表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【揺花草子。】(日刊版:2019年)  作者: 篠木雪平
2019年04月
102/366

【揺花草子。】<その2631:FPS。>

 【揺花草子。】<その2631:FPS。>


 Bさん「4月11日は那須与一の日だよ。」

 Aさん「え、『411』で『よいち』って事?

     ホントなの?」

 Cさん「もちろんガセネタよ。」

 Aさん「悪びれもせずガセネタブチ込んで来たよこの子たち!!!」

 Bさん「阿部さん那須与一について解説を。」

 Aさん「えー・・・弓の名手だよね。

     源平合戦を描いた『平家物語』に登場する・・・」

 Bさん「そうだね。

     浜辺に布陣した源氏方、海上に舟を並べて機を窺う平家方。

     一触即発の状況で睨み合う両者。

     そんな折、平家方が『射抜けるものなら射抜いてみろ』とばかりに

     小舟の上に扇の的を立てて挑発して来た。」

 Aさん「ええ。」

 Cさん「距離も遠く的も小さい扇に、

     もし外したら武士の名折れと源氏方の誰もが尻込みする中、

     与一が勇んで立ち上がり、もろ肌を露わに弓を構え、

     よっぴいてひやうど放ったわけよね。」

 Aさん「何でそこだけ歴史的仮名遣いなんです?」

 Bさん「でもね阿部さん、今の話はちょっと脚色があったよ。」

 Aさん「脚色?」

 Cさん「与一が勇んで立ち上がりってところね。

     実は与一は自ら進んで射手に名乗りを上げたわけではなかったわ。」

 Aさん「あー、そうでしたっけ?」

 Bさん「他でもない総大将義経からの命令だったんだよ。

     1回は『いや無理っすわ。大将それはキツいっすわ』って断るんだけれども、

     義経兄やんが

     『何言うとんねんワレ。ワレがやらん言うたらできるやつおらんやろ。

      四の五の言わんとチャチャっとやりいや。タマ張らんかい!!』

     と再度下命してきた。

     これはちょっともう断れないなと思った与一は

     『間尺に合わん仕事じゃけえやるしかないの・・・』と

     しぶしぶ立ち上がったと言うのが実際のところだよ。」

 Aさん「何でそんな極道ものみたいな会話なの?」

 Cさん「今のはココちゃんとミーちゃんのロールプレイ意識よ。」

 Aさん「そっちだった!!!」

 Bさん「挑む前はこの戦が終わったらこんなブラック企業やめてやると

     ムチャクチャやる気のない与一でしたが、

     持ち前のトリガーハッピーっぷりが功を奏して

     よっぴいてひやうど放った矢は70メートル以上先の扇を見事貫いた!!

     その際思わず『ヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇぇ!!』と

     叫んだとか叫ばなかったとか。」

 Aさん「えっ源氏方ってブラック企業だったの?

     そして与一ってトリガーハッピーだったの?

     と言うかまた歴史的仮名遣い!!

     あとなんでそんな戦車大好き少女みたいなテンションなの!?」

 Cさん「すごいわね関西の人みたいに全部拾ったわね。」

 Aさん「関西の人ってそうなんです? それって偏見じゃないです?」

 Bさん「ともかく与一はやり遂げた。

     伝説によれば与一が弓を構えたその時、折からの風は不意に止み

     波も静まったと言うよ。

     そして何より、与一のエイムスキルの高さが勝利を引き寄せたと言える。」

 Aさん「エイムと言う専門用語。」


 Bさん「与一だけに『良い位置』を

     心掛けているんだろうね。」

 Aさん「スナイパーかな?」


 エイムちょう大事。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ