次男レオニダ視点
第2作目始めました。
誤字・脱字・感想等ございましたら、遠慮なくお願いします。
【次男レオニダ視点】
『作戦は失敗したようね』
『残念ながら、お母様』
『いいこと、あなたは絶対に王にならないといけません』
『はい、お母様』
『一番の敵は三男です。王家史上稀にみる天才。しかも、母親が宮廷一番の美人ときています』
『僕は母上が一番美人だと思います』
ここでお愛想を言わないと機嫌が悪くなるのであった。
『いいのよ、慰めてくれなくても。王の寵愛が三男母にあったことは間違いないわ。でも排除しましたけどね』
『お母様はいい仕事をなされました』
『本当にね。でも、あの薬師には消えてもらわねば。なによ、絶対にご希望は成就されます、なんて大口叩いていたくせに』
『お母様、薬師はどうするのですか』
『もう例の者に依頼しましたから、そろそろ報告があるかもしれません。あの薬師には三男の祖父、ガルディーニ伯爵の事業を潰すのに役立ちましたからね。口を塞ぐのにいい頃合いね』
『伯爵の販売する食品に毒を混入させたのですね』
『ええ、レオニダ。毒の使い方をよく見ておくのよ』
『はい、お母様』
オレは小さい頃から母上に英才教育を受けてきた。
小さいときは言われるがままだったが、今は違う。
何しろ、兄弟が愚かだ。
長男は愚鈍で4男は鼻を垂らしている。
父親は欲深く、悪政をしいて評判が非常に悪いという。
オレがトップに立たなければ。
今はそう強く願っている。
障害は三男だ。
小さい時からとんでもない才能を見せてきた。
母上も神経質なほど警戒している。
だから、奴の母親や母親の実家を攻撃した。
母親は毒で死んだ。
実家のほうは毒事件で事業に大赤字が出た。
毒は母上の実家の得意技だ。
秘中之秘で、実家の一部以外、誰も知らない。
三男にも食事に毒を混入し続けた。
食事係を買収して、半年かけた作戦だった。
三男自体は危篤状態が続いていたと聞いたが、
残念ながら持ちこたえたようだ。
その後、奴の警戒が強まった。
城の奥から出てこない。
食事も自分たちで用意するようになった。
奴はなにやらコソコソしているようだ。
いかんせん、さっぱり活動が見えてこない。
せいぜい、図書館にこもって読書してるだけだ。
噂によると、しょっちゅう外出しているようだが。
どうやって、外出しているのだろう?
穴でも掘っているのか?
ブックマーク、ポイント、感想、大変ありがとうございます。
励みになりますm(_ _)m
 




