表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

72/86

七十一話 異界㉑

 

『ゴブリンヲイカニ速ヤカニ死ニ至ラセル事ガデキルカドウカハ、口径ヨリモ弾丸ガ

 ヒットシタ際ノ銃創ニヨル。

 射入口カラ侵入シタ弾丸ハ、筋肉ヤ内臓ノ組織ヲ破壊スル。

 コノ時弾丸ニ破壊サレタ空間ヲ瞬間空洞ト呼ブガ、内臓組織ノ復元力は筋肉組織に

 比ベテカナリ劣ッテイル。

 ツマリ、動脈ニヒットシナイカギリ、筋肉組織ヨリモ内臓組織ノ方ガ致命傷ニナリ

 ヤスイトイウコトダ。

 デハ、内臓部ノ中デ、ドノ部位ガ最モ早クゴブリンヲ完全停止サセルカトイエバ・・・』

『shiba』という名の訓練教官は言葉を切り、右手に持った伸縮式の特殊警棒で

 ゴブリン形ターゲットに描かれた心臓を指す。

 召喚人達は、一言一句に耳を傾け、黙々とノートにボールペンを走らせる



 実射のプログラムの際に、四十メートルはあろうかという射距離から、『shiba』と言う名の

 訓練教官と『舘ひろし」貌の訓練教官が撃発した十発全ての弾丸が寸分狂わず

 ゴブリン形ターゲットの眉間にヒットさせた。

 眼前で射撃技術の次元の違いを見せられた召喚人達は、『これからの射撃訓練の

 全ては、実戦でゴブリン 狩りを行うために必要な知識と技術以外の何物でもない』事を

 理解すると、鬼気迫る勢いで学びはじめた。



『心臓ハ内臓部ノ中デ致死率ガ一番高イダガ、決シテ大キイ的トハ言エナイ

 心臓ハ、アル意味ヘッドショット以上ニ的確ニヒットサセルノガ困難ナ部位デモアル。

 マタ、心臓ニヒット出来タトシテモヘッドショトト違イ、ゴブリンガ完全停止ニ

 至ルマデニ十秒ハカカル

 十秒モアレバ、『黒ゴブリン』デアレバ数千万匹規模ノゴブリンヲ召喚シ、

『蒼ゴブリン』デアレバ瞬時ニ命令ヲ下シ反撃ヲシテクル。

 ソコデ、中核神経システムヘノ狙撃ガ不可能ナ場合ハ、無理ニ心臓ヲ狙ワズニ、

 スナイパートライアングルト呼バレル胸骨周辺ニヒットサセル』

『shiba』と言う名の訓練教官は淡々とした声で、ゴブリン形ターゲットの喉のつけ根を

 頂点に、両乳首を結んだ三角形で線を結ぶ



『スナイパートライアングルには、心臓ヲハジメトシテ肺、肺動脈、静脈、肝臓、

 脾臓、 脊髄トイッタ致死的部位が集中シテイル。

 スナイパートライアングルヲ狙ウ事ニヨル利点ハ2ツ

 肋骨内デ弾頭ガ跳ネ回リナガラ、各内臓組織ヲ著シク破壊スル。

 ――――『ジョージ・シーガル』、ココデナゼ、フルメタルジャケット弾デハナク、

 ホローポイント弾ヲ使用スルカノ理由ヲ答エヨ』

『shiba』と言う名の訓練教官は、薄らと横に残っている傷跡がある左目で、

『ジョージ・シーガル』貌の召喚人に視線を向けながら告げた

『ソレハ・・・』

 突然指名されたためか、『ジョージ・シーガル』貌の召喚人は言葉に詰まった

『ドウシタ? 弾丸ガゴブリンニ与エルダメージニツイテハ、初日ニ説明シタハズタ。

 ――――最近広報課ナル部署ガ出来テ、ソコニ転属希望ダシテ受理サレタ彼デモ答エラレル』

『shiba』と言う名の訓練教官は応用のない口調で言う。

 視線の先には同じ迷彩服を着込み、右腕に『広報課』の腕章をつけた『駒米たも』という名札を

 付けた召喚人がいた。

 熱心に広報用のカメラでハリウッド貌の召喚人達を撮影していた『駒米たも』という名の

 召喚人は、これまた突然指名されて、思わずぎょっとした表情を浮かべた。

『答エラレナイハズハナイナ?』

『shiba』と言う名の訓練教官は応用のない声で尋ねた

『・・・・・・』

『駒米たも』と言う名の召喚人は曖昧な笑みを浮かべて誤魔化そうとしたが、どうやら通用は

 しない様だった

 なにせ、ハリウッド俳優貌の召喚人達の視線が一斉に向けられているからだ





















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ