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七十七話  異界㉘

 



 演習場となる島の東部は広大な平地が広がっているが、東に行くほど

 巨大な 湿地帯となり、そうでない場合も人踏未踏の熱帯雨林で覆われ、西部には

 背骨のように伸びる5000メートル級の山脈地帯が広がっている

 ――――最終まで進んだハリウッド貌の召喚人達は、その身で激しさ厳しさを体験する事になった



  ハリウッド貌の召喚人達は、 総重量30㎏から50㎏の荷物を担ぎ指示された

 地点に向うだが、そのコース自体が凄まじく前人未踏の熱帯雨林、湿地帯、山岳の道を

 二本の足だけを頼りに進む

 訓練を受けるハリウッド貌の召喚人達のゆく手を阻むのは過酷な自然だけではなかった

 それは、最前線軍から呼び戻された複数のハリウッド貌の召喚人達の存在だ

 襲撃側のハリウッド貌の召喚人達は、徹底的に鍛えられなおかつ、最前線軍で

 ゴブリンなどの血みどろの実戦経験を積んでいた

 襲撃側は過酷なコースを辿り、水や食べ物を制限され過酷な状況に追い込まれている

 ハリウッド貌の召喚人達に対してまったく手加減も遠慮もしなかった

 最前線軍に『召喚』されていないハリウッド貌の召喚人達取っては、それは

 途轍もなく厄介な存在なため 恐怖で身を震わせた




 襲撃側は、食事中だろうが睡眠中だろうが、また排泄中だろうが時と場合を

 選ばずに容赦なく襲撃を行ってきた

 音も気配もなく、陣営内に侵入しては寝入り中のハリウッド貌の召喚人達を襲撃した

 ある場合は、獣道を行軍しているハリウッド貌の召喚人達に風の様に忍び寄って襲撃を行ってきた

 もちろん、訓練を受けるハリウッド貌の召喚人達も散発的な反撃を繰り返した

 だが、襲撃側はあらゆる防御をものともせず猟犬のように抗しきれないほどの圧力をかけてきた。

 その進退は変幻自在で、追撃もほとんど機能せずに文字通り蹂躙され続けた。

 襲撃は勇猛果敢、防御は鉄壁だった。



『死守ダっ! 死守シロ!!』

 ハリウッド貌の召喚人の誰かか叫んだ。

 陣営内では、他のハリウッド貌召喚人達の怒号が熱帯雨林中に響き渡っている。

 突破された箇所を修復し、孤立したハリウッド貌の召喚人を後退させ、防御を

 固めなくてはならないのだが―――――。

 陣営内では、蜂の巣をついたような騒ぎになっていた。

 雪崩れ込んできた襲撃側は、異様なほど昂ぶりきっていた。

 防御側のハリウッド俳優貌の召喚人達は、水や食べ物を制限され、度重なる

 襲撃により睡眠も制限されていたため、狂気と疲労の極致へと追い込まれていた。

 一部の防御側のハリウッド俳優貌の召喚人の荒れ方は酷かったが、襲撃側は

 余裕綽々で殴り倒した。




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