【揺花草子。】<その2549:プロット。>
【揺花草子。】<その2549:プロット。>
Bさん「昨日話した阿畑くんと枝久保ちゃんの話だけどね。」
Aさん「あぁ・・・あの性格悪い高校生男子・・・」
Cさん「登場人物を整理すると、
野球部の万年補欠で彼女っぽい子がいる阿畑くん。
阿畑くんのクラスメイトで天然八方美人系の枝久保ちゃん。
同じくクラスメイトで枝久保ちゃんを泣かしちゃったさゆりちゃん。」
Aさん「ええ・・・。さゆりちゃんの物言いもだいぶきつかったですね・・・。」
Bさん「重要なのは、さゆりちゃんの『阿畑もこう言ってたよ』って部分なのね。
つまり阿畑くん自身が枝久保ちゃんに直接
苦言を呈していたわけじゃないってこと。」
Aさん「あぁ・・・そう言えばそんな話の流れでしたね。」
Bさん「正直なところね、こう言う言い方って良くあるんだよ
『自分は別にそう思ってないけど多くの人がこう言ってるよ』って責めるスタイル。
この例でも、阿畑くん自身は別にそんなこと思ってもなかったかも知れないのに
勝手に名前を出されて枝久保ちゃんを嫌ってる流れに仕立て上げられたと
見る事だってできるわけ。」
Aさん「えっ・・・それは・・・」
Cさん「つまり、阿畑くんの彼女っぽい子って言うのがさゆりちゃんなんじゃないか説。
そしてどちらかと言えば阿畑くんよりもさゆりちゃんの方が
相手を想う気持ちが強いと思う。」
Aさん「んん・・・。」
Bさん「さらに言えば、さゆりちゃんは阿畑くんが枝久保ちゃんの事を
ちょっと気にかけているらしい事に気付いた。
そこで阿畑くんと枝久保ちゃんが近づかないように狂言を繰り出したと言うわけ。」
Aさん「えー・・・さゆりちゃんえげつなくない・・・?」
Cさん「(良くある事なんだけどね・・・)」
Aさん「でもそれだったらさゆりちゃんはちゃんと阿畑くんに
自分の想いを伝えれば良いんじゃないかな。
枝久保ちゃんじゃなくて自分の事をもっと気にかけてよと言えば・・・」
Bさん「阿部さんは馬鹿か。
どうしようもない愚物か。
思春期女子がそんな事おいそれと言えるわけないでしょ。
コンビニでお弁当温めてくださいって言うのとは話が違うんだよ。
これだから対人スキルの乏しい人間は困るんだ。」
Aさん「うわめちゃくちゃ怒られた!!」
Cさん「自ら踏み込む勇気も出せない。
けれども黙って見ている事はできない。
そんな彼女の臆病な自尊心が
枝久保ちゃんを傷つけるやり方に向かってしまったと言う事だよ。」
Aさん「んー・・・。」
Bさん「と言うシナリオで
コミカライズ版を作ろうと思う。」
Aさん「ニーズあるのかな!!???」
夏には十分間に合う。




