八十三話
ナナシは苦々しい表情を浮かべつつ、右手に小ぶりな草刈鎌を持つ魔物を睨む
空中を泳ぐように接近する草刈鎌を持つ魔物に視線を向けたまま、何か命令を発しようとした時――
ナナシのいる場所より後方から無数の光の塊が流れ星の様に飛翔し、草刈鎌を持つ魔物に命中した
光の塊は、草刈鎌を持つ魔物の身体に達すると連鎖的に爆発をし、草刈鎌を持つ魔物を吹き飛ばす
その光の塊は、狙いすました様にスケルトンが犇めく場所にも落下した
地面に達すると閃光と共に爆発し吹き飛ばす
突然の信じられない光景に召喚人もナナシも困惑した
『味方ノ支援砲撃ナノカ!?』
『キアヌ・リーブス』貌の召喚人が叫ぶ様に言う
『馬鹿言ウナ!!
ココハ外ジャナインダゾ!』
『ロバート・デニーロ』貌の召喚人が大声で返答する
ナナシが周囲を見渡した時と同時に、いつからいたのか、
背後に何者かが跪いていた
同じくその存在に気付いたのは、ナナシを護衛していた『ドルフ・ラングレン』
貌の召喚人だ
『何者ダ!』
『ドルフ・ラングレン』貌の召喚人は、ウィンチェスターの銃口を向けながら
誰何の声をあげる
指はいつでも引金を絞れる位置だ
突然現れた人影は、いかにも硬そうな革鎧に身を包み、背中にはクロスボウ、腰には
ショートソードといった装備をしている
さらには肩当てや革の篭手も身に着けている
『お待ちくださいませ
我は、今ご覧になられた攻撃を行った軍勢に属する使者で御座います』
突然現れた人影き、何も焦る事や危険が無いかのように告げる
「・・・軍勢?
ひょっとしてロドリゲスの?」
ナナシは怪訝な表情を浮かべつつ、何か心当たりがあったのか尋ねる
『左様に御座います』
突然現れた人影が短く応える
「・・・敵ではない事は何となくわかるが、
何しにこんな所に派遣されたんだ?」
ナナシが尋ねる
『 我が主『ロドリゲス』より、お伝えの議あり。
『ゴブリン以外の魔物との戦闘で苦戦している模様
邪魔をする魔物は、援軍を向かわせる者達に任し、ナナシはゴブリン狩りに専念さたし』
との事に御座います』
突然現れた人影が淡々とした口調で応える
「・・・正直助かる」
ナナシは突然現れた人影に注意しつつ、何処かほっとした様な表情を浮かべた




