繊細な我が心身
小さい頃から大きい音が苦手だった。花火が怖かった。全身に響く重音が身体を砕くように弾けて広がる。逃げても逃げても追ってくる、多分エアピストルの耳栓を使っても尚その音は耳に侵入してくる。映画館も同様だ。密閉され、逃げられない恐怖。
現在私は高校生。成長と共に大きい音には慣れていった。代償なのだろうか、小さい音が気になるようになった。例えば、貧乏ゆすりや囁き声、後ろの席の人の呼吸の音。なんでこんなの気にしちゃうんだろう、文字に起こすまで気づかなかったが普段からずっと小さいストレスが溜まってたんだな。自分さえ気づけない自分の癖、習慣、それが自分の大部分を構成しているのであろう。