【揺花草子。】<その2550:音速の。>
【揺花草子。】<その2550:音速の。>
Bさん「神様杯全国十二支選手権大会の話ですがね。」
Aさん「そう言う大会が繰り広げられたのが既に周知の事実みたいな言い方。」
Cさん「要するに十二支を決める大会的なアレの話よ。」
Aさん「はぁ・・・。」
Bさん「阿部さん経緯をどうぞ。」
Aさん「経緯って・・・だから神様的なえらい人が
十二支を決めるから動物たちおいでおいで―早い者勝ちだよーって
お触れを出して、その結果子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥が決まったって話だろ?」
Cさん「猫はネズミに嘘の開催日を伝えられていたから
この大会に参加できなかったのよね。」
Aさん「そうでしたね。」
Bさん「しかしぼくらの見解としてはこれは猫が自ら
大会開催要項を調べるのを怠ったからだと考えている。
ネズミが悪知恵を働かせて嘘の情報を流す事を警戒していなかった
猫の責任でもあるよ。
猫には厳しい言い分かも知れないけどね。」
Aさん「うーん。」
Bさん「で、今年は亥年でありまして、
つまり十二支の末席に名を連ねるイノシシが主人公となる年なのですです。」
Aさん「あれまたウリたん出て来たな?」
Bさん「ご存知「0655」「2355」によれば、イノシシは件の十二支選手権大会で
レース終盤までぶっちぎりのトップを快走していたと言うよ。」
Aさん「へえ・・・そうなんだ?」
Cさん「2位を走るプロストさえも周回遅れにしようとした
1988年モナコグランプリのセナの走りのようだったと言うわ。」
Aさん「それ確かゴール目前でセナがクラッシュしたやつじゃないですか。」
Bさん「まさにその通り。
このレースでイノシシはゴール目前、痛恨のオーバーラン。
コースを大きく外れてしまったんだよ。」
Aさん「あら。」
Cさん「その後何とかコースに復帰したものの、既に大幅な遅れを喫していた。
結果、辛うじて12位入賞を果たしはしたと言うリザルトは
良く知られる通りよ。」
Aさん「うーむ。」
Bさん「一発の速さはあるけれどもムラがある。
そんなところもセナっぽいよね。」
Aさん「セナっぽい・・・かなぁ・・・。」
鈴鹿で神を見たりする。




