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【揺花草子。】(日刊版:2019年)  作者: 篠木雪平
2019年05月
134/366

【揺花草子。】<その2663:フォーマット。>

 【揺花草子。】<その2663:フォーマット。>


 Bさん「懐かしのファミコンゲームシリーズ。」

 Aさん「おぉ・・・今日もやるんだね・・・」

 Cさん「あと3年くらい続くから。」

 Aさん「いや言ってもプレイした事ないタイトルの方が遥かに多いですよね!?」

 Bさん「ま、ともかく、今日採り上げるのは『F1レース』です。

     リリースは1984年だそうだから、ファミコンが発売されてから

     1年後ぐらいに出たタイトルだね。」

 Aさん「ふむ。」

 Cさん「阿部さんこのゲームの事は?」

 Aさん「ええ、覚えていますよ。

     最初のコースは単純なオーバルでしたよね。

     次のコースは∞の形のコースで、

     次からは複雑になって来て・・・」

 Bさん「この前このゲームのプレイ動画を見つけて観てたんだけど、

     後半のコースになって来ると

     『あれこのコースレイアウトの元ネタってあのサーキットかな』

     みたいなのが出て来てなかなかに滾るよ。」

 Aさん「そうなんだ・・・あんまり先の方まで進めた記憶がないから

     後半のコースがどんなレイアウトだったかは良く解らないな。」

 Cさん「鈴鹿サーキットっぽいコースもあるのよ。

     とは言っても後半の最大の見せ場である130Rとかシケインとかは

     省かれているんだけど。」

 Aさん「へえ、そうだったんですか。」

 Bさん「このゲーム、数年前に亡くなったご存知岩田社長が

     HAL 研究所に在籍していた頃に作ったんだって。」

 Aさん「そうなんだ? でもリリース自体は任天堂からだったよね?」

 Cさん「それは今でも良くある話よ。

     開発はレベルファイブさんで販売はスクエニさんとかってあるでしょ。

     アニメだって制作はA-1さんだけれども製作はアニプレさんとか。」

 Aさん「あぁ・・・なるほどそう言う事ですね・・・。妙に解り易い例え・・・。」

 Bさん「そんなわけでファミコン黎明期のレースゲームとして

     なかなかの結果を出した『F1レース』。」

 Aさん「はい。」

 Bさん「でも阿部さん、記憶をほじくり返して思い出して欲しいんだけれども、

     このゲーム、最初はスターティンググリッドに付いていて、

     シグナルがグリーンに変わったらアクセル踏んで走り出すって言う感じじゃない。」

 Aさん「そうだね。」

 Cさん「そしてコースを進んでいくとライバル車が多数出現して来るから、

     それをオーバーテイクしてどんどん進んでいくのよね。」

 Aさん「ええ。」

 Bさん「これっておかしくない?」

 Aさん「え、おかしいって・・・何が?」

 Bさん「現実の F1 のスタートって、

     スターティンググリッドに20台ぐらいずらっと並んで、

     シグナルを合図に一斉に走り出すじゃない。」

 Aさん「あ・・・そうだ、確かに。」

 Cさん「でもこのゲームではスタートは自分1人で、既にコースには

     ライバル車が走行している状態よね。」

 Aさん「そう言えば・・・そうですね・・・。」

 Bさん「そしてぼくらは現在の F1 において、

     このようなフォーマットで行われる戦いを知っている。」

 Aさん「えっ・・・そ・それは?」


 Bさん「つまりこのゲームは

     予選タイムアタックのゲームだったんだよ。」

 Aさん「そうだったのか!!!!!」


 決勝はいつ行われるのか。

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