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【Twitterお題シリーズ】⑨【#ふぁぼしたフォロワーさんをイメージして小説の書き出し一文】
綺麗な夜空だね。
星が瞬く幾つもの光の線を描いていく。
流星群だ。
綺麗だ。
綺麗。
「綺麗ですね」
言葉に振り返ると、そこに知らない女性が居た。
躊躇わずに笑顔で答える。
「そうですね」
「ここ、好きなんですか?」
ゆっくりと歩を進める彼女に僕は頷いてみせる。
「ええ、ずっと眺めていた空です」
そう、ずっと見てきた。
どんな時も、辛い時も、悲しい時も、嬉しい時も。
「良いなもっと早く来れば良かった」
ふてくされたような様子の彼女。
最高の穴場スポットだ。
普段なら横取りしているのだけれど仕方が無い。
「今から堪能したらいいんですよ」
「…そうですね」
世界が終わる五分の前の、お話。