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一色  作者: 相原ミヤ
火の国の夏に降る雪
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白の逃亡者(4)

「伏せろ」


冬彦が低く言った。


「伏せろ!」


冬彦が叫び、何が起こったのか理解できないソルトの上に突然冬彦が覆いかぶさってきた。衝撃がソルトを襲い、冬彦の重みがソルトを潰した。冬彦が上に覆いかぶさった直後、宿の壁が吹き飛んだ。土塗の壁が吹き飛び、土壁の中の藁や木の目が飛び出してきた。

「なんなんだよ!」

冬彦は叫んだ。

「ソルト、許してくれよ、紅の石を使うことを」

言って冬彦の周りを赤い風が舞った。赤い風が渦を巻き、瓦礫からソルトたちを守った。瓦礫の後、濁流のような水が突如ソルトたちの前に現れた。

「くそっ!」

冬彦は言った。直後、冬彦も青の石の力を発動し、水を水で受け止めた。溢れ出た大量の水は宿の外と中へと流れ出ていく。そえでもソルトが無事なのは、ソルトが冬彦の腕の中にいるからだ。

「アグノ、大丈夫か!」

冬彦は叫んでいた。水の後、襲ってきたのは赤い力だ。それを冬彦は黄の石の力で受け止めた。冬彦は白の一色を持つ。決して赤や黄、青の石との相性が良いわけではない。なのに、大きな力を発揮することが出来るのは、冬彦の色を引き出す力が強いからだ。それこそ、赤との相性が良ければ、火の国一の術士になっていただろう。

 ソルトは青の石の力でずぶ濡れだった。ただ、冬彦の腕の力が強くて、熱を持っているから安心できるのだ。冬彦は左腕でソルトを抱きしめていた。

「アグノ!」

冬彦はアグノを探していた。アグノの姿は青の石の発する水の影になって見えない。そう思っていたら、アグノが這ってソルトの横から現れた。アグノの足には瓦礫が刺さり血が流れている。冬彦がソルトを抱きしめる腕の力が一層強くなった。

「一体、何なんだよ」

冬彦はそう言い、術の力を強めた。


あけましておめでとうございます(#^.^#)

今年も頑張って更新します。早期更新を目指しているので、誤字脱字を大目に見ていただければ幸いです。今年もよろしくお願いします。

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