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僕の仲間(クリストファー)1

 ジルと僕が空き教室でガラスを割ってしまった事件の後、僕は改めてジルと話をした。

 

「…っつー訳だから、もうミオに泣きそうな顔させるな。」

「分かったけど…。」

「おい、もうガラス割るなよ。」


 …おもしろくない。ミオを泣かせたヤツがいたなんて。僕より先に出会って、僕の知らない所で傷つけてたなんて。

 

 気になって事細かに尋問したけど、聞かなきゃ良かった。そいつは引っ越したっていうから会う事ないけど、僕だって気になるんだ。


「…見つけ出して、殴りたい。」

「おいおい、らしくない事言うなよ。それよりクリストファー王子は、ミオにもっと色々説明しろ。多分わかってない事多いぜ。…まあ俺もそうだけどな。」

「ジル、分かった。そうするよ。…それから、僕の事はクリスでいいよ。」

「おう。わかったぜクリス。」


ジルはめっちゃイイ顔で笑った。

憎めないヤツなんだ。短気で、気持ちのままで、真っ直ぐで。それで、イマイチ素直じゃなかったり早とちりだったりする所が皆を生暖かい気持ちにさせるんだろう。


 そうして、僕は改めて、ミオに今ある全てを話そうと思った。



***



「でね。ミオに聞いてもらいたくて、それから皆と話しておきたい事もあって来てもらったんだ。」

 

 僕は放課後、体育館の裏の芝生の上で、皆の顔を見た。

 今いるメンバーは、僕、ミオ、ジル、それからジーヤ、アカリナ、ムサシ、サユリさん、ユーノさん(ミオについて来た)だ。


 「まず、知ってるとは思うけど、伝えてなかった事もあるから、改めてミオに紹介するよ。まず、アカリナ・リーン。実はアカリナは、僕の国の王宮の魔術師なんだ。実はもう少し…だいぶ年齢が上なんだけど、魔法で同じ歳位に見せてる。魔法の腕は確かだよ。僕がこちらに来るにあたって、父上が護衛も兼ねてつけたんだ。」


 年齢の事を言われたアカリナは、ちょっと僕を睨んで、それからミオにニッコリ笑って、言った。

「本当は38才よ。クリストファー王子の事は、こーんなちっちゃい時から知ってるのよ。本当は結構なイタズラ坊主でね、背中にイモムシ入れられた事もあるの!びっくりでしょ。まぁ私は叔母くらいの心境よ。ミオに初めて会った時は、可愛くて嬉しかったわ!」


「そうだったんですね!ありがとうございます。」

 ミオも嬉しそうに応えている。僕は更に続けた。


「それからジーヤ・マオ。ジーヤは、僕の爺やなんだ。」


「えっ?」

ふふ。ミオが目をまん丸にして可愛い。ユーノさんもアワアワしている。

「ぼ、僕のジーヤ?とうとうそんな関係に?ライバルは王子?」

いやいやユーノさん何言ってんの。


「違うよ。お城で僕のお世話係をしてくれてたお爺ちゃんの爺やだよ。昔からずっと城にいて、実は年齢不詳で一体いくつなのが分からないんだけどね。爺やも魔法で姿を変えている。普段はお爺ちゃん仕様だよ。」


「えええーっ」

何故かユーノさんが挙動不審だ、

ジーヤは楽しそうにフッといつもの爺や仕様の姿に戻り、


「実はこちらが普段の姿でして。いつも皆さんの仲間に入れてもらって、若いっていいなあと。とても楽しゅうございます。ミオさん、王子はあなたに会えて本当に幸せそうにございます。どうか、クリストファー王子、クリストファー王子をよろしくお願いします。」

 何か宣伝されている。


「ジーヤさん!ありがとうございます。こちらの姿も優しそうで素敵です。」

ミオ、可愛い。

「ジーヤさん…爺やさん…そんな安直な…。でも負けない……。」

ユーノさんは何かと戦っているらしい。


「まあ、本当に年齢不詳でございますけれどね。」

 爺やが爺やの姿のまま、イタズラっぽくウインクをバチーンとする。あ、ユーノさんが倒れた。ミオが介抱してる。

 ホントに爺や、いくつなんだろう。僕が小さい頃から爺やだったし、父上が小さい頃から爺やだったそうだ。謎だ。


 僕は次にムサシとサユリさんを見る。

「それでね。ふたりには旅の途中で助けてもらったんだ。僕の恩人だよ。ムサシは犬、サユリ・バーチさんは、ばあちゃんだよ。」


そう言ったとたん、ドロンと煙が立ち、犬のムサシと懐かしいそのままのばあちゃんの姿が現れる。


「???」

ミオ、混乱してる…。



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