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ソフィア死す


子馬は順調に成長していく

子馬はソフィアと仲良く過ごし

幸せいっぱいだった


もしかしたら物語中で

最も幸せだったのかもしれない


その位幸せな表情をしていたと思う

しかし

5月27日…

ソフィアレッドの左前脚と右後脚に

蹄葉炎が見つかった


前の話でも言ったと思うが

ソフィアレッドは

右前脚に重傷を負っていた経験があり

その時から右前脚をかばいながら

立っている様になった

そのためソフィアレッドは

右前脚から最も遠い左後脚に

負担がかかるように立っていたのである


人間なら足を骨折した場合

もう片方の足と松葉杖で生活できるが

馬が松葉杖を持つことは

どう考えても無理な話である


よって脚にかかる負担は

単純計算でも3分の4倍

対角線の脚にかかる負担は

それ以上なのは当然である


そのためソフィアの左後脚は

すでに蹄葉炎を発症しており

他の脚に体重をかけていたのだ


脚にかかる負担は単純計算でも通常の倍であり

お腹に子馬がいたため

さらに負担は増し

いつ蹄葉炎を発症してもおかしくないのであった

実際、出産はギリギリの状態だった


「後三ヶ月もってくれたら…」

あけぼの牧場場長・武沢邦彦は呟いた

三ヶ月後になれば、母離れがあり

子馬の発育への影響は最小限に抑えられる


「しかし、やはりダメか…」


…苦渋の決断だった


5月31日

ソフィアレッド死す、享年10

残された子馬に早くも試練がやってきたのだった




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