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お風呂はお楽しみ

 目の前に廃工場があった。不意にデデンデンと大音量でBGMが響く。デデンデン。その音に乗り横一列になってゆっくりと歩を進める怪しい外人達。夜中のはずなのに皆サングラスを掛け、黒い革ジャンに身を包み廃工場の中へと入って行く。

「奴らです。通報の有った不逞外人どもは。あそこで銃と麻薬の取引をするようです。取引相手のこれまた不逞外人共は既に中で待ち換えています」

二神はそう言って俺の方を心配そうに見ている。

「大丈夫ですかのう?キューロクの使い方はちゃんと分かりましたか?」

勿論です!そう言おうとしたが声が出ない。キューロクこと96式機関拳銃。さて、これの扱い方どこまで教わったかな。あたふたしている内に二神は無線で配置に着いたか最終確認を行っている。

「よろしいか大隊長?よろしいなら突入しますぞ?」

頷くや否や、

「よし!ラケーテを撃てい!」

と巴に号令を掛ける。巴が肩に担いだロケットランチャーから発射されたロケット弾が工場の扉を直撃した。そして次の刹那、工場の左右から桜と梅がロケット弾を発射した。二人とも両足に三連装のミサイルポットを装着していて、ついでにと言わんばかりに勢いよく発射された。次の瞬間、

「アイヤー!」

という絶叫が」炸裂音に被せるように響いた。それを確認してから、

「突入!」

それは俺が掛けた号令のはずだ。それを合図に工場内への突入が開始された。二神は巴と一緒に俺の後ろにピタリとついて来ており、無線で指示を飛ばす。燃え盛る炎の中から聞こえる断末魔。それをよそに敵を求めて進む。何体か犯行グループの見るも無残な死体が転がっていた。そうかと思うと、削岩機の如く地の底から響くような凄まじい音が轟く。

「アイヤー!」

という絶叫と共に。

「裏口の鈴木君から報告。敵に50口径とキューロクの弾をぶち込んだそうです。首魁と思しき輩が先頭を切って逃走を図ったそうですぞ。ハハハ、まあ不逞外人なんぞはそんなもんですな」

報告を聞きながら、鈴木小隊の待ち構える裏口へと向かう。途中、シット!だのファック!だの「お上品な」叫び声が聞こえ、そこに向かって96式機関拳銃の弾丸が大量に撃ち込まれる。そんな中、不意に二神は前進を止めた。この辺で周囲を警戒しつつ索敵すべきだと言う。もっともなので俺はそう命令し、96式機関拳銃を構え周囲を警戒する。

 すると瓦礫の中から、身長2メートルはあろうかという外人が現れた。自動小銃を携帯している。おそらくカラシニコフだ。

「ビッチ!」

奴の狙いは俺のようだ。自動小銃を構える前に96式機関拳銃の拳銃弾をお見舞いしてやろうとしたが、何という事か弾切れだ。外人はニヤリと笑う。

「グッバイ!ビッチ!」

俺は素早く96式機関拳銃を放り捨ててスカートをたくし上げて、左足の太腿に装着したレッグホルスターから拳銃を引き抜き。しゃがみ込んで外人目がけて構えた。ワルサーPP。かの有名なワルサーPPKは、これの銃身とグリップを短くしたもの。そんな蘊蓄が脳内を駆け巡る。大丈夫、これがこれが外れても、まだジャケットにデリンジャーが有る。そういう余裕が何故か生まれる。外人が自動小銃を構えたは良いが、引き金を引いていないからだ。理由は定かではないがその外人の動きはスローモーションで、

「大丈夫ですよ。ほら、そのまま引き金を引いてください」

横からいつの間にやら現れたメイド服姿の静が耳元で囁いても、まだ発射してこない。

「よくある主人公補正と言いますか、ほら、やたら長い回想シーンあるじゃないですか?それですよ。スポーツものだと、回想が終わらない内はボールは飛んでこないでしょ?」

五月蠅いなあと思いつつ引き金を引くと、

「うわらば!」

という断末魔と共に額から血を吹き出して倒れた。静はにこやかにほほ笑みつつ、拍手してきた。そして拍手を止めると、張り付いた笑顔のままパン!と勢いよく手を叩き、Vサインをする。あ、これは!と思うや否や、左手で円マークを作る。これは間違いない!俺は立ち上がりスカートの裾を戻す。静はニヤニヤと笑いながら口元を押さえる。

「セクシーな黒いパンツでしたね。やっぱり黒いガーターベルトだと、黒で揃えた方が良いですよね」

にやけながら後ろ手を組み近づいてきたかと思うと、どこからか取り出したマイクを向けてくる。

「ブラジャーも黒ですか?」

だから目覚めはあまり良くなかった。

「おはようございます!」

巴は元気に笑顔を見せてくるので、憂鬱な気分も少しは晴れてくれないと困るのだが。

 それにしても静め、夢の中でメイド服姿だったのは、無理やりメイド服に着替えさせて引っ越しを手伝わせたからだろうか?そう言う静のパンツは何色なのか?気になって仕方が無い。それも昨夜巴と一緒に風呂に入ったからだろうか?巴は俺のストライクゾーンど真ん中の巨乳美人だ。背中を流しますという申し出を断る理由なんて一つも無い。それに自分も湯船に浸かるというのだから二つ返事だ。着替える様をじっくり見られずにはいられなかった。こちらも脱ぎながら、3列ホックのGカップのブラジャーとセットになっているパンツも拝見した。脱いだ後の裸もまじまじと見つめていたら、

「何ですの?真剣に見られるとちょっと恥ずかしいですよ」

などと可愛らしいことを言うので、その時は多分よだれを垂らした気持ち悪い顔になっていたと思う。ナイスバディだから見とれていた。そう言ってやると(これは本心だ)相好を崩すので、益々可愛らしいと思った。そのとき聞き出したスリーサイズは95・67・95.ブラジャーのサイズはアンダー70のGカップ。何というか20代の頃なら間違いなく「もっこり」していただろう。残念ながら41歳、もうすぐ42歳のこの身(いやこの魂と言うべきか?)では凄いものが拝めたという有難さに感謝することしかできない。一つは病気のせい。もう一つは何故か女性の体になっているから。しかし「お楽しみ」ではある。俄然風呂に入るのが待ち遠しくなってきた。だから、ハニトラに真っ先に引っ掛かっているのは、実は俺なのだろうか?


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