2中隊の拠点、地下2階へ帰らせた。二神は取調室でオタクについての処分を細部まで詰めているところだ。その間、俺は自分の机に座ってボーっとしていた。考えがまとまらない。疲れたせいか?

 給湯室でコーヒーを飲もう。その前に御手洗へ。用を済ませた後で鏡を見る。あだ名をつけるとしたら「女狐」。そんな感じでややきつい風貌の、今の俺の顔が映る。疲れた顔をしているのかと思ったが、そう言えば「疲れた顔」とは何ぞや、という疑問にぶつかる。これが疲れた顔という事にしておこう。給湯室に戻り徒労に終わった1日を振り返る。ボーっとしたまま。電気ケトルのぱちんという音でようやく我に返る。インスタントコーヒーとカフェのコーヒーとの味の違いが本当に分からないな、などと思いながらコーヒーを飲んでいると、

「あ、こんなところでサボってますね~。大隊長に言いつけてやろ」

西村がニヤニヤと笑いながらこちらを見ている。

「私が大隊長よ」

吹き出しそうになるのをこらえながら言ってやると、

「いや、それは分かってますって。ツッコミ待ちですよ。ツッコミ待ち。マジレスされると困りますよ。もう少しキレのあるツッコミをお願いします」

「そう。じゃあ今度からはついでにコクのあるツッコミができるよう、前向きに検討するわ」

「うわ~、やる気ないんですね。僕は悲しいです」

西村は泣きまねをする。その様が何だか二神の大袈裟な嘆き方に似ているように思えた。

「あっ、そうだ。さっき二神大尉から内線が有りまして、例の件片が付いたので電話下さい。だそうです。以上、西村上等兵がお送りしました」

そんなことを言いつつ、敬礼をして執務室へ戻って行った。

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