42. 領主
人。人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人。
見渡す限りの人。
それも当然かな。ここには各種族の領主と、その護衛がいるんだしね。一応僕にも護衛役がいるし。でも、僕だけ数が少ないんだよねぇ。質は良いだろうけど。
「少年よ。早く始めないか。我らは自然無きこの地は好かぬ」
「はん、森の精霊の加護がなけりゃ戦えもせん引きこもり共らしいわい」
「なんですって?引きこもりというなら、貴方達の方なのでは?何十年も姿を現さなかった樽が」
「五月蝿いですぞ!ここは魔人について話し合う場!種族の言い合いは避けて頂こう!」
「おぉおぉ。ここにもおったわい。儂らと同じような引きこもりがの」
「なんだと!?」
「うるさいわ!エルフ、ドワーフ、竜人!俺はそんな話を聞くためにお前達を呼んだんじゃない!」
「う...む。すまなかった。鈴....リオ殿」
「こやつらを見ると、つい、な。すまん」
「熱くなってしまった。詫びよう」
お~。リオさん凄い。領主さん達を黙らせた。
「コン、お前が呼ばせたんだ。自分で納めろ」
「まぁまぁ。リオさんが止めたってことは、僕が止めたも同然でしょ?」
「..............」
「すいません」
さてさて。じゃあそろそろ始めようか。
「まずは、今回集まってくれた皆様に、感謝を」
皆、注目してくれてるね。
じゃあ、時間もないし、早速。
「今回集まって頂いたのは、魔人を誘き寄せる為の餌です」
「....リオ殿が言っていた通りだな」
うん、ドワーフの人だね。
「と、言うことは、ここに魔人が来ているという事で良いかな」
「そうですね。もう見えますよ」
うん。見えてきた。荒野ではあるけど山もあるからねぇ。飛んで越えてきたかぁ。予想通り纏まってるねぇ。実験台になってもらおう。
「お前たち!殺されろ!そして殺すのだぁ!!!」
「はい、エクスティンクション・ホール」
うん、あの吸い込むやつだよね。名前は、リオさんに消滅を英語で言うと、で聞いたから合ってるかはわからないんだけど。まあ、良いよね?ちゃんと指向性持たせたし。
「な、なんだ!?」
「吸い込まれ」
「お前は何もーーー」
「君たちは、何の意味もなく死ぬ。いや、消えるんだよ。これは、そういうものだからね」
神様に聞いた。吸い込まれたが最後。その存在を消すものだって。記憶にも残らず、やろうとしていたことは叶わずにただ消えるんだよ。
「.....よし、終わり」
ただ、欠点もある。心が痛いのもあるけど、魔力が殆んど無くなっちゃうからね。あと、あらかじめ記録しておいたらその存在を知られる。そして、その人に関する記憶が蘇る。
「何者なんーーーーー」
「クハハハハ!いいねぇ、そうこなくっちゃ」
「....誰です?」
人族?いや、こんな人はさっきまでいなかった。魔人に?いや、そんな感じはしない。...何者?
「俺はエルフ代表だ。奴隷推奨を唱えたのも俺。んで、異世界の人間でもある」
「......リオさん」
「...エルフが奴隷制度を始めたのはかなり前のはずだが、こいつは若い。例外はあるが、嘘だろう」
「ざぁんねぇん!嘘でも何でもない。1つの真実だ」
「....本当だ。リオ殿が来るときだけ牢に監禁していたのだ」
「....そうか」
この人が、エルフ代表?牢に繋がれる人が、代表で良いの?
.......いや、違うね。このタイミングで出てきたってことは、何か言うつもりってこと。何が目的なんだろうか。
「そこなガキはやっぱ察しがいいみたいで大いに結構!いやなに。ちょいと提案があってな?」
「....」
「そう怖い顔すんなよ。俺からの提案は1つ。俺も神殺しに参加させろ」
神殺し。何でこの人が...いや、エルフのトップなんだから、知ってても不思議じゃない。でも、神殺しなんなら、やっぱり....
「ここは俺に任せろ。コンは他の領主達と話を付けてこい」
「わかりました」
適材適所。異世界の人はリオさんに任せる。
僕は、この大陸を纏め上げて、大陸を移動する。
「...今回、僕が言いたいことは1つです」
単純だけど、簡単ではないこと。でもやらなきゃ終わってしまう。
「この大陸での、種族間の戦闘、害を成す行動の一切を禁じます」
「な?!」
「どういうことだ?!」
反応したのは、やっぱり人族と魔族。
「そのままの意味です」
「そんなこと、出来る筈がない!」
「そうだ!そんな事を聞いて大人しくしている馬鹿などおらぬだろう!」
「いえ、聞くことになりますよ」
「なに?」
そう。聞かなきゃいけないんだ。この人たち。この大陸の人達には、決定権はない。
「考えてみよ。お主らは、この少年を殺す事は出来るのか?先程のあれを見て」
「エルフと同意見なのは癪じゃが、その通りじゃわい。戦うなら止めはせん。精々楽に死ねぃ」
「...元魔王の我からも言わせてもらおう。コン殿は既に神の域に達しつつある。今のコン殿には、魔力の底がない。戦えば、存在ごと消されるぞ」
「....幻影のマースですらそれか。承知した。我ら魔族は手を出さん。他の魔王にも伝えておく」
「そうだな!そうした方がいいぞ!」
「チッ。たく、何なのだ。最強の一角と呼ばれるスライムの魔王すら仲間にしているとは..........」
ん?何か言った?まぁいいや。
人族は、王都が下ってもやっぱり皆がっていうのは難しいのかな。あんまり力で支配してても反乱が起こるし、人族って面倒だなぁ。
あ、あと、魔力の底がないって。あるから。ちゃんとあるから。今ほとんど残ってないから。上級を数発しか撃てないから。
「さて、人族はどうします?僕は同じ種族だからと言って手加減はしませんが?」
「....」
「のぅ。ボーリン伯爵。お主は、何故そこまで反対するのじゃ?」
ん?王が説得?なら楽で良いんだけど。というか、あの人の名前ってボーリンなんだ。
「従った所で、何も変わりはせんよ。いや、戦いがなくなり苦しむ民もいなくなるやもしれぬ。昔は、共に平和を目指した仲ではないか。協力してくれんかのぅ?」
「......全く。ずるいお方だ。分かりました。異論はありません」
あらら。結構あっさり。でもまぁ、これで隣の大陸に行けるんだし、早い方が良いけどね。
「こっちは終わったぞ」
「良い話が聞けて良かったぜ?」
リオさん、話し合いで押されちゃったのかな。顔に出てる。そういう作戦かもしれないけど。
「こっちも、一応は纏まりました。これから準備に移ります」
「......あ、あぁ。俺は、行かないが、精々頑張れ」
「えぇ?リオ君行かないの?ねぇねぇ?」
「行ったら立場上やばいだろうが」
「やばくはないでしょ?行こうよ~!」
「だが...」
「ケチ」
「な?!いや、俺は....分かった。行くよ」
「やった~!!!」
..........え、何今の?女神さんがリオさんに一言で勝った?ケチで?
いや、それよりも、リオさんは行きたくない理由がある?一体、何で?
「はぁ...解散だ。闘族のおっさん。闘神によろしくな」
「いや、我々は伝えることは出来ぬのだが....リオ殿はどうかしてしまったのか?」
やっぱり、女神さんの一言?
..............................。
「まぁ、ディーネ、行こうか?」
「うん、そうだね」
それにしてもディーネ、静かだったなぁ。隣の大陸に行くにあたって親に会えなくなるのが寂しいのかな?聞いておこう。




