表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

20/102

成人までの3年間、けっこうな金持ちになった。2

誤字・脱字・感想等ございましたら、遠慮なくお願いします。

【成人までの3年間、けっこうな金持ちになった。2】


■砂糖


 ジョージャン王国の沿岸は亜熱帯に近いので、さとうきびが生えている。

 だから、砂糖は貴重品というわけではない。


 ただし、製糖が粗い。色が茶色だ。

 これはこれで美味しいのだが、癖がある。

 スィーツ用にはもっと純度の濃い砂糖が欲しい。


 また、領地はおそらく山岳地帯になる公算が強い。

 僻地に飛ばされるだろうが、僻地といえば北のほうだ。


 北の気候に沿った植物で、ということで甜菜(テンサイ)を捜す。

 これもさほど珍しい植物ではなかった。

 ただし、これから砂糖を取るところまではいっていなかった。


 そもそも、糖分が低いので、量がとれない。

 しかし、甜菜は土壌を改良してくれる。

 絞った後は、飼料にできる。


 だから、砂糖はサトウキビ砂糖を主体とし、購入することにした。

 買ってから、さらに砂糖を製糖する。




■熱帯特有の植物、カカオ、コーヒーとかはこの大陸ではムリだった。


 ずっと先の話だけど、カカオ、コーヒーは南の海を渡った島嶼群で見つかった。

 ここからだと2000kmぐらい離れている。

 暇を見つけてちょっとそこまで、というわけには行かなかった。


 いずれも、王国の港の市場とか薬屋にい行けば手に入るけど、高い。

 栽培場所の位置にはある程度の情報がある。だから、現地で購入する。


 行くときは飛行魔法だった。

 但し、一気に2000kmを飛ぶわけじゃない。


 とりあえず、南の島にはお爺さんがらみの事務所がある。

 そこまでは転移魔法で。


 そこからは島伝いに飛行魔法で飛んでいく。

 事務所のある島からでも1000キロ近く離れているから、

 休み休みで半日かかる。


挿絵(By みてみん)


 そして、カカオやコーヒーがあるとされる島々に到達すれば、

 そこに転移魔法陣と小屋を作るだけで、往復は一瞬だ。


 大まかな場所を事情を知る商人から仕入れていたので、

 場所の特定は早かった。


 現地にいる人達も、コーヒーやカカオの実を見せれば一発で場所がわかった。

 現地では有名な実のようだ。


 元気の出る植物として、祭りや祭祀に使われるらしい。

 カフェインの効果なんだろうか。



 ついでに胡椒(こしょう)を始めとする熱帯特有のハーブも採取する。

 香辛料は王国で大量に出回っており、さほど高価なものではない。

 しかし、現地から直接採取すると圧倒的に安価だ。



■薄力粉用/強力粉用小麦


 グルテン含有量の高い/低い小麦は割合簡単に見つかった。

 市場で聞けば、商人が産地も教えてくれる。


 デュラム小麦は若干特殊で栽培地域が限られている。

 この大陸では、王国西部から神権イスタニアン東部にかけて栽培地域がある。

 非常に腰のある小麦がないか商人に聞いたら、最初に出てきたのがこれだった。


 前世のデュラム小麦と同じかどうかはわからない。

 グルテン量が多いことからデュラム小麦と勝手に名付けた。


 含有量に合わせて、パスタ、パン、うどん、スィーツ用の小麦粉を作る。

 デュラム小麦粉、強力粉、中力粉、薄力粉というやつだ。


 パンを薄力粉で作ると芯のないパンになるし、

 ケーキを強力粉で作るともっちりとした食感になる。

 味も大事だが、食感も大事だ。


 ちなみに、僕のウドンの好みは強力粉だ。

 コネたり伸ばしたりが大変だけど、腰のあるウドンができる。



■金・銀・鉄・カオリン


 金・銀・鉄ともに、この世界で鉱山が見つかっている。

 だから、そこから少しずつ頂いた。

 1000kgほどか。


 前世28歳だったときの金の値段 1kg700万円。

 だから、前世基準で70億円ほど。

 この時代だと約70億p。


 しかも、殆ど無限にあるしね。


 ※後年、南の島で大きな金鉱山を発見。

  数百トンほど所有することになる。

 ※この世界、歴史上で掘削された金の総量は推定数百トン。

  対して、埋蔵量は20~30万トン


 マリアなんか(きん)にまみれてたし。

 マリアは金の価値ではなく、単にキラキラするものに弱いようだ。



 問題は鉄。

 錆びにくく固い鉄は純粋な鉄ではない。

 少量の炭素が混じっている。鋼である。

 この炭素の割合で性質が決まる。


 また、レアメタルを混ぜると更に強靭な性質を獲得できる。

 しかし、マリアの鑑定魔法では有名な金属以外はなんだかわからない。

 金鉱脈は鬼のように探し回るのにな。


 とりあえず、金貨・銀貨・銅貨を作った。

 領地で使おうと思って。


   金貨10万p

   銀貨 1千p

   銅貨 10p


 となるように重さを調整する。

 なお、金貨は10%ほど銅を混ぜた。

 金貨を固くするためだ。


 気が早いかな?



 マリアには金貨をごっそり取られた。


『私を酷使する正当な対価ね』


 まあ、確かにマリアにはお世話になってる。

 どれだけ取られても文句はないけど。


『いいんだけどさ。金貨、どこで使うの?それと、金貨の山で泳ぐのはやめてくれない?』



 カオリンはムリだった。

 馴染みのないものは、マリアの鑑定では出てこないようだ。

 それと、そもそもかなり珍しい粘土でもある。


 ただ、白い色の鉱物を探していたので、

 岩塩とか重曹とかを探り当てた。

 これはこれで使えるので取得し、マーキングしておく。


 あとはガラス鉱石など使えそうなものも。



ブックマーク、ポイント、感想、大変ありがとうございます。

励みになりますm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ