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光を求めて
それから間もなく夜が明けた。
それと同時に火は魔法の様に消え、シヴァンは改めて廃墟と化した街を目の当たりにした。
これが自分の街、、、、。
あまりの光景に言葉を失うほかなかった。
『行こう。シヴァン。また奴等がここに来る。』
シリウスはそう言うと、優しく彼の肩を叩いた。
『ここをまた焼かれたくは無い筈だ。』
シヴァンは静かに頷くと、それから先は何も言わずに黙ってシリウスについて行った。
二人は街の外れにある森の中へと足を踏み入れた。
「なあ。」
シヴァンはシリウスに呼びかけた。
「お前、さっきおれにこういったよなぁ。」
『何を』
「奴等はきっとここに来るだろう、と。」
彼が言い終わるや否や、シリウスは左手から赤い炎を出した。
『言ったねえ。』
軽く受け流しながら、近くの小枝を集めた。