1.我が家
予想のはるか下を行く文字数になりました。
約1500です。
もっと増やせるように頑張りたいです。
ーーーーーー何処からか声がする。
ーーーーーー聞いた事の無い声......。
ーーーーーー少し、若そう。
「ーーーーーっ!」
ーーーーーーー何と言ってるんだろう?
そう思って、目を開けてみた。
「ーーー!ーーーーっ!」
残念ながら日本人じゃなかった。
ーーーーーー日本人?何の事だろう?
茶髪で短く揃えてる男の人と、同じ茶髪で後ろで髪を結んでる女の人がいた。
僕を見て、嬉しそうに笑ってる。
............何か違う気がするけど、眠いから考えるのは明日にしよう。
そう決めて、僕は眠った。
〜??〜
今日、俺達の子供が産まれた。男だ。
何故か泣かなかったが、そんな暇は無いと言わんばかりに何かを考えていた様に思える。
この子は、かなり聡明ではないのだろうか。
泣かずに何かを考える赤ちゃんなんか聞いた事も無いが......。
何はともあれ、この(ダン=ロイスリーフこの子を強く育ててみせーーー
「ねえちょっと!この子、まだ羊水を吐いてないの!」
「なっ!?......そ、そうだった」
抱き上げて顔を覗いてみるも、苦しげもなく、すやすやと眠っている。
試しに背中を1回叩いて見ても、特に変化はなさそうだが......。
「スウ、スウ......ケホッ。ケ、ケホ............ゲボホォァ!」
「はぁぁ!?」
急に咳き込み出したかと思えば、俺の服に羊水を吐いてきやがった。
............コイツ、かなりの大物になるかもな。
「ほら、赤ちゃんを置いて着替えて」
「あ、あぁ。そうするよ」
期待半分、悲しさ半分で俺は部屋を出た。
〜自分〜
僕が産まれてそろそろ2ヶ月が経つ............らしい。
まだまだ言葉を覚えきれて無いから詳しくは分かんないけど、いくつか分かったことがある。
産まれてはじめに見たあの2人は親だった。
お父さんは騎士って言うのをやってて、いつも棒を振ってる。
お母さんは家の中を走り回ってて、食べ物を作ったり服を干したりしてた。......僕にはまだ関係ないけど。
あと、執事っていう人がお母さんの手伝いをしてるけど、大体は僕の近くにいる。
僕が興味を持った本を、読みたいなぁ。って思ってると持ってきて読んでくれる。
家の中は見れるだけ見たから、何処に何があるとかも分かった。
今は、1階の書庫っていう所で本を読む事にしてる。執事さんも僕が本に興味を持ってることに気づいてるらしくて、お母さんに呼ばれるまで読んでてくれる。
お母さんもたまにだけど、本を読んでくれる。
読んでくれないのはお父さんだけ。その代わりに、本気で棒を振ってくれる。いつもは誰にも見せないらしけど、親として何もしてやらないのは嫌らしい。
僕の名前だけど、(コン)って呼ばれてる。
お父さんは(ダン=ロイスリーフ)。
お母さんは(ミーチェ・ロイスリーフ)。
執事さんは(セルベア・フェクトワール)。
お父さんだけ=がついるのは、その家で一番偉いかららしい。
僕の住んでるこの家はトーラルカ村っていうらしい。
この村のことが書いてある本をセルベアさんに読んでもらった。
魚?がよく捕れる所で、隣にあるウンディーネ族の村と共存してるみたい。
ウンディーネ族がどんな人達なのかはわからないけど、いい人達だってお父さんからは聞いてる。
最後にもうひとつあった。お母さんは魔法っていうのを使えるらしい。詳しいことはまだわかんないけど、僕も使えるようになってみたい。
............これが僕の知ってること。
まだまだ知りたいことはあるけど、今はこれが限界。でも、大きくなってお父さんの棒を振ってる姿を見ながら魔法の練習をして......セルベアさんと話しをして盛り上がって。
そんな暮らしをしたいな。と僕は思った。