君と僕の事(クリストファー)1
ミオは、可愛い子だった。猫の姿で初めて会った時、僕の体が引き寄せられていたのは、水たまりに落ちていた魂だけじゃなかった。
ずっと、旅をしながら、探していたんだ。
もちろん、抱きしめられて愛情センサーもバッチリ起動して驚くような数字が出たけど、そんな事はもうどうでもいいような気がするほど、この子だって分かっていた。
やっと、会えたって思ったんだ。
だから、ミオも同じだと思っていた。ミオも僕をずっと探してくれていたんだと。
僕は、ミオと初めて会った後、自由になった身体ですぐに自分の国に戻った。
―自分の周りの空間をグルリと切り取って、ケルリア国の塔の上に繋げる。銀色に渦巻く薄いベールを抜けると、空気が変わる。カラッと乾いた中にバラの香りがほのかに漂う。
帰って、来た。やっと、見つけた。報告しなきゃ。
国王の執務室に駆けこむと、なんと母上も、王宮の魔女アカリナも居て、父上と一緒に微笑んでいる。母上はちょっとだけ涙目で、大丈夫かとか怪我はないかとか聞いてきた。
ありがとう。帰ってきました。こんな風に戻る場所があるって幸せだってやっとわかったよ。
「無事、魂と愛する人を見つけたのだな。よくやった。ゆっくり話を聞きたいところだが、とりあえずの事はアカリナから聞いている。今日はゆっくり休むが良い。」
久しぶりに聞く父上の声が懐かしい。それにしてもアカリナ!何で知ってるの。またイヒヒって顔してる。
そこへ、爺やがお茶を淹れて入って来た。
「坊っちゃま!お帰りなさいまし!爺やは、待っておりました!愛情1,000ポイントゲットしたのでございますね!さすがでございます!爺やは、爺やは、もう思い残す事はございません!」
いやいや、爺や長生きしてよ。
それから僕は、各国を回って感じた外交上の留意点や、すぐに取り入れるべき他国の優れた政策などを簡潔に告げた後、明日からヤマトイ国に留学する事を伝える。
「あら、いいんじゃない?留学が終わったら、ぜひ可愛い彼女を連れて来てね!」
母上、目がキラキラしてます。連れて来たら根掘り葉掘り聞かれそうです。
父上には、連れて行く者を選ぶからもう2、3日待てと言われだけど、僕はすぐにミオに会いたかった。
―次の日にはもう先にヤマトイ国に来て入学手続きを済ませていた。
そして、ミオにもう一度会った。




