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【揺花草子。】(日刊版:2019年)  作者: 篠木雪平
2019年01月
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【揺花草子。】<その2547:複雑な色彩を放ちますし。>

 【揺花草子。】<その2547:複雑な色彩を放ちますし。>


 Bさん「目を皿のようにして見るって言うじゃないですか。」

 Aさん「言いますけど・・・あれ今日もまた慣用句なんですね・・・。」

 Cさん「何でそんな警戒してるの?」

 Aさん「昨日みたいにまた訳の分からない難癖付けられるかも知れないからですよ!!」

 Bさん「まあまあ。それが阿部さんの本懐だと思ってそこは受け止めてよ。」

 Aさん「受け止められないよ!! どんだけぼく心広いんだよ!!

     どんな逆境があっても受け入れて立ち向かうヒロインキャラかよ!!」

 Cさん「ヒロインは心が広いんだって阿部さんそれはちょっと寒すぎるわよ。」

 Aさん「そんな事言ってませんけど!!!

     ぼくがすべったみたいな言い方しないでくれます!?」

 Bさん「ともかく、目を皿にして見ると言う表現ですよ。」

 Aさん「はぁ。」

 Bさん「目を皿にするって言うのはどう言う事なんだろうね?」

 Aさん「どう言う・・・?

     いや、目をかっと見開いて瞬きも忘れてじっくり見るって言う事じゃない・・・?」

 Cさん「それは『目を皿のようにして見る』と言う表現の意味合いじゃない。

     そうじゃなくて、なんで皿なのかって話よ。」

 Aさん「えっ・・・」

 Bさん「だって、いくら目をかっと見開いたところで皿のようには見えないでしょ?」

 Aさん「皿のようには・・・見えない・・・けど、

     昔の人はその様子を皿だと思ったんじゃない・・・?」

 Cさん「これが皿なのだとしたらもう刺身のお醤油を取る小皿ぐらいのものよ。」

 Aさん「それでも皿は皿じゃないですか!!!」

 Bさん「第一皿と言ったら白い陶磁器を想像しちゃうけど、

     目には瞳があるし、これを皿と呼ぶのは無理筋じゃないかと思うんだ。」

 Aさん「んー・・・。

     じゃあ何なら良いのさ・・・?」


 Bさん「『目を曜変天目茶碗のようにして見る』」

 Aさん「曜変天目茶碗のように見えるの!!???」


 国宝。

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