男神の復活4
【男神の復活4】
『おや、久しぶりのお客様じゃの。オルフェの転移魔法陣を使って来たのか』
『初めまして。アーチェミーさんですか?僕たちはハデス様の紹介でやってきた、ロレンツォと女神ブランディーヌです』
『こんにちわ』
『おお、かわいい猫ちゃんじゃの。ワシは猫大好きじゃ。ん?ロレンツォというと、あれか。次元の狭間にさまよっていた魂が納まった人間か?』
『はい、そのようですね』
『おお、元気でなによりじゃ』
『まずはこれを』
僕はお土産のスィーツを渡す。
『これはまた洗練されたスィーツじゃの。ワシは時々日本に戻って遊んでおるのじゃが、日本レベルでも上等なスィーツじゃの』
『貴方の著作である古代書で僕はいろいろ魔法を学ぶことができました。ありがとうございました。』
『ああ、日本語で書かれてあるということもあるのじゃが、あれはそんなに簡単に取得できるような代物ではない。君に相当な魔法のポテンシャルがあったということじゃの。で、何しにここにきた?』
『大鮫魚を捕まえる必要がありまして』
僕は、経緯をアーチェミーに説明する。
『あー、ゼロスか。あれはしょうもない神じゃの。ただ、大鮫魚にはワシも困っておった。アレは次元の狭間を我が物顔で彷徨っておる。彷徨うだけじゃなくて、彷徨う魂をくらおうとしておる』
『どうすれば、狩れるのでしょうか』
『うーん。まず、実物をみたほうがいいじゃろ』
アーチェミーは手を振り上げると、空中にモニターが浮かんだ。
そこには巨大なホオジロザメのような魚が映し出された。
『これが大鮫魚じゃ。別名、メガドロンという。アレが出現したのはここ最近の話じゃ。体長は20m前後、空を飛んであの大きな口で魂を飲み込んでおる』
『最近って、なにか理由でもあるんでしょうか』
『よくわからんが、地球で数多の鮫パニック映画が流行っておって、その映画で退治された鮫がこちらに来ておるという話もある』
『いやいや、映画の話じゃないですか』
『ファンタジーを甘くみちゃいかん。妄想が現実となるのがここ次元の狭間じゃ。一説によると、映画が低レベルすぎて鮫がヒスをおこしているのじゃと』
『うーん、とりあえず実物にひと当たりしてみます』
僕は、次元の狭間を漂ってみた。
向こうに見えるのは、大鮫魚。
周りでは雷が鳴り響いている。
メガドロンは雷属性だ。
『ちょっとひらめいた。同じ属性だけど、過負荷に耐えられるかな?』
僕はメガドロンの頭と尻尾に避雷針を打ち込んだ。
そして、僕も雷魔法をメガドロンに発しつつ、雷をぐるぐるメガドロンの体内で無限に循環させる。
さらに雷を増幅した。
メガドロンの雷と相まって、猛烈に電気が増幅する。
メガドロンの体が発光し始めた。
眩しくて直視できない。
と思ったら、大音量とともにメガドロンが爆発した。
僕はなんとかメガドロンの頭だけ回収できた。
『おお、退治してくれたか。すまなんだの。ワシもそうなんじゃが、転生したり転移したりするとステータスが良くなるようじゃ。ロレンツォも半分神の領域に達しておるようじゃの。ワシは知力が爆上がりしたが、お前は魔力とかそういうのに行ったみたいじゃの』
【揚げ大鮫魚の甘酢あんかけ】
あとは、この頭を料理するだけだ。
まず、野菜。
にんじんはせん切り、ピーマンは細切り、玉ねぎは薄切りにする。
しいたけは石づきを除いて軸とかさに切り分け、それぞれ薄切りにする。
魚は下味をつけ、片栗粉をまぶす。
フライパンにサラダ油を中火で熱し、魚を並べる。
両面に焼き目がつくまで焼きいったん取り出す。
フライパンにサラダ油を中火で熱し、玉ねぎ、にんじんを炒める。
しんなりしたらピーマン、しいたけも加えて火が通るまで炒める。
甘酢あんの材料を混ぜ合わせて加え混ぜつつ、とろみがつくまで1~2分煮る。
魚を戻し入れ、ひと煮立ちしたら火を止める。
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