表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【揺花草子。】(日刊版:2019年)  作者: 篠木雪平
2019年07月
189/366

【揺花草子。】<その2718:意志はあっても。>

 【揺花草子。】<その2718:意志はあっても。>


 Bさん「今日はザ・タナバッティング・ナイトではありませんよ。」

 Aさん「ではありませんよって・・・。

     いやまあ、確かに違うけど。

     よしんば今日が七夕だとしても

     ザ・タナバッティング・ナイトとは言わないけれども。」

 Cさん「7月7日だからナナちゃんの日よね。」

 Aさん「ナナちゃん誰ですか。」

 Bさん「あたしもナナってんだ!」

 Aさん「その唐突なクォリティの低いモノマネ!!!」

 Bさん「七夕と言うのは一般的には

     とても叶わなそうな大それた願いを公にして憚らない日じゃないですか。」

 Aさん「いやそんな事はなくない!?

     ちゃんと実現性のある願いをする人だっているよ!?」

 Cさん「そうかしら。

     『チノちゃんと結婚できますように』とか

     短冊に書く人の科白とは思えないわ。」

 Aさん「そんな事したことありませんけど!!!」

 Bさん「『年¥500 程度は貯金できますように』とかだよね。」

 Aさん「貯蓄意識が低すぎる!!!」

 Bさん「まあとにかく、不躾なお願い事をしても

     『夢が大きくて良いねえ』と生ぬくい目で見られがちな日だと言う事ですよ。」

 Aさん「生ぬくいのか・・・。」

 Cさん「叶う事が強く期待されるクリスマスプレゼントののお願い事と違って、

     七夕の願い事は割と本人の努力に依存すると言う空気感があるから、

     子を持つ親御さんたちのお財布方面に対するプレッシャーも軽くて良いわよね。」

 Aさん「そう言う言い方やめてください。生々しいんで。」

 Bさん「まあぼくら的には仕事そっちのけでイチャイチャしてた所為で

     1年にいっぺんしか逢えない懲罰を受けた2人に

     人々の願いを叶える力を期待するのは無理筋じゃないかと思ってるわけだけど。」

 Aさん「いや・・・別に織姫と彦星が願いを叶えてくれるわけじゃないからね・・・。」

 Bさん「とは言えまあ、お願い事を聞いてもらうチャンスがあるんなら

     積極的にねじ込んでいこうと思うよ。」

 Aさん「浅ましいなきみ。

     お願い事って、どんな願いをしたいんだよ。

     またアレかい? 【揺花草子。】アニメ化とかそう言う話?」

 Cさん「そんな大それた願いはとてもできないわ。

     そんな阿部さんみたいな厚顔無恥な大それた願いはとてもできないわ。」

 Aさん「何で言い直したんです?」

 Bさん「ぼくの願いはこうだよ。」

 Aさん「ん?」


 Bさん「【揺花草子。】が

     来年まで続いていますように・・・。」

 Aさん「終了への不安!!???」


 別に終了する計画なんてないですよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ