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作者: 石田 幸

K叔母と今を生きる人達に捧ぐ。

 2024年1月1日。

 新年の晴れやかな空気が一転して冷たく凍った大地震。

 厳寒の地で被災された人達の悲しみと苦しみはいかばかりか。

 その辛苦を思うと29年前の1月17日、あの大震災で亡くなった大好きな叔母が胸によみがえる。


 沈んだ気持ちで夕方のテレビニュースを観ていると、被災した受験生が映し出された。


「地震を言い訳にせず、力を出し切りたい。」


 差し出されたマイクに向かってそう答えた男子高生の澄んだ瞳に胸を打たれた。


ーそうだったー

 叔母を亡くした時のことが思い起こされた。


 悲しみに打ちひしがれた気を取り直すことができたのは、優しく凛とした叔母の澄んだ瞳が、いつも私の心の中で見守っていてくれたからだった。


 どんなに辛くても、悲しくても、

 こんなにも澄んだ瞳を持つ若者が居るかぎり、被災地の人々はきっと前を向いて歩いてゆくことだろう。


 私はゆっくりと目を閉じて、こうべを垂れた。


 29年前の1月17日、散っていった命とその思いを胸に一生懸命生きてきた人達、そして今を必死に生きている人達に崇高な祈りを込めて。

毎年、1月17日が来る度に書いてきました。

今年は1月1日に大地震が起こり、被災地の人達のことを思うと書くことはやめようと思っていました。

 でも、テレビニュースで見た被災地の男子高生の澄んだ瞳に心打たれて、やっぱり書かずにはいられませんでした。

今、渦中に居る人達に少しでも早く平安が来ることをお祈りします。

そして、29年前の1月17日に散っていった魂が安らかでいられることを祈って。合掌。

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