青汁親父
知らない親父が口を開けて公園のベンチに座っていた。
向かい側に親父の子供だろうか。
親父の口に向けて何かを投げていた。
何回も何回も投げては外れ、顔面に当たったりベンチに当たったりしていた。
時折、親父の口に入ると何かを呟いていた。
僕は耳を傾けて聞いてみることにした。
「不味い!もう一杯!」
また、息子の投げたものが口に入った。
「不味い!もう一杯!」
さらに、息子の投げたものが口に入った。
「不味い!もう一杯!」
これを後3回繰り返した後、息子は呟いた。
「もう!青汁がない!」
といって、その場で雑草を毟りとりミキサーにかけていた。
僕は、この親父を青汁親父と命名した。