【揺花草子。】<その2570:あれはいいものだ。>
【揺花草子。】<その2570:あれはいいものだ。>
Bさん「ファーストガンダム40周年。」
Aさん「あぁ、今日もその話なんだね。」
Bさん「名言名キャラ名シーンの多い同作ですが、
ぼくがとりわけ感銘を受けた台詞と言うのがあってね。」
Aさん「ほう。それは?」
Cさん「『カミーユが男の名前で悪いかよーっ!』よね。」
Aさん「それファーストじゃないじゃないんですか。
そしてそれに感銘を受けるってどう言う事ですか。」
Bさん「あのね、ご存知タムラ料理長の
『塩がないと戦力に影響するぞ』って台詞なんだけど。」
Aさん「あぁ、うん。あったね。」
Cさん「阿部さんこの台詞の背景をどうぞ。」
Aさん「えっと・・・あれですよね、
諸々のゴタゴタを経て地球に降下したホワイトベースだけれども、
本来連邦軍の本拠地であるジャブローに直接入港したかったが
それが叶わずジオンの勢力圏である北米地域に降下せざるを得なかった。
おかげで地球をぐるっと1週回らなくてはならなくなって、
北米を拠点としていたガルマの追撃は振り切ったけれども
中央アジアあたりでの戦闘の際にホワイトベースの食糧庫が被害を受けて、
塩の在庫を失ってしまった。
何とか補給できませんかとタムラ料理長がブライト艦長に訴え出ると言う・・・」
Bさん「おぉー良い感じ。
10話くらいから16話くらいまでを一気に説明した感じだね。」
Cさん「イセリナの話とかククルス・ドアンの話に触れていなかったのが
不満だけれどもね。」
Aさん「いやそのへんの話始めちゃったら10日分くらいになっちゃいそうなんですけど。」
Bさん「ともかく、そのタムラ料理長の金言を胸に秘めたぼくは
料理にとって、ひいては人間の生命活動にとって
塩がいかに重要であるかを知ったわけだよ。」
Aさん「ふむ。」
Cさん「塩不足と言えば川中島の戦いで上杉と雌雄を争った武田の逸話が
思い起こされるわね。」
Aさん「あぁ、確かに。敵に塩を送るやつですね。」
Bさん「仇敵である武田の苦境に支援する上杉の漢気だよね。」
Aさん「そうだね。」
Cさん「謙信女性説もあるけれども。」
Aさん「そう言う話を持ち出すとややこしいので今はやめてください。」
Bさん「で、これを件のホワイトベースに例えてみれば、
塩不足で苦しんでいるところに、敵方であるジオンが手を差し伸べたとしたら
それはそれで熱い展開じゃない。」
Aさん「おぉ、それは確かに。」
Cさん「そのころホワイトベース隊と交戦していたのはランバ・ラル隊だから、
もし彼らが塩を送って来たらラル大尉の魅力うなぎのぼりよね。」
Aさん「確かにそうですねえ。魅力底なしって感じになりそうですねえ。」
Bさん「けどもし塩の送り主がマ・クベだったら
ちょっと受け取り拒否したくなるよね。」
Aさん「なるけれども!!!!!」
人徳の差か・・・。




