【揺花草子。】<その2564:決して諦めない。>
【揺花草子。】<その2564:決して諦めない。>
Bさん「平行世界を観測する能力が欲しい。」
Aさん「あぁ・・・。」
Cさん「また残念な事を言い出したなこの子って感じのリアクションね。」
Aさん「また残念な事を言い出したなこの子って感じのリアクション
しちゃいましたね・・・。」
Bさん「ちょっと! 真面目に聞いてよ!
大人たちのそう言う態度が思春期の少女の心を傷つけ不信感を育てるんだよ!」
Aさん「思春期振りかざして来た!!!」
Bさん「とにかく、平行世界を観測したいんです。」
Aさん「いやまあ・・・
平行世界に移動したいと言わないだけ多少マシかとは思うけれども、
それでも随分だよ?」
Cさん「ところで阿部さん平行世界とは。」
Aさん「えっと・・・いや学術的なアレはいろいろ違うんでしょうけども、
我々界隈での文脈では、ちょっとした選択の違いで
世界線が分岐するって言うやつですよね。
Aを選んだ世界線と、Aを選ばなかった世界線と・・・。
そう言うちょっとした違いで、世界は無限に分岐していくと言う・・・。」
Bさん「ざっくりした言い方だけどまあそんな感じだよね。
例えば晩ゴハンを食べに行こうと思った時に、
カレーを食べた世界とうどんを食べた世界線と
カレーうどんを食べた世界線が生まれるようなものだよね。」
Aさん「その中じゃカレーうどんがいいとこ取りな選択なんじゃない?」
Cさん「そして、そう言う些細な違いから生まれた違う世界線は、
元々の世界のありようとはほとんど同じようでいてちょっとだけ違うと言うわ。
さっきのカレーとうどんの例だったら
カレーを食べた世界線では服のシミが黄色いけど
うどんを食べた世界線では服のシミは茶色くなるでしょうしね。」
Aさん「服にシミをつけるのはもう前提なんですね。」
Bさん「そしてぼくが平行世界を観測したいと言うのは、正にそこにある。」
Aさん「えっ・・・服のシミの事?
服にシミをつけずに済んだ世界線を探したいの?」
Bさん「そう言う事じゃなーいっ!
その、元の世界、まあ尤も平行世界においては
分岐した時点で両者は対等であってどちらが元であったかと言うのはないんだけど、
我々が今認識できているこの世界線を『元の世界』と便宜上表現すれば、
数多く存在する平行世界はいずれもぼくらのいるこの『元の世界』とは
どこかしら差異があると言う事になるわけだ。」
Aさん「まぁ。」
Cさん「中には阿部さんの鼻毛が出てない世界線とかもあるかも知れないわね。」
Aさん「えっ出てます!!?////
と言うかそんな間違い探しみたいな程度の違いしかないんです!!?」
Bさん「とにかく、ぼくは平行世界を探したいんです。」
Aさん「はぁ・・・それは、一体なんで・・・?」
Bさん「もしかしてぼくがすらっとした高身長で
おっぱいばいーんな世界線も
きっとあるんじゃないかなって。」
Aさん「あぁ・・・。」
また残念な事を言い出したなこの子って感じのリアクション。




