第19話
久しぶりの更新です。
最近はあまり執筆する時間がありませんでした、疲れているのか仕事が終わって帰宅→食事→風呂→就寝が当たり前になっていました。一般人はきっとそれが普通なのでしょうかね?
しかし、今回のオリンピック日本かなり凄いですよね。確かメダル数最多だと思いますし、なでしこは銀メダル!!
みなさん、お疲れ様です。
コルネット国領に足を踏み入れ関所近くの小さな町に立ち寄った双子は、その町で噂になっているお化け屋敷に行くことになった。そこで出会ったのは双子の事を知っていた妖精のルリカで双子を待っていたと言って双子達を激しく困惑させていた。
「君は何でボクとアイラの事を知ってるのさ?! ボクは君と会ったことなんてないよ!」
「僕も君達を直接みたのは今日が初めてで、君達の事は教えてもらったからね。そうそう次の部屋に行けば面白い物が見れるから行ってみなよ」
妖精のルリカは双子の事を知っているが双子はルリカを知らないので会った事は一度もないと言うアイルに、ルリカも今日初めて顔を見たと答えた。しかし、第三者から教えてもらったアイルとアイラに伝えさらに、奥の部屋へ行くことを双子に勧める。
「誰から教えてもらったの……? それじゃ、貴方は私とアイルのお父さんとお母さんのことを知ってる……?」
「う~ん、そればっかりは知らないよ。僕が教えて貰ったのは君達が特別な存在だってことだし、君達がどんな風に特別なのかも詳しくは知らないんだもん」
「え、ええ~……」
(聞いただけなんだ……。だけど誰かが私たちを見てるって分かったから一歩前進なのかな?)
もしかしたら自分達が知らない事を知っているかもしれないという期待がアイラの心中で膨れた。特に両親の情報を少しでも知っているのならば知りたいので特にそれについて訊ねたが、ルリカは小さな首を横に振った。そして、ルリカが教えて貰ったのは双子が特別な存在という事柄だけでその大まかな理由はルリカ自身も深く教わっていないと暴露した。
両親を見つける手掛かりを少しでも得る事が出来るかもしれないと淡い期待を抱いた矢先に詳細は聞きかじりだった事にアイラは落胆してしまった。とは言え第三者が自分達の事を見ている事だけは分かったのでその人物を探せば両親の件や自分達の運命について知る事が出来ると決して無駄な探索ではなかったと思えた。
「それよりも私たち帰れるの!? ずっと真っ暗な屋敷の中にいたから外の時間が分からないのよ」
「帰ってくるのが遅かったからパパとママに怒られちゃうわ!!」
外の時間が分からないのでメリルとリエラは早く帰らないと両親に怒られるとルリカに文句を言っていた。屋敷の中を探索し始めてから結構時間も経っているので夜明けは近づいており、商売をしている者は準備を始めている時間帯でもある。
「もちろん開いてるから帰っても大丈夫だよ。僕の役目はアイルとアイラの二人に奥の部屋を勧める事だから」
「アイルとアイラってそんなに特別なのかよ? 確かにアイルは一般人には抜けない剣とか抜けるみたいで勇者みたいだけどさ」
「知らないよ~、僕は女王さまから言われたからここにきたの。僕も役目が終われば妖精の村に帰るもん」
やはりギンタは双子が特別な存在という事は認めれなかった。正直なところ特別という言葉が非常に羨ましいのでギンタは突っかかていた。
しかし、ルリカ自身はあくまでも女王から命じられているだけで役目が終われば妖精の村に帰ると言っているので本当に詳しい事は知らないでいるのだろう。だが、妖精の村という言葉に誰よりも反応した者がいた。
「妖精の村ってどこにあるの!? すごい行ってみたいなぁ!!」
「やっぱりアイルだよね。でも、私も興味ある……」
もう簡単に予想出来る事なのか誰もツッコミをいれる者はいなかったがアイラだけがやっぱりという声をもらしていた。だが、妖精の村という響きに幻想的な想像がアイラの中でも働いてしまう。様々な種類の花が咲いており綺麗な蝶と可愛らしい妖精が飛び回る、そんなファンタジーの想像を思い描く。冒険譚の中で描かれる場所の中でアイラが望んで行ってみたいのが断トツで妖精の世界である。
ファンシーな想像をアイラが脳内で描いているとアイルがギンタ達の方向に体と顔を向ける。
「外の時間が分からないからギンタくん達は帰った方が良いよ。ボクとアイラは旅人だから怒られる心配はないけど皆には家族がいるから心配を掛けたらダメだと思うんだ」
アイルの要件はギンタ達が帰宅する事だった。このまま奥の部屋に行くのも良いが外の時間が分からない以上、長時間居続けて家族が心配しているかもしれないとアイルは伝えた。双子は旅人なので家族に心配かける、グランが山奥の村で双子の無事を祈っているが怒られる心配はないのでギンタ達を先に帰そうとしていた。
帰った方が良いとアイルから提案されるもギンタはハッキリと拒否した。
「確かに父さんや母さんは怖いけどここまで来たら最後まで付き合いてえじゃんか!!」
夜中に外出した事は間違いなく両親に強く叱責される理由にもなりギンタも怒られる事は少し怖いと感じているのだが最後まで付き合いたいと思っていた。しかし、アイルは珍しく納得の言っていない表情でギンタの顔を見上げていた。
「な、なんだよ納得いかねえのかよ?」
「怒ってくれるのはきっと本当に心配してくれてるからだと思うよ? それにメルフィーくんやエルネちゃんの家族も同じだしギンタくんだけが着いてきたらメルフィーくん達も帰る事が出来ないよ」
「うっ……確かにアイル達はあの町に住んでないもんな……」
一人だけ残ったら他の人も帰るに帰れないとアイルから言われて口籠るギンタ。ギンタやメルフィー、エルネ、メリル、リエラは同じ町で家も近所という事もあって近所付き合いは当然あるので問い詰められるだろう。それを懸念してアイルは帰る事を勧める。
アイルの言葉を聞いて納得せざるおえなかったギンタ。これはギンタだけの問題ではなくメルフィー達にも関わらる問題でありこの中では一番年上なだけあってギンタでも考えられること。一緒に先に行きたいという思いが強いが他の皆には迷惑はかけられないという思いもあって悩んでいた。
「もしかしたら町中を探してるかもしれないよギンタ君」
「絶対に探してるよね! こっそりと抜け出してきたけど、やっぱり心配してるよ」
「……だよなぁ。分かった、俺たちは帰ることにするよ流石にエルネ達を困らせるわけにはいかないもんな」
自分達がこっそり抜け出してお化け退治に来たメリル達ではあったが、やはり両親を心配させたくないと話していた。それを横で聞いていたギンタは迷惑を自分勝手の行動で困らせるわけにはいかないと。
「それじゃ……アイル君とアイラちゃんは町には戻らない……の?」
「ルリカが言ってた部屋を見たらボクとアイラも町に戻ってゆっくり休むよ。休んだら町を出て別の場所に向かうけど」
「そ、そっか……そうだよね……!」
「そうだけど、それがどうかしたのエルネ?」
ここで別れる事になってしまうのかとエルネは寂しそうな表情でアイルとアイラの二人を見て、町に戻るのかの有無を確認するエルネ。
エルネに問われたアイルは妖精ルリカの言っていた部屋を調べてから一度町に戻る事を伝える。それだけだが、エルネは嬉しそうな微笑みを浮かべていたがアイルは何故と首を傾げてしまう。
「あ、あのアイラちゃん……ちゃんと戻ってきてね」
「勿論だよ。それに確認したらすぐに町に戻るから心配しないでね」
アイラとエルネは特にこのお化け退治で仲良くなっていたのでアイラにとっては別の町で出来た初めての友達と言っても過言ではなかった。さらに趣味がお互いに本を読むことということもあってお化け退治に行く前にはアイルそっちのけで本の話題で盛り上がっていたくらいだ。
とはいえアイルもギンタとは何時の間にか親しくなっているが、基本的にアイルは親しみやすく本人が友好的なのもあるだろう。
「ギンタくん、ちょっと耳かして」
「なんだよアイル。エルネ達から離れて何かあるのか」
アイラ達から少し離れた場所でギンタを手招きで誘うアイルは耳をかすように言う。
アイルから手招きで誘われたギンタはエルネ達から離れる理由はあるのかとアイルに問いつつ、言われたように少しだけしゃがみ耳を貸した。しゃがんだのはアイルとギンタでは身長差がありアイルは130㎝弱、ギンタが約160㎝弱と大きく開いているからだ。元々、アイルは同年代の平均身長を下回っており小柄な方である。
「ちゃんとギンタくんがエルネちゃん達を守るんだよ。そしたらエルネちゃんもギンタくんを見直すからね」
「ばっ!! だからお前はそんなん言わなくて良いんだよ!」
「あはは、単に言ってみたかっただけだよ。ボクはギンタくんの応援してるからね」
「っ、お節介な奴だな……」
恋路を応援していると真剣に言われたギンタはお節介と愚痴りながらも少しばかり感謝もしていた。
ギンタがエルネに好意を抱いている事を知っているのはアイルとメルフィーぐらいなものである。そもそも今までギンタは誰にもそれを明かしてこなかったのだが、実はそういう面においても鋭い部分があるのでアイルにはアッサリと気付かれてしまったが。
アイルとギンタの二人がアイラ達から数m程離れて話しているのを見ているとメリアがギンタの事を呼ぶ。
「ギンタ君、早く帰ろう!」
「分かってるよ!! それじゃ俺たちは先に帰るけどホントに良いのか?」
「もちろんだよ。それに、もしかしたらボク達の生い立ちを少しでも知る事が出来るかもしれないから見てみたいんだ」
「そうか、それなら俺たちは帰るからな。ちゃんと帰ってこいよ」
「うん、心配しなくても大丈夫だよ」
メリアから早く帰ろうと促されたギンタは少し大きめの声で返事を返し、再度アイルに先に帰っても良いのか確認をとる。
アイルは特に引き止める理由がないので了承し、もしかすると出生について知る事が出来るかもしれないという可能性に賭けていた。双子の事についてはさっぱり知らないので深く考える事もなくギンタは頷いてちゃんと帰ってくるように約束を取り付けアイルはそれを受け取った。
※
ギンタ達が部屋を出たのを見届けたアイルとアイラは後ろにある扉に視線を向ける。
面白い物がこの部屋の先にあると伝言した妖精ルリカはギンタ達が道中で魔物に襲われないように同行しており、そのまま故郷に帰ると言っていたのでこの場に居るのは双子だけである。床には双子が破壊した人形の破片が落ちている。首がもげていたり、手足がバラバラになっているので正直、アイラは不気味にしか見えなかったが人形が浮遊したりした原因はたる存在は既に居ないのでそこまで怖がっていない。
いよいよ妖精ルリカの言っていた部屋に続く扉のドアノブに手をかけるアイル。扉も木で作られている何の変哲もない扉で子供でも開ける事が出来る。そして、扉を開けるとアイルとアイラは共に目を見開いて開けた先の部屋を見ながら黙り込んで目を見開く。
部屋の床一面には巨大な魔法陣が描かれていた。陣内には五芒星が描かれその周囲には古代文字か何か、歴史について知識を得た考古学者ぐらいにしか読めないような今の時代では使われていない文字で文章が書かれている。
「うわっ、この部屋だけ他の部屋と比べたら違うね。こんなにも大きな魔法陣は初めてみたよ」
魔法陣の図は本で見た事あるが部屋一面に描かれている程大きなものをアイルは今まで生まれて見た事はなく、感嘆の声を漏らしては床に手を触れて調べていた。隣に立つアイラはこの部屋が安全なのかどうか部屋の中を見渡していたが途中で動きが止まった。
「ねえ、アイルこれって……」
「どうかしたの? って、この人ってボク達の夢に出てきた女の人じゃないのかな?!」
「そうだよ……! 名前も掠れて読みにくいけど……エト……ワールってたしか……」
「ええっ!? エトワールって確か神さまの名前じゃなかったけ、どうして一緒の名前なのさ」
「そ、それは……私も分からないけど」
双子が視線を向ける壁には大きめの肖像画が飾られていた。しかし、双子が驚愕を示したのは肖像画の人物にで、その人物は双子が旅立った理由となった夢に現れた美しい女性その人だったからだ。
さらに女性の名前がエトワールと書かれており双子は主にアイラは少々困惑していた。エトワールとはこの世界の主神であるからだ。双子はどちらも熱心に神を崇めてきたわけではないのでそこまで詳しくはないが、どうも自分達の旅は偶然には思えなく感じていた。
「はぁ、つまりボク達って実は凄い人の子供なのかもね~!」
「もう……マイペースなんだからアイルは。だけど私たちのお父さん達の事は分からなかったね肖像画と魔法陣だけしかないから」
「うん、少しがっかりだね」
困惑するアイラの隣では呑気に笑っているアイル。
あまり深く物事を考えないのでアイラは少し困ってしまうが肖像画に描かれている女性は既に故人である事を考えれば幽霊が夢の中に出てきたと解釈も出来た。それはそれで怖いものではあるが。
自分達の出生について分かると期待を膨らませていたがそれらしい情報は一切なく双子は肩を落としてしょげた。
「ちょっと……眩しいよアイル、剣が剣が光ってるよっ!」
「うわあっ!? な、なんでなんで!?」
ふと少し眩いと思いアイルに言うとアイルが持つ剣が金色の輝きを見せていた事に双子は驚き声を上げる。さらに魔法陣も剣の輝きに共鳴したのか同色の輝きを発生させ、その真下に立つ双子は眩しさに目を瞑る。
「アイラ……だ、大丈夫?」
「大丈夫だよ……眩しいだけ……って、ふえええええっ!?」
先ほどまで立っていた部屋とは全く違う荒れ果てた平原。空は暗雲に包まれて大地は焼け野原と化して至る所から猛煙が立ち昇りアイラはあり得ない景色に驚愕の声を上げていた。
雄大な山脈がまるで豆腐のように断ち切られて形を変えて空から星が落ちたのか巨大な穴が幾つも空いている、一体どれ程の天変地異が起きればこうなるのかと双子は自分達が立つ場所に疑問を抱いていた。
「ど、どこなんだろう。さっきまでとは全然違う……」
「う~ん! あの屋敷じゃない事はボクにも分かるけどそれ以外はサッパリだねー、なははっ」
荒れ果てた大地に立つ双子。アイラは離れ離れにならないようアイルの左手を強く握って一緒に行動しており、アイルは左手を掴まれている事に気づいて同じように強く握り返した。
「ちゃんと掴んでるから心配しなくても良いよアイラ」
「……うん、絶対に離さないでね」
「もっちろん。だけどなんだか歩いている感覚がないね、ちゃんと前には歩いているのに土を踏んでる感触もないし」
「変な感じ……だよね」
確実に歩いてはいるが大地を踏んでいる感触を感じない、どこか浮遊感に襲われている双子。
だが考えても答えは出ないので只管に歩き続ける。すると双子の遥か頭上、つまり天空に二つの光が凄まじい速度でぶつかり合うように移動していた。
「わっ、何か飛んでたよアイラ!」
「なんだろ……速すぎて全然分からなかった……」
瞬いた瞬間にその光は消えており一体二つの光は何か確認出来なかった双子。
次の瞬間、双子の立つ地形が大きく削がれた。あまりに突然の現象に吃驚して落下するとアイルとアイラは目を瞑ったが双子には干渉されていないのか、クレーターのように削がれた大地の上に浮いたような状態になっていた。
「い、今のは何だろ!? 大地がこんなにも抉れてるし」
「き、来たらダメな場所に私達来ちゃったのかなぁ……」
本気で涙を堪えて怖がっているアイラはアイルの手を掴むどころか抱きついている姿勢になっていた。
いきなり別の場所に移動して状況把握出来ないまま、さらに異常な現象が起きて大地が削がれている場所に居合わせた双子の人生経験では処理できない。
だが次の瞬間、双子はどちらも全身に鳥肌が立つほどの悍ましい殺意に当てられた。今まで感じた事がないようなそんな対峙することすら許されない殺意。
「な、な、なんだよ……コイツ?!」
「あ、ぁ……ぁ」
否応なしにアイルの剣を握る右手に力が入り震えてしまい、アイラに至っては言葉に出せない程に怯えていた。
双子の目の前に立つのはグランが不思議な空間で見た垣間見たドス黒く禍々しいオーラを纏う正体不明の存在で、グランと同様に双子にもその本来の姿を見る事は出来なかった。怯える双子など眼中にないのかそれとも、双子はこの場所には本来存在する筈がないからなのか一切視線が合うことはなかった。
「アイル……アイルに似た人が居る……!?」
「ぼ、ボク?! ボクはあんなに身長高くないよ! それになんだかアイラにも若干似てるよ!?」
さらに双子の背に立つ戦士の姿を見てアイラはアイルに似た人物だと発言してしまう。それを聞いてアイルは否定し寧ろアイラにも似ていると言い直した。
便座上悪魔と呼ぶ事が可能な存在と真っ向から対峙するその人物は中性的な顔立ちで所謂、美青年と呼べる者だった。右手にはアイルが持つ剣と類似しており、双子は漸くこの大地の荒れ果てている理由が分かった。同時にあまり知りたくなかったとも思ってしまった。
「これ……この二人が原因なんだ」
「そんな場所になんで私達が来ちゃったの……!? そ、それにこんな場所に居たら私達が死んじゃう……!!」
「だ、大丈夫だよ……多分、この人達からボク達には干渉出来ないんだ。ボク達も干渉出来ないけど」
「じゃ、じゃあ……私達は精神だけがこの場所に連れて来られちゃったの?」
「ぼ、ボクの勝手な推測だけどね。そうじゃないと最初の大地が削がれた時点でボクもアイラもバラバラだよ」
そう、もしも相手が干渉出来ていたのならば最初の時点で双子は死亡していた。それだけの威力はあったのだ恐らくは二つの光が激突した衝撃によって大地が大きく円を作るように削がれた。ただの衝撃でこれなのだ双子が耐えれるわけもない。一度でも受ければ即死亡、常人が数千人、数万人いても意味をなさない領域、まさに世界が違う。
「とにかく離れよう。殺意だけは何故か感じるし……多分、それだけコイツは危険なんだ。姿もなんか不気味だし」
「う、うん……そうだよね。あの男の人は優しい感じがするのにあの人はすごく怖い……」
物理的な干渉は受けていないものの威圧的なものは何故か感じてしまうのでアイルは二人から距離をとろうと言い、アイラを連れてその場から離れ岩山に隠れて二人の動向を見る事にした。
やはり遠目からでもその悪魔の姿を確認出来ず、悍ましさと不気味さ禍々しさだけしか感じる事が出来ない。だが、それ故に幼いアイルの本能に対して逃げる、隠れるに警戒を与える。
双子が隠れたと同時に悪魔と青年は瞬きする間すら惜しい速度で激突した。強大な力に空間が揺らぎ大地は震え岩が爆散し飛び散って双子に当たる筈が既に双子はこの場所にはもう居なかった――




