2.冷たい鉄格子の中
なんとか部屋から脱出する方法は無いのか…俺は頭をフル回転させたが案が未だに見つからなかった。
とりあえず、周りの物から次々と漁っていった。
(ん…なんだこれは…)
するとそこには大きな袋があった。
ずっしりと重たい。
俺はなにが入ってるか気になり中身を見てみると…そこには男性の死体が入っていた。
近日2度目の死体か……
人というものは不思議なもので、一回体験したらもうあまり恐怖を感じなくなり、ただ脱力感と虚しさを感じるのだ。その時、同時に俺はこの死体に違和感も感じた。懐かしい気がしなくもない…という不思議な感覚だ。しかしその死体をよくみるとあったことも話したことも無いやつだった。
とにかく、何か手掛かりが欲しい。男性は無駄にデカく扱いに困ったが俺はしばらくその死体を調べた。
するとその死体の手から置きメモがでてきた。
”鍵は僕が飲んだよ。君が誰にも出されない、または出れないようにね。あ、でも可哀想な僕は心臓が痛んでるみたい、君の幸せを願ってるよ。”
………意味わからねー…この死体は初対面だぞ??まるで…俺に何かを伝えたいような何かを知ってるような雰囲気だな…気持ち悪い。
俺はメッセージの深い意味はわからなかったがとにかく"鍵は僕が飲んだよ''の部分でこの死体の体の中に鍵があることだと解釈することにした。
(しっかし死体に手を突っ込んでも鍵なんか見つからないよな…しかもどこにあるんだ…胃なのか…?)
俺は何か極力自分が死体に触らずに中に入ったりを見れる物を探した。
(ペンチでどうにか?いや…棒…いやいや…トング…?…うっ…)
考えるだけ、想像するだけどんどん気持ち悪くなる一方だった。
すると隣の牢屋から笑い声が聞こえてきた。