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サンド×リヨン  作者: 東海林 愛理
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後悔しないように

さてさてさーて。愛姫の本心とは一体!?

その頃、(そう)(りく)に電話をしていた。


「俺、理性効かなくなってとうとうアイツに告ってしまった。それを(しゅう)にもバレたよ」


今日の出来事、そしてどのタイミングや流れで愛姫(ありす)に伝えたのかなどと長々と陸に相談をする。


「あーちゃんの返事は?」


と陸に聞かれた途端、頭の中をよぎる。


──ごめん。颯の気持ちには応えられない──


と何回も同じ言葉だけが繰り返される。


「…俺の気持ちには応えられない。そう言って屋上から出てった。それっきりアイツと話せてない。俺を避けてるように見える…」


と陸に伝えた。


そして陸も柊と同じように愛姫の本心は聞いたのかと聞き、本心を聞いていない颯は陸との電話を切り愛姫に電話をかけようとする。


「080-〇〇〇〇-××××」


プルルルル──呼び出し音だけが鳴り響く。


「お願いだから出ろよ…」


とボソッと言いながら愛姫は電話には出なかったので2回くらい着信を残し折り返しかかってくるのを待っていた。


その頃、柊から逃れた愛姫は走り続けて辿り着いたのは高層マンションであった。


愛姫は一旦高層マンションの最上階を見ながら中に入っていく。


愛姫はもう1人の幼馴染の家に向かっていってたのだった。


部屋の番号を入力し、陸を呼び出す。


「…はーい?あーちゃん!?」


愛姫が、突然現れて来たことに驚いている様子の陸。


「りっくん…お願い…出て…?」


陸にはインターフォン越しに愛姫の顔が見えていた。


愛姫の顔は走っていたであろう汗だくで、泣いていたであろう目が真っ赤で涙ぐんでいた。


その顔を見て察した陸はオートロックのドアの鍵を開けた。


「いいよ。あーちゃん入ってきて」


鍵が開いたのを確認した愛姫は、


「うん…」


と言いながら中に入っていく。


エレベーターで最上階まで上がり、エレベーターから降りると陸の姿が見えた。


陸は部屋から出て愛姫が来るのを待っていたのだった。


陸の姿を見て安心したのか涙を流す愛姫。


「り、りっく…ん…あのね、」


泣きじゃっくりをして途中途切れ途切れになるが、陸に今日の出来事を教えた。


陸は内心愛姫が来る前に颯の相談のってましたけど…と思っていた。


泣きじゃくる愛姫をなだめるかのように頭を撫でる。


「ヨシヨシ…あーちゃんお疲れ様。たっつんに本当の事を言ったら?2人は中1の頃から両想いだったのに勿体ない。あーちゃんの後悔しないように選ぶんだよ」


その言葉に救われた愛姫は


「うん…」


と頷き泣くのをやめて落ち着こうとする。


愛姫が何故颯に気持ちは応えられないと言ったのか。


愛姫は本当は颯が好きだった。


好きだったから告白されたのは嬉しかった。


の、はずが急遽当たるはずもないと思っていた戦隊ものの募集に合格してしまった事。


合否が来てから浮かれすぎていた愛姫は恋愛事なんて考えてもいなかった。


これからも3人でずっと一緒に馬鹿やって居られると思っていたからだった。


生半可な気持ちで芸能界に行く訳ではなく、しっかりとした目標、目的があることを忘れていた愛姫だったが、颯からの告白で目が覚めたのか、離れ離れになってしまうのが目に見えていて、颯に迷惑をかけてしまうと悟ったからだった。

颯に迷惑かけたくないという女心…うんうん。恋って難しいものですねー(´TωT`)

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