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【揺花草子。】(日刊版:2019年)  作者: 篠木雪平
2019年03月
63/366

【揺花草子。】<その2592:感じ悪い。>

 【揺花草子。】<その2592:感じ悪い。>


 Bさん「今日は3月3日だからサーサーン朝ペルシアの話でもしようか。」

 Aさん「サーサーン朝ペルシア!!!

     3月3日だからってその話題を選ぶの!!?

     もっと身近なトークテーマあるだろ!!?」

 Cさん「そこはほら私たちの歴女チームっぷりをアピールしていこうかと。

     カバさんチームよと。」

 Aさん「カバさんチームではないでしょう・・・。」

 Bさん「阿部さんサーサーン朝の基礎知識を。」

 Aさん「えー・・・ペルシアにあった古代国家・・・」

 Bさん「浅いね! 長政かってくらい浅いね!」

 Aさん「長政は浅井あざいだろ!!」

 Cさん「歴史ネタ天丼っぷりに一部界隈では爆笑の渦よ。」

 Aさん「どこにもそんな渦は見えないんですけど・・・。」

 Bさん「もう少しちゃんと説明すると、

     ペルシア帝国、今のイランやその周辺を版図とした国家だけれども、

     その中の1つの王朝です。

     時代的には古代末期に相当するね。」

 Aさん「はぁ・・・。」

 Cさん「たぶん中学校の世界史で習う内容だと思うんだけど?」

 Aさん「うーん・・・そうだったような気がしますけど・・・。」

 Bさん「で、ペルシア帝国って言うのは、最初に勃興したのは紀元前6世紀。

     ローマ帝国よりもずーっと古いよ。」

 Aさん「そうだねえ。」

 Cさん「その頃はアケメネス朝と言う王朝だったんだけれども、

     かのアレクサンドロス大王に敗れ、その流れで前330年に王朝が滅亡。

     いわゆるアレクサンドロス大王の東征ね。

     その後ペルシアの地は混乱を経てギリシア・マケドニア王国の流れを汲む

     セレウコス朝の支配下に入る事になるわ。」

 Aさん「ふむふむ。」

 Bさん「しかし時代が下るとともに支配権の衰えたセレウコス朝の中から

     カスピ海東岸、現在のトルクメニスタンあたりを中心として

     アルサケス朝パルティアが興る。これが前240年くらい。

     その後セレウコス朝は西に共和政ローマやその属国、

     東にアルサケス朝パルティアを相手に徐々に領土を縮小させていき、

     前1世紀半ばには滅亡に至る。

     アルサケス朝はその後も拡大を続け、

     最盛期にはペルシア全土やその周辺に覇を唱えるに至ったよ。」

 Aさん「はあ。」

 Cさん「紀元前後で実に500年近くに渡り存続したアルサケス朝だけれども、

     末期はまあ良くある話、王位継承を争い有力貴族たちが内戦を繰り広げ、

     アルダシールと言う王様によって打ち倒される事になるわ。

     このアルダシールと言う王こそが、サーサーン朝の開祖なわけ。」

 Aさん「おぉ・・・やっとサーサーン朝出て来た・・・」

 Bさん「で、実はここまでいくつかの王朝が出て来たよね。

     アケメネス朝、セレウコス朝、アルサケス朝。

     民族的には異なるけれども、これらの王朝はいずれも初代の王様の名前、

     あるいはそのご先祖様の名前なの。」

 Aさん「お、そうなんだ。

     じゃあサーサーン朝も・・・

     ・・・いや、違うな、サーサーン朝は初代はアルダシール・・・だったよね?」

 Cさん「そうなのよ。

     正味な話、サーサーンと言うのは何の名前なのか解ってないんですって。」

 Aさん「え、そうなんです?」

 Bさん「王様の名前でも無いし、ご先祖様の名前でも無いらしいし、

     土地の名前でも無いし、もちろん民族の名前でも無い。」

 Aさん「えー何そのミステリー。」

 Cさん「私としては王様が飼っていた猫の名前だったんじゃないかと推察してるんだけど。」

 Aさん「ペルシアだけに?」

 Bさん「一方ぼくはもう少し違う仮説を立てているよ。」

 Aさん「違う仮説?」

 Bさん「サーサーン朝の初代アルダシール1世はその出自が謎に包まれていると言うんだ。

     つまりペルシア世界に唐突に現れ、あっと言う間に全土を制圧したわけ。」

 Aさん「うん。」


 Bさん「『ぽっと出の新人がいきなりペルシア統一しちゃって

      サーセーン超サーセーンwww』

     って事なんじゃないかな。」

 Aさん「アルダシール何でそんな

     調子こいた高校生みたいな態度なの?」


 それだとサーセーン朝だろう。

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