霧の王城(ミオ)1
空中には、レオナルド第一王子が綺麗なヒョウの姿で背中に姫を乗せて立ち、周りには使役の動物達…虎や鷹や鹿などあらゆる種類の彼等がいる。
またそこからさほど離れていない場所に、リンフォード第二王子が…彼はもう妖精の国の王となっているので王子ではないが…銀の狼の姿で金の狼と共に空中に浮かび、黒い霧の中の城を睨みつけている。彼等の周りには大小の妖精達がおり、光の粒を振り撒きながら取り囲み浮遊している。
もふもふちゃんに乗り、周りに妖精が浮遊している私は、城の上空で学園メンバーと合流した。
第3王子であるクリストファー王子…今は翼の生えた猫の姿をしている…と、パンダのアカリナさん、火の鳥のジーヤさん、ジーヤさんの背中に乗っているユーノ、ジル、龍に乗ったばあちゃんさんとムサシさんが一緒に空中で待機している。
近隣の友好国なのか、他にも続々と兵士や騎士が集まって来ており、レオナルド第一王子と言葉を交わしている。
「ミオちゃん怖くない?」
アカリナさんが聞いてくれる。
「だ、大丈夫です。」
「ミオちゃんやユーノちゃんは一番後方にいてね。タロちゃんは騎士30人を一度に吹き飛ばすくらい強いからね、安心よ。何かあっても妖精さん達が癒しの魔法を使ってくれるわ。」
「そんな事にはならないよ。ミオ…ミィは僕が守る。」
「あらら〜。うふふ。このこの。」
アカリナさんがニヤニヤするが、王子は到着してからずっと張りつめた表情で城を見ている。黒い霧がさっきより濃くなり、霧の中で何かがうごめいているように見える。あれが魔物だろうか。
前に初めて王子と来た時はこんな禍々しい城ではなかった。ただ誰にも会わなくて、その時はそんなものかと思っていたけれど、実はあの時にはもう城から人が消えていたのかもしれない。でもあの時すでに異常事態だとしたら、なぜ今になって黒霧や魔物が現れて状況が変化しているんだろう。
「我らの城を取り返す!」
「おおーーーーーーー!!」
レオナルド王子の高らかな一声が響き渡り、応えてあちこちから声があがり、地響きのようになる。
一斉に、黒い霧の中に潜む魔物へと向かっていった。




