表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/7

初代国王陛下の生まれ変わり

あの日から僕はアリス母様が密偵の試験をしていた事が非常に気になって仕方がない。

もしかするとアリス母様は僕を次期国王にしたいのかもしれない、、、

権力者の協力を集めてライア兄ちゃん達と戦うための密偵だとしたらどうしよう。


僕はアリス母様が好戦的かもしれない事・逆にライア兄ちゃん側の人間もすでに動いている可能性がある事に気が付いて不安に押しつぶされそうだった。


とにかくどうにかしなければと図書室に入りびたり、片っ端から知識を身につけ。

自分の身を守るために結界魔法の強化を新たな無属性魔法の習得に没頭した。


不安への対策ですっかり自分がまだ2歳になって無い事を忘れ、人前でも本を読んでしまった。

まぁ、この体では本棚の下段。ライア兄ちゃんの勉強用の本がほとんどでさほど難しい論文的な本は無いからライア兄ちゃんの真似をして中身が分からないのに本を読んでるとしか思われていないのが幸いである。


「下段の本はあらかた読んだし、どーしよっかなー」

そんな独り言をつぶやいていると後ろから気配がして振り返ってみた。


そこにいたのはあの日ぶりのタリアだった。

「ルーカス様、なぜ普通に会話も読書もできる事を黙っているのですか?ここ数日の様子を見ている限りあなたは普通の赤子を演じているようです。なぜ才能を隠すのですか?」


う~んなんて説明しようかな。よし、そろそろ協力者でも作るか。


「僕は記憶スキルのおかげでライア兄ちゃんの授業に連れていかれたりしたことがすべて身についちゃったんだ。でも自分で記憶スキルがあるって知ってちゃお互いにまずいでしょ?そんな中で本が読める事かくしてなかったらそれこそ初代国王陛下の生まれ変わりになっちゃうからね。」


「た、確かに、、、ルーカス様は鑑定なんてしてないですもんね。あはは」


「でもさ、3歳になって鑑定結果を見てから急に成長するのもおかしいんだ。だからアリス母様やメイド達に文字の書き方を教えてたらかけるようになった的なことを言いふらして欲しいんだ。」


そしたらスキルの存在を知るアリス母様や可愛がってくれるメイド達に色々教わって僕ができてもおかしくないことが増える。


物覚えがいい。勉強の分野で天才って騒ぐだろうけど僕には魔法適性が無いのだ。

魔法の適性は時に差別の対象にもなりえるほど重要で3歳の洗礼の儀での鑑定結果を見ればみんなの期待も僕の勝ちも下がるだろう。


はぁ、気兼ねなくすくすくと育つことのできない環境を早くどうにかしないと。

僕は深くため息をついた。


ドアの外を通るメイドが僕のその姿を見ていたらしくその日の話題は、”ルーカス様がライア様の真似をして本を読もうと床に本を並べて黄昏ながらため息をつく、子供らしい可愛い光景を見た”でもちきりになっていた。


非常に恥ずかしい。なんか痛いやつじゃん。僕は少し不機嫌になった。


☆☆☆


僕は今日もライア兄ちゃんの稽古を見学していた。

最近の僕は木の棒を持って休憩中のライア兄ちゃんとチャンバラごっこをする。必ず最後は「ぐはぁっ!やられた~」って負けてくれる。やっぱりすごく優しい子だと思う。普通4・5歳の男の子は全力で勝ちに来るか、負けて不機嫌になるだろう。


僕はふと気になりライア兄ちゃんにお願いをしてみた。


「ライヤ兄ちゃんの鑑定結果見せて!」

「いいけど見ても分からないと思うよ?」


そう言いながらも自分の部屋まで鑑定結果の紙を取に行ってくれる。やはりいい兄だ。


☆鑑定結果☆


名前:ライア・ミラルア

種族:人間

魔法適性:火・水・雷・土・風・聖

魔力量:50・120

スキル:限界突破・経験値獲得(大)・鑑定(物)


「魔法適性はいっぱいもらえたんだ!でもみんな良く分からないスキルだって言ってるからそんなにすごくないんだけどね」

「え、すごい」

なんだこのステータスは。

前世でよく見る主人公ステータスじゃないか、、、ん?


勇者でもある初代国王陛下の生まれ変わりってもしかしてライア兄ちゃん?、、、






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ