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いらない子扱いの美少年王子さまに転生した僕。追放された僻地からの無双始めます。  作者: REI KATO
天界編

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ダイエット作戦

【ダイエット作戦】


 久しぶりに天界へ行くと

 男神は生き生きとしていた。

 復活の霊薬が効いて往年の活力を取り戻し、ランベルト・ブートキャンプとフィナの特訓でかつてない体力を持ち始めていた。


 女神たちも喜んだ。

 何しろ、毎日大量のスィーツを男神たちが作ってくれる。


 その結果、女神たちも別の意味で生き生きとしすぎていた。

 横に膨らんでいたのだ。


『『『昔の服が縮んで着られなくなってきたのじゃ』』』

『いや、それは太っ……』

『『『服が縮んだのじゃ』』』


 女神たちが一斉にわめきだす。

 太ったことは認めたくないらしい。


『女神様。このままだと、どんどん服が“縮んで”いきますよ』

『『『それは困るのじゃ。ロレンツォ、なんとかせい』』』


『簡単ですよ。スィーツを食べないこと』

『『『馬鹿を言うでない』』』


『それから運動』

『『『たわけ』』』


『じゃ、夜会には“縮んだ”ドレスで参加して下さい』

『『『絶対、嫌じゃ』』』


『まあ、返答はわかってましたけどね。とりあえず、スィーツなしからにしましょうか』

『『『いやじゃー泣』』』


 なしというのもなんなので、ダイエット食品を使ったスィーツを考案してみた。

 こんにゃくや葛のゼリー。わらび餅。

 伝統的な前世日本の食材を使ったスィーツだ。


 甘みとしては、砂糖に代わる物を探してみる。

 前世地球だとステビアという植物が知られている。

 砂糖の300倍の甘さだという。カロリーゼロである。


 それと同じかどうかはわからないが、この世界にも甘さで知られているカロリーゼロ植物があった。

 これを砂糖の代替とする。


『なかなか上品ではないか』

『体によい感じがするの』

『これなら、我慢できるわ』


 概ね、好評であった。

 ただ、カロリー制限だけでは不健康だ。

 適度な運動も必要だろう。


 そこは、以前フィナに話したように女神たちを誘導する。


『次元の狭間の研究者が書いた古文書なんですが、食事についても記述がありました。穀物、野菜、肉をバランスよく食べるのが大切で、バランスを崩すと、便秘、貧血、イライラが高じて肥満や病気になったりします』


『また、ダイエットにはカロリー制限だけよりも、適度に運動をして基礎代謝をあげていくのが肝心で、さもないとリバウンドしたりしてかえって太ることもよくあるそうです』


 次元の狭間の研究者は、この次元だけでなく、多くの次元で有名な賢者で、女神は1も2もなくその言葉を信じた。


『うむ。そのとおりじゃ。運動もせず、甘い物ばかり食べていれば太るばかりか、健康も失われるの』

『顔の艶もなくなってたものね』

『ああ、だから男神を見るとイライラするのね』


 いや、最後のは食事とか関係ないと思います。


 ただ、ランベルト・ブートキャンプは流石に抵抗があるので、

 フィナに適度な運動を頼んでみた。


 それじゃ、ということで、

 護身術、ウォーキング、適正な魔法の行使、料理

 この4つを組み合わせて、ムリのない運動をすることにした。


 フィナの指導はなかなか効率のいいもので、

 女神にも好評だったし、実際、女神たちはみるみるうちに贅肉がとれてきた。


 特に護身術は非力な女性にも扱える合気道みたいなもので、

 術をかけると、大きな男でもゴロンゴロンと床を転げていった。

 それが楽しくて、女神たちの護身術の習熟度が急速に上昇した。



『なあ、ロレンツォ。お願いがあるんだが』


 青あざだらけの男神が懇願してきた。

 まあ、顔を見ただけで何がおきてるか、わかるんだけど。


『女神たちが格闘技に目覚めてな。護身術とかいうの。オレたちが相手をさせられるのだ。最初はオレたちの方が強くて楽勝だったんだが、いつのまにか、逆転しよってな。今は毎日ボコボコじゃ。なんとかしてくれんか』


 ああ、ランベルト・ブートキャンプの強度をあげて、男神様たちを鍛え上げればいいのですね。


『『『『『ロレンツォ、違うってばー!』』』』』


 女神様たちから言われてまして。

 男神たちの鍛え方が足りないって。

 だから、それ以外の選択肢はありません。



『ジュノー様、こんなこといいたくないんですけど……』

『みなまで言うな。奴らが弱いのは最初からじゃ。口だけは上等のナンパ師ばかりじゃ』

『ハデスと大亀はあきれて出ていってしもたの』


『ハデス様はお強いのですか』

『うむ。奴はこの世の理を熟知しておっての。神力は無限大じゃの』


『ゼロス様のお力は?』

『ハデスは無限大だが、ゼロスの神力は30ぐらいかの』


『でも創造主って……』

『力を使うことはできんが、あれでも奴がいなくなると太陽が消滅する。空気みたいなもんじゃ。まあ、消滅することはないから安心せよ』



 涙ぐましいトレーニングのあと、どうにか女神の相手ができるまでには鍛え上げられた。

 しかし、一般人より弱い神とは。


『バルカン様は鍛冶神だし、マールス様は戦いの神じゃないですか』


『バルカンは酒ばっかり飲んでおってアル中じゃった。復活の薬で治ったがの。なんにもせなんだら、またもやアル中に逆戻りは目に見えておる』

『マールスの戦いの神、というのはじゃんけんで決まったのじゃ。強いから戦いの神になったわけじゃない』


『色々と神様には仕事があるんじゃないですか?』


『ああ、ぶっちゃけいうとな、たいていの上級神に仕事なんかないんよ。大亀とハデスは大変そうだけどね』

『そうじゃ。あとは掃除ぐらいかの』



ブックマーク、ポイント、感想、大変ありがとうございます。

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