八十四話
迷宮を棲家としているゴブリンの群れとの闘いに苦戦しているナナシに、
増援を送ったロドリゲスは、ある山砦に巣食っているゴブリンの群れを強打していた
「ゴブリンも死に物狂いか」
ロドリゲスは口中で呟く
山砦を攻撃しているのは、ゴンザレスの召喚人ではない
体格に合わせた剣や槍、石斧や槌矛、身体を守る防具を身に着け多種多様の魔物軍団だ
規律良く連携して攻勢するその姿は、まるで一つの軍だ
対して山砦を守るゴブリンの群れは、突破口を埋めるため駆けずり回っている様子だった
状況によっては、ゴブリンではない他種族の魔物が幾数匹も投入されている
当初、想定していたゴブリンが根城としている山砦を制圧する状況とは異なっていた
攻撃は機能しているとはいえ、現状では戦力が不足している
召喚した魔軍は、まだ総動員体制が整っていないため仕方がない部分もある
『主、『蒼いゴブリン』が出てきました』
ロドリゲスの背後から声が聞こえる
振り返ると、そこには甲冑を着込んだ大柄なオーガが跪いていた
「気の毒・・・とはまったく思わないけど、見逃すわけにはいかない」
ロドリゲスは静かに告げると、再び視線を山砦に向けた
多種多様の魔物軍団の山砦攻略の様子を撮影らしき事を行っている者達がいた
『・・・!!』
興奮した様子で撮影用カメラのシャッターを切っているのは、ゴンザレスの
召喚人達だ
『アンポンタン先輩
万遍ナクカメラニ写シテクダサイヨ?』
苦言を呈したのは、『佐藤健』貌の召喚人だ
『ソンナ口ヲ言ウ後輩ナンテ嫌イダ
生意気ナ後輩ダロ? 同期ヨ』
そう言ったのは、『駒米たも』という名の召喚人だ
『良イ後輩ジャナイカ
ソンナ事ヲ言ッテクレル後輩ナンテイナイゾ』
そう応えのは、革の様な濃い茶色に日焼けし、剃り上げた頭の召喚人だ
服装は迷彩服を着込んでいる
胸に付けている名札に『卯堂 成隆 』という名が書かれていた
『卯堂 成隆 』のネームは、交流させていただいている『卯堂 成隆 』先生のご許可をもらって
使用させて頂いてます
本当にありがとうございます!




