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アラサーの俺がヒロインの友達に転生?ナイワー  作者: 七地潮
〜気がつけば第二の人生?〜
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学校のあれこれ

さてさて、授業である。

学園は14歳で入学し、一年目は魔法の基礎、体力作り(男性と一部女性)、国の歴史、算術(希望者のみ)、音楽(楽譜の読み方などの基礎)、美術(鑑賞し討論する、美的感覚を養う目的)、など初歩的な授業が多い。

ここはスルーして二年目から学園に通う人も多い。

だって貴族なら、子供の頃から家庭教師に教わってる事柄が多いからね。


二年目は、魔法学の応用とダンスは必須だ。

ダンスは古典的なステップから、最新のステップまでみっちり教えられる。

選択で、体術(武器含む)、近隣諸国の歴史、算術(経理と言うか簿記と言うか、突っ込んで本格的な数字の扱い?)、音楽(楽器と歌謡コース有り)、美術(絵を書いたり彫刻作ったり)、礼儀作法(上位の相手に対する作法や、他国での作法)、などの中で自分の学びたい物をいくつか選ぶ。


三年目はそれぞれをさらに実用的なことを学ぶ。

魔法に関しては、女性は防御魔法、男性は攻撃魔法必須で、回復魔法と補助魔法は希望者のみ。

勿論女性が攻撃魔法習ったり、男性が防御魔法習ったりするコースもある。

将来を考えて学んだり学ばなかったり。

体術は各武器で分かれ、これも将来を考えてどの武器を極めるか、それともオールマイティに使えるようにするか決める。

歴史の代わりに社会学と経営学が出てくる。

社会情勢と、領地などを経営するためのあれこれを学ぶ。

これも希望者のみ。

算術の代わりが経済学、これも然り。

でも経営と経済の違いがわからん。一緒でよくない?

音楽は演奏だけでなく、作曲や作詞も学ぶけど、これも希望者だけだ。

礼儀作法は男性と女性に分かれて、それぞれの作法を学ぶ。


魔法はどの学年も必須で、その他は将来を考えて選んだ授業を学ぶ。

四年、五年はさらにそれぞれを極めていく。

高学年はほぼ実習って感じらしい。

実際軍に混じったり、主体でお茶会や演奏会を開いたり、模擬店で利益を上げてみたり、色々とやるそうだ。

因みにうちの兄は跡取り息子なので、領地経営を主体に沢山の実技を学んでいるらしいのだが、なぜか俺の一人下校を完全察知する。

恐るべきシスコンである。


俺の学年は3年で、この学年のクラスは必須の魔法によって分かれる。

攻撃オンリー、防御オンリー、補助、回復コース、それと俺のいるオールマイティコースだ。

このオールマイティは、希望したからと入れるクラスではない。

素養と魔力量、あと魔法のセンスが無いと下手の横好き以下になってしまうから、このクラスは比較的優秀な生徒ばかりだ。

え?俺?俺も勿論優秀ですが。

だってヒロインに付かず離れずなんだから、色々こなせないといけないわけですよ。


だからと言ってうちのクラスは、別に全てをこなせる偉大なる人になろうとか、魔法を極めようとか崇高な考えや目標を持つ人が集まるってわけでもないんだよね。

殆どのクラスメイトが、

『女だって身を守るのに防御魔法だけより攻撃できた方が良くない?ってか、戦う女ってカッコよくない?』

『兵や騎士が戦うときに強力な防御魔法知ってた方が安全じゃないのか?』

『いやいや、男だって身分によっては防御魔法必要だろう?』

『回復魔法覚えると食いっぱぐれないよね』

『補助魔法扱えると就職に有利かも』

みたいな考えの人達のクラスってところかな。

身分の高い低い関係なく集まってる。

んでもって、身分の高い人はほぼそれぞれのコースに行くみたいだ。

『高貴な私が防御魔法以外習う必要性を感じませんわ』

とか、

『男は黙って攻撃あるのみ!』

って人だね。


このクラスに居るってことは、大神官の息子と教師のコースは消えたな。

防御オンリークラスだと、ひたすら一つのことを学ぶから、INTが上がるんだよ。

大神官の息子&教師コースは、とにかくひたすらINTを上げて、後は他の細かなパラメータで相手が決まるから、オールマイティクラスにいると、二人のフラグは立っても攻略できなかったはず。



この世界はゲームの中の世界だから、一年365日、12ヶ月で二四六九士は小の月だし、1日は24時間で四季もある、西洋風で魔法もあるのに、基本は日本だ。

そのわりに食生活は西洋風で、今のところ和食はない。

色々な呼び名も普段使っていた呼び名だし、色々ご都合主義だ。


なんだけど、学園の授業は午前中で終わり、昼食後は課外授業として学ぶも自由、帰宅も自由とは、さすがゲーム内世界。

その時間、俺は基本ヒロインの都合に合わせて行動している。

課外授業受けたり、お茶会したり、街へ買い物に出かけたり。

今日は何もお誘いがなかったのだけど、そんな日は家庭内ストーカー、待ち構えているシスコンさんに拉致られるように帰宅することになる。

……うん、残念、と言うより怖いよこの人!



帰宅後私服に着替えた後、サロンで事情聴取……もとい、今日の学園での出来事を兄に話している。

「そうか、リズが言ってたことは間違い無いんだね。

でも気分が悪くなったのならリズより僕を頼って欲しかったな」

「まあお兄様、そんなこと仰らないで。

気分の優れない私を気遣って下さり、授業をエスケープさせてしまって申し訳ないと思っているのですから」

うーん、しかしこの喋り方慣れないってか違和感有りまくりだなあ。

何となく怪しい言い回しがあるような……まあいいか。

「ああ、本当に僕のキャシーは優しいね。

気に病むとまた体調を崩すかもしれないからこの話はここまでにしておこうかな」

いやいや、あんたが言い出したんだし。

「それで、授業はどうだった?

何か分からないことがあれば何でも聞いておくれ」

このやり取り学園に入学して二年以上毎日繰り返されてるんだけど、もしかして卒業まで続くのか?

「そうですわね、先生の教え方が丁寧ですから、今のところ困ったことは有りませんわ」

実はハイスペックなこの兄は、音楽以外すべての授業を学んでいる。

……はい、音楽以外です。

なんでもできるのに、音楽のセンスだけは皆無デス。

『そこが可愛いんじゃん』

って姉貴の力説が聞こえてきそうデス。

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