病院無料
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【病院無料】
『さてと。マリア、今3つの選択肢があります』
①スィーツ増量。但し、毎日6時間を治療の時間にあてる。
②その日暮らし。スィーツはクッキーだけ。
③魅力的な他の領地へ行く。
『どれを選択しますか』
『私は④やな。その日暮らしでスィーツ増量』
『わかりました。③を選択したあなた、お別れパーティーをすぐに始めましょう』
『なんでやねん。私、毎日働いとるがな』
『え?』
『毎日、領内を見回りしとるで。それと警戒魔法を張り巡らしとるし』
『見回りは猫になって遊んでるだけでしょ。警戒魔法はランドルフにいつも先こされてるし』
『いけずやわ。女の子は大切にせんとバチ当たるで』
『年上は女の子ではありません。バb……』
強烈なキックをもらった。
『だいたい、領内に殆ど患者なんかいないよ』
『何ゆーとんねん。絶対、高齢者の憩いの間になるがな』
『マリア、年寄と仲がいいでしょ。年寄り受けもいいし』
『あんな、ちょっとだけやけど、よそ行きの顔しとんねん』
『毎日スィーツのリクエスト、応えてあげるから』
『ほんまか。ほんなら毎日1ホールな。スィーツ』
『いや、太っていいなら、1ホールでも2ホールでもいいよ?』
『うっ……』
一応、外見だけはパーフェクトなマリア。
豚になるのは嫌なようだ。
『仕方ない、まけたるわ。3ピースだけな』
『3ホールにする?』
『豚はいやや(泣』
というわけで、高齢者のマスコットになることが決定した。
病院には、セリア姉さんも働くことにした。
姉さんが志願したのだ。
二人の仲はどうなんだろう、と思っていたけど、
しばらくしたら、マリアが姉さんに思いっきりなつくようになった。
『セリアさま、マジ天使』
だそうだ。
よくわからんが、スィーツを譲ってもらったようだ。
しかし、病院が高齢者のたまり場になるのは考慮の余地がある。
『マリア、鑑定でさ、診療が本当に必要なのか、それともサロンか何かと勘違いしているのかどうか判断できるでしょ。サロンと勘違いしている人には、ランベルト・ブートキャンプを紹介してあげて』
これで病院は効率的になった。
ウチの村の環境では、高齢者と言えども遊んでいるわけにはいかない。
死ぬまで現役がウチのモットーだ。
それに、身寄りのない人であるならば、老人ホームに入ってもらうとか。
或いは、毎日チェックするようにして、健康に留意するとか。
憩いの場が必要ならば、そういう施設を建てるとか。
なんにせよ、診察を邪魔するような真似はやめてもらう。
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